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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第26話 クラウディア・フォン・オルレアン

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 師匠の屋敷で昼食をご馳走になった後、僕たちは剣聖様の屋敷へ馬車で向かっていた。

 馬車の中には、僕の左にリゼが座り、真正面に師匠、師匠の隣にエルネスタ嬢が座っている。


「なんで、エルネスタ嬢が一緒に?」

「殿下、それは私とクラウディアが親友だからなのだわ」


 クラウディアとは、これから説得する人。

 剣聖様のお嬢さんのことだ。

 馬車に乗る前に、エルネスタ嬢が教えてくれた。


「そうなの?」

「ええ、貴族学校でも私とクラウディアは、常に一緒に行動していたのだわ」


 エルネスタ嬢が自信満々に宣言している。

 親友か……使えるな。

 カルラとエルネスタ嬢の説得は、マイナスからのスタートを余儀なくされて苦労した。

 最後くらいは、楽をさせて欲しいものだ。

 エルネスタ嬢がクラウディア嬢に一緒に行こうと誘えば、それで終わるのでは?

 なんといっても二人は親友なのだから。


「エルネスタ嬢にお願いがあるのだけど、いいかな?」

「私にできることであれば、協力するのだわ」

「クラウディア嬢を、旅に同行するよう説得して欲しい」

「まかせてほしいのだわ」


 さすが親友、頼もしいな。

 でも、何か違和感があるのだけど、なんだろうか……。

 あっ、エルネスタ嬢の口調が変わっているのか。


「えーと、エルネスタ嬢。先ほどまでとは、口調が変わっているようだけど?」

「殿下、エルネスタは本来この口調です。先ほどまでは、猫をかぶっていただけかと」


 僕の質問に師匠が答えてくれた。

 そして、エルネスタ嬢が僕をじっと見据えて微笑んだ。

 うっわ、奇麗な人だな。

 リゼが可愛い美少女代表だとすれば、エルネスタ嬢は奇麗な美少女代表といった感じだ。

 おまけに迫力のHカップがついてくる。

 最強じゃないか……。


「殿下、これから旅に同行するとなると、ずっと猫をかぶり続けるのは大変なのだわ」

「確かに、そうかもしれないね」


 そんな話をしていると、剣聖様の屋敷に馬車が到着したようだ。

 僕たちは馬車を降りると、応接室ではなく庭に通される。

 どうやら剣聖様とクラウディア嬢は、庭で剣術の稽古をしているようだ。


「剣聖殿! 稽古中に申し訳ないが、クリストハルト殿下とリゼット殿下が到着された!」


 師匠が大きな声で叫ぶと、激しくぶつかり合っていたけんげきがやむ。

 そして剣聖様が僕とリゼの前にやってきた。


「クリストハルト殿下、リゼット殿下、ようこそ我が屋敷へ」


 剣聖様が片膝をついて、丁重な挨拶をしてくれた。


「剣聖様、稽古中に申し訳ありません」

「いえいえ、お気になさらず。早速ですが、我が娘を紹介いたします。クラウディアよ、殿下に挨拶せよ」

「はっ!」


 クラウディア嬢が僕とリゼの前で片膝をついている。

 長く美しい赤髪をポニーテールにまとめ、紫眼には強い意志が宿っている。

 背丈はエルネスタ嬢とカルラよりやや高め、無駄な肉のない均整の取れた体つきだ。

 顔立ちも整っており、クールビューティーと呼ぶのがふさわしいだろう。

 胸は、カルラより一回り、いや二回り小さいので、おそらくEカップだ。

 それでも平均よりは大きな胸だと思う。

 エルネスタ嬢とカルラが規格外なのだ。


「クリストハルト殿下、リゼット殿下、お初にお目にかかります。オルレアン伯爵家長女クラウディア・フォン・オルレアンと申します」

「クラウディア嬢、丁寧な挨拶をありがとう。僕は、ファルケ帝国第三皇子クリストハルト・ブレイズ・ファルケです。こちらは妹のリゼット」

「ファルケ帝国第一皇女リゼット・ブレイズ・ファルケです」


 お互いの挨拶が終わると、僕たちは庭にある東屋へ移動した。

 そこには円卓があり、僕の左にリゼ、右にエルネスタ嬢が座る。

 僕の正面には、剣聖様とクラウディア嬢、そして最後に師匠が剣聖様の近くに着席した。


「これよりクリストハルト殿下から、重要なお話があります。では、殿下どうぞ」


 師匠が進行役を務めてくれて、説得の開始である。

 まずは、情報収集だな。

 えーと、クラウディア嬢のステータスは……。


【クラウディア・フォン・オルレアン】

 ファルケ帝国 オルレアン伯爵家長女 15歳 女


 知力 25/60

 武力 97/99

 魅力 95/95


 剣術 S/S

 槍術 B/A

 弓術 G/B

 馬術 B/A


 風魔法 G/S

 

 話術 D/D

 算術 F/E

 芸術 E/D

 料理 F/D


 さすが剣聖様の娘、武力97に剣術S、他の武術系の素質も高い。

 おまけに風魔法の適性もある、しかも素質S!

 これは、是非とも欲しい人材だ。

 それに今日は、頼もしい援軍も控えている。


「クラウディア嬢、僕と妹は明日魔法修行の旅に出るんだ。これは国家プロジェクトとして予算もついていてね、あなたの親友であるエルネスタ嬢も同行する。ではエルネスタ嬢、後はよろしく」

「はいっ! お任せください、殿下」


 エルネスタ嬢が自信満々に返事をした。


「クラウディア、殿下たちの魔法修行に私も同行するの。親友のあなたにも、一緒に行ってほしいのだわ!」

「申し訳ないが、お断りする」


 あれれ? 取り付く島もない……。

 エルネスタ嬢が、ひどく落ち込んでいる。

 やはり、帝都を離れたくない気持ちが強いのだな。

 仕方ない、自分で説得するしかないか。


「クラウディア嬢、行きたくない理由を、聞かせてもらえるだろうか」

「アタシには、剣聖である父を超えるという目標があります。毎日、父と兄と稽古ができるこの帝都を、離れる気はありません」


 剣聖様に聞いていた通りか。

 つまり、自分より強い相手と、毎日稽古がしたいと……。

 ふむ、僕がクラウディア嬢より強いと、証明できればいいのでは?

 ただ真正面から剣術勝負では、100回勝負しても100回負けるだろうな。

 今の僕は、武力70の剣術Cで、クラウディア嬢は武力97の剣術Sだ。

 何か弱点はないだろうか……あっ、知力が25しかない!

 素質は60あるのにどうして……貴族学校に三年も通っていたのに。

 おそらく極度の勉強ぎらいなのかもしれないな。


「クラウディア嬢、あなたは自分より強い相手と、毎日稽古がしたいのでしょう?」

「そのとおりです」

「なら、僕がクラウディア嬢に勝利できたなら、僕たちの魔法修行に同行してくれるだろうか?」

「殿下がアタシに勝てると?」

「これでも剣聖様に鍛えてもらって、今の僕は武力70の剣術Cだ」

「ふっ、アタシは武力97の剣術Sですよ。やめておいた方が身のためです」


 クラウディア嬢が不敵に笑う。


「確かに剣術の実力差は歴然としているね。それなら決闘形式でどうだろうか」

「決闘形式ですか?」

「そう、なんでもありの決闘形式。本来戦場では、何でもありが当たり前だよね。相手に剣術だけでお願いしますとは言えないでしょ?」

「ふっ、おもしろい。その勝負受けましょう!」


 僕とクラウディア嬢は、庭の中央付近に移動した。

 剣聖様が審判を務めるべく、僕に近づいてくる。

 それ以外の人は、邪魔にならないよう庭の隅で、立って観戦するようだ。


「クラウディア嬢、僕は剣術よりも魔法が得意なんだ」

「殿下は魔術師でしたか。でも、貴族学校でアタシは何て呼ばれていたか、ご存じでしょうか?」

「いや、何て呼ばれていたのかな?」

「魔術師殺しです」


 クラウディア嬢が、どうだと言わんばかりに僕を見ている。

 魔術師殺しとか、物騒な単語が混じってるけど、大丈夫だよね?

 即死は避けるように、リゼにいつも言われているし……。


「剣聖様、木剣を二つ用意していただけますか」

「はい、準備できております。もとよりこの勝負、真剣の使用は禁止ですので」


 ああ、良かった! 少し心配だったが、これで命の心配は不要だな。

 後は作戦だが、魔術師殺しから察するに、クラウディア嬢はスピード特化型と予想する。

 ゆっくり呪文を唱えようなら、唱え終わるうちに切って捨てられるのだろう。

 まあ、これは問題ないかな。

 僕の魔法は、無詠唱だからね。

 いかに素早い彼女の動きを、とらえられるかが勝負だろうな。


「殿下、一瞬で仕留めてあげますよ。うふふふっ」


 クラウディア嬢が、獲物を見るような目で僕を見ている。

 先ほどのクールビューティーなイメージは、かけらもない。

 もしかして、クラウディア嬢って戦闘狂なのでは?

 今まで見せた彼女の言動や表情の変化が、戦闘狂だと思えばしっくりくる。


「ええと、クラウディア嬢。お手柔らかに、お願いしたいのだけど……」

「ごめんなさい、殿下。アタシいつも全力だから、手加減は苦手なんです。うふふふっ」


 あああ、これダメなやつだ!

 綿密な作戦を立てないと……。

 僕は頭をフル回転させて、クラウディア嬢を打倒すべく奇策を必死に考えるのだった。

 

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