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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第22話 カルラ・ミュラー

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

「カルラ・ミュラーです。宮廷料理長の父を超えるために、日々奮闘中です。よろしくお願いします」


 カルラが皆の前で自己紹介をした。

 宮廷料理長の父を超えるとか、なかなか向上心があって良いと思う。

 僕としても、やる気のある人についてきて欲しい。

 だけどカルラにとって、僕の第一印象は最悪だろう。

 いきなり初対面で、自分の胸のカップサイズを当てる皇子とかって、どうなんだろうか……。

 ないよな……、あ~もう! なにやってるんだろうか僕は……。

 戦略的撤退をして、別の料理人にチェンジしてもらうのは、どうだろうか。


「料理長、ちなみにカルラの次に若い女性料理人は何歳になりますか?」


 僕は、意を決して聞いてみた。


「たしか40代だったはずです」


 はいっ、終了~。

 これは、もう背水の陣でいくしかないな。

 初手で間違ってしまったけど、ここから挽回するしかない。

 なんとしてもカルラを説得してみせる!

 まずは、情報収集からだな。

 料理長のステータスを確認してみよう。


【ラファエル・ミュラー】

 ファルケ帝国 平民 宮廷料理長 45歳 男


 知力 65/65

 武力 75/75

 魅力 90/90


 剣術 E/E

 槍術 E/E

 弓術 F/E

 馬術 E/D


 話術 D/C

 算術 D/C

 芸術 D/C

 料理 S/S


 予想通りの料理S、さてカルラのステータスはどうだろうか。


【カルラ・ミュラー】

 ファルケ帝国 平民 15歳 女


 知力 60/80

 武力 50/54

 魅力 90/90


 剣術 G/F

 槍術 G/F

 弓術 G/F

 馬術 D/C


 火魔法 G/D

 水魔法 G/D

 

 話術 B/A

 算術 D/B

 芸術 C/A

 料理 C/S


 知力80の素質に、料理の素質もS、おまけに火魔法と水魔法の適性もある!

 料理人で火と水の魔法が使えると、料理の幅も広がるのではないだろうか。

 これは将来、料理長である父を超える料理人になれるかもしれない。

 欲しいな……。


「カルラ、僕と妹の旅に同行してくれるだろうか?」

「ごめんなさい。最初は行くつもりでしたが、気が変わりました」


 あああ、やってしまった……。

 これはもう、逆転できないかもしれないな……。


「えーと、なぜ気が変わったのかな?」

「その質問に答えても、不敬罪にならないのであれば、お答えしますが」


 あああ、ダメだ。もうこれ詰んでないか?

 何か起死回生の一手はないだろうか……。

 やる気に満ちて向上心のあるカルラに、僕が提示できる有益なもの……。

 う~ん……

 あっ、料理人ならレシピとか?

 自分の知らない未知の料理に、興味があるのでは?

 たしか帝城の書庫にある魔術書を、コピー魔法で複製したときに、ついでに料理関連の書物をいくつか複製したはず。


「ちょっと待っていてね。カルラに見せたいものがあるんだ」

「はい……」


 僕は、急いで旧館の一階に作った図書室に、料理関連の書物を取りに行った。


「やあ、お待たせしたね」

「いえ……」

「これを見てもらえるだろうか」


 僕は、持ってきた料理関連の書物を5冊、テーブルの上に置いた。


「これは?」

「帝城の書庫にあった、料理関連の書物を写したものだよ」

「帝城の書庫に!?」


 カルラが驚いている。

 興味を持ってくれれば、良いのだけど……。


「殿下、拝見してもよいでしょうか?」

「どうぞ」


 カルラが料理本を手に取り、パラパラとページをめくっている。


「こ、これは!」

「どうしたの?」

「私の知らないレシピが、たくさんあります!」


 カルラが歓喜して、瞳を輝かせている。


「殿下、私も見せていただいて、よろしいでしょうか?」


 たまらず料理長も見たいと言い出した。


「どうぞ、どうぞ」

「おお、これは宮廷料理大全集じゃないですか! 昔、何度か見せてもらいましたが、こんな貴重な本を……」


 どうやら料理人にとって、喉から手が出るほど欲しいものらしい。

 ここが勝負所だな……。


「カルラ、僕と妹の旅に同行してくれた料理人には、この5冊の本を休憩時間に好きなだけ閲覧できる権利を、与えようと思っているんだ」

「好きなだけ!?」

「でも、残念だよ。君の気持ちが変わってしまった以上、他の誰かを探さないとね」


 さあ、カルラはどうでるかな?


「え、いや、あの、私……」


 ふむ、これ以上は可哀そうかな……。


「カルラ、もう一度お願いするね。僕と妹の旅に同行してくれるだろうか?」

「は、はい。私にお任せください、殿下」

「よろしくね、カルラ。妹と仲良くしてあげて欲しい」

「はい!」


 カルラは、満面の笑みを浮かべていた。

 自らの気持ちで同行すると決めたのなら、きっと良い仕事をしてくれるに違いない。

 カルラの承諾も得られて、これで一件落着だ。

 さて、同行する料理人が決まったら、後は食材だな。

 帝城の食料貯蔵庫から、少し分けてもらえないだろうか……。


「父上、お願いがあります」

「なんだ?」

「食料を確保したいのですが」

「おお、そうだな……、城内の貯蔵庫から好きなだけ持っていくがよい」

「好きなだけ!?」

「とはいえ、肉や魚は腐りやすいから、食べきれる範囲にするんだぞ」


 さすが父上! なんて太っ腹なのだろうか。

 転生後、使うことのなかった収納ボックスに、やっと活躍の機会が訪れた。


「料理長、カルラ、僕を食料貯蔵庫へ案内して欲しい」

「「はい、殿下」」


 僕はテーブルの上に置かれている5冊の料理本を、収納ボックスへしまうことにした。

 旧館の図書室で放置されていたものが、カルラに対する切り札となったことで、その価値は爆上がりだ。

 なくさないように、大切に保管する必要がある。


「よし、これでいいかな」


 僕は、収納ボックスに料理本をしまった。


「ちょっと待て! お前は収納ボックスを持っているのか」


 父上が慌てて聞いてきた。


「はい、女神パラスからもらいました」


 まあ、正確には一番良いものを、ぶんどってきたのだが。


「どのくらいの容量があるのだ?」


 パラスは、東京ドームが10個以上入るって、言ってたような……。

 この世界で比較対象になる建物は、何だろうか……。

 魔術訓練場でいいか、東京ドームよりは小さいし。


「えーと、女神パラスが言うには、魔術訓練場が10個余裕で入るそうです」

「なんだと!」


 父上が、慌てて料理長を呼び寄せ相談を始める。

 そして、しばらくすると結論が出たようだ。


「コホン、前言を撤回する。好きなだけというのは無理なので、肉や魚の腐りやすいものは食べきれるだけ。その他の食料や必要な生活雑貨は、それぞれ最大で2割まで与える。これでどうだ?」

「ありがとうございます、父上!」


 その後僕とカルラは、城内の食料貯蔵庫や雑貨貯蔵庫を巡る。

 そして、上限となる2割分の食料や雑貨を収納ボックスへ突っ込んだ。

 一緒にいた料理長は、在庫管理のため帳簿に何か記載している。

 ときおり、悲鳴をあげていたが、カルラと一緒に気にしないことに決めた。


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