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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第17話 成長

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 月日はあっという間に流れて、僕とリゼが迎賓館の旧館で一緒に暮らし始めて、5年が経過した。

 僕は12歳になり、リゼは11歳になっている。

 お互い身長も伸びて、リゼは少しずつだが女性らしい体つきになってきた。


まぶしい……」


 カーテンの隙間から今日も元気な朝陽が、早く起きろとせかしてくる。

 僕は、もうろうとしながら目元をこすると、なにかが胸を絞めつけてきた。


「むにゃ……、お兄様……」


 僕の夢でも見てるのかな? リゼが僕に抱きつきながら寝言をつぶやいた。

 長く美しい銀髪は、さらに磨かれて朝陽がキラキラと反射している。

 丸みを帯びて幼く見えた顔も、今ではシュッと引き締まり、幼女から少女へと変貌を遂げた。

 銀色の長いまつ毛に高く形の良い鼻、思わず指でなぞりたくなる艶のある桜色の唇。

 まさに超絶美少女という言葉は、リゼのためにあるのだと思う。

 それと、5年前に出会ったころから一緒に寝ているが、あのころとは明確な違いが一つある。

 ベッドで僕の左側に寝ているリゼの胸が、僕の左腕にムニムニと当たるのだ。

 水着姿から推測するにAカップだと思うが、しっかりとその存在感を主張してくる。

 ずっとこうしていたいけど、今日は初めての剣術訓練があるのだ。

 父上にお願いして、剣聖様の予定を空けてもらってある。

 そろそろ起きて、準備をしなければならない。

 

「おはよう、リゼ」


 僕はリゼの頬に優しくキスをした。 


「んん……、お兄様?」

「もう朝だよ。訓練の準備があるから、そろそろ離れてもらってもいいかな?」


 僕が優しく尋ねると、リゼがぎゅっと抱きついてきた。


「ううう、やです。絶対離しません」


 5年経ってもリゼは、甘えん坊のままだな。

 僕はリゼの前髪をかきあげて、今度は額にキスをした。


「リゼ、大好きだよ。今日は初めての剣術訓練なんだ。帝国の剣聖様に失礼が無いように、準備をしないといけないよね?」


 僕が優しくさとすと、渋々ではあるが離れてくれた。

 すると、玄関の方からベルの鳴る音がする。朝食が届いたようだ。

 僕とリゼはベッドから降りると、メイドから朝食を受け取り食堂へと移動した。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆




 食堂でリゼと朝食を済ませた後、今日の剣術訓練について話し合った。

 ソファーへ移動し、いつものように手を繋ぐと僕のステータスから表示する。


【クリストハルト・ブレイズ・ファルケ】

 ファルケ帝国 第3皇子 12歳 男


 知力 95/100

 武力 68/80

 魅力 99/99


 剣術 G/S

 槍術 G/S

 弓術 G/S

 馬術 G/S


 火魔法 S/S

 水魔法 S/S

 風魔法 S/S

 土魔法 S/S

 光魔法 A/S

 闇魔法 G/S


 話術 S/S

 算術 S/S

 芸術 B/S

 料理 G/S


「いよいよ剣術の訓練ですね、お兄様」

「そうだね、とりあえずBまでは上げたいかな。あと武力も70にのせたいな」


 この5年間で魔術適性関連は、目標をクリアした。

 帝城の書庫にある魔術書は、父上の許可を取り全部コピー魔法で複製済みだ。

 旧館の1階で空部屋を図書室に改造し、僕とリゼがいつでも見れるようにしてある。

 話術は一番最初にSになった適性で、リゼが言うには、僕の声が耳にとても心地よいのだとか。

 算術は、前世の中学3年生レベルが上限となるのだが、思い出すのに苦労した。

 芸術はよく分からないが土魔法で壁やプール、リゼのステッキを作っていたら勝手に上昇したのだ。

 土魔法で作ったものが彫刻といえなくもないので、そういうことなんだろうと思う。

 次に僕は、リゼのステータスを表示した。


【リゼット・ブレイズ・ファルケ】

 ファルケ帝国 第1皇女 11歳 女


 知力 85/95

 武力 29/29

 魅力 100/100


 剣術 G/F

 槍術 G/F

 弓術 G/F

 馬術 G/F


 光魔法 S/SS

 

 話術 A/S

 算術 A/S

 芸術 A/S

 料理 G/C


「リゼは、僕と一緒に剣術訓練へ参加する?」

「いいえ、武力29の私が剣術をFにしたところで、戦えるとも思えませんので」

「たしかに……」

「なので私は、ケガをしたお兄様を治すことに集中しますね」


 リゼが微笑みながら物騒なことを言う。


「ええ?! 僕がケガをすることが前提なの?」

「だって剣聖様が相手ですよ? いくらお兄様が強いといっても、魔法が使えない剣術勝負では、戦いようがないと思いますが」

「だよね……」

「でも大丈夫ですよ、お兄様。光魔法がSになった私なら、どんなケガでも治せます!」


 リゼが自信に満ちた表情で宣言した。

 さすが大聖女の卵、9歳のころには光魔法の適性がSになったリゼ。

 だが、あれから2年が経過しても、光魔法がSSになることはなかった。

 それでもリゼは自分を信じて、毎日光魔法の訓練を欠かさない。

 一日でも早く、リゼの光魔法がSSになるといいのだけど……。


「あっ、でも即死だけは避けてくださいね。さすがに生き返らせることは、できないので……」


 リゼが心配そうに僕を見ている。


「ちょっ、剣術の訓練て命がけなの?」

「だって剣ですよ? かすっただけでも切れるのではないかと……」

「それはそうだけど……、なんか訓練が怖くなってきたな」


 剣術訓練の時間が迫ってきたので、僕はトレーニング用の服に着替えて剣聖様の到着を待った。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



 

 リゼと一緒に旧館の庭に出てしばらく待つと、剣聖様らしき人物が到着した。

 若い付き人も一緒のようだ。


「クリストハルト殿下、リゼット殿下、お初にお目にかかります。近衛騎士団長を務めております、オルレアン伯爵家当主ヴィルフリート・フォン・オルレアンにございます」


 剣聖様が丁寧な挨拶をしてくれた。

 短髪の赤髪に紫眼、身長は180センチメートルくらいで、無駄な肉のない均整の取れた体型をしている。

 

「ご丁寧に、ありがとうございます。クリストハルト・ブレイズ・ファルケです。今日は、お忙しい中お時間をくださり感謝いたします。こちらは妹のリゼットです」

「リゼット・ブレイズ・ファルケです。今日は、兄がお世話になります。ちなみに私は見学ですので、お気になさらず」


 僕とリゼがペコリと頭を下げた。


「おお、なんと礼儀正しい。アレクシスの言っておったとおりですな」


 アレクシスとは、僕の魔法の師匠をしてくれている魔術師団長のことだと思う。


「それと紹介が遅くなりましたが、こいつはワシの息子です。ほら、殿下たちに挨拶せんか」


 付き人かと思ったら息子さんだったのか。


「第一近衛騎士隊長を務めております、オルレアン伯爵家長男フォルカー・フォン・オルレアンにございます!」


 ハキハキとした大きな声が庭中に響いていた。

 父親と同じような短髪の赤髪に紫眼、身長も体型もよく似ている。

 第一近衛騎士隊といえば、第一から第十まである中でトップの超エリート集団だ。

 そこで隊長を務めるということは、帝国で2番目に強いことを意味している。

 今、目の前にいるこの親子が、帝国剣士のナンバーワンとナンバーツーということだ。

 今日、初めて剣を握る皇子の先生役としては、過剰にもほどがあるだろう。

 父上、気合入れすぎですよ……。

 転生してから初めて命の危険を感じた。

 即死だけは避けないとな……。


「フォルカー隊長、今日はよろしくお願いします」

「はっ! 精一杯務めさせていただきます!」


 気合入りすぎですってば、もっとゆるーくお願いしたいのだけど……。


「ええと、今日初めて剣を握る初心者ですので、お手柔らかにお願いします」

「はっ! お任せください!」


 大丈夫かな? 大丈夫だよね……。


「では、早速始めましょうか」


 剣聖様が訓練の開始を告げた。


「はい! よろしくお願いします!」


 僕は、二人の先生にペコリと頭を下げた。


「殿下、こちらの木剣を使ってください」

「へ? 真剣は使わないのですか?」

「あっはっは、真剣を使ったら殿下の命がいくつあっても足りませんよ」

「ですよね……」

「初心者のうちは、木剣のみです」


 剣聖様の言葉に僕は、ほっとする。

 冷静さを取り戻したところで、二人のステータスを見ていないことに気が付いた。

 どれどれ、まずは剣聖様から……。


【ヴィルフリート・フォン・オルレアン】

 ファルケ帝国 伯爵(近衛騎士団長、剣聖)35歳 男


 知力 55/55

 武力 99/99

 魅力 93/93


 剣術 S/S

 槍術 S/S

 弓術 F/C

 馬術 A/A


 話術 C/C

 算術 C/C

 芸術 B/B

 料理 C/C


 予想どおりの武力99! 今まで見た中で一番高い武力値だ。

 魔法適性は、ナシか……。その分、剣術と槍術がSという武術特化型。

 さて、次はナンバーツーのフォルカー隊長だな……。


【フォルカー・フォン・オルレアン】

 ファルケ帝国 オルレアン伯爵家長男(第一近衛騎士隊長)17歳 男


 知力 50/55

 武力 98/99

 魅力 93/93


 剣術 S/S

 槍術 B/A

 弓術 F/B

 馬術 A/A


 話術 D/C

 算術 D/C

 芸術 D/B

 料理 D/C


 さすが親子といったところか、武力と剣術の素質が一緒だ。


「さて殿下、まずはワシと息子の模擬戦をご覧ください。剣術がどういうものか、ご理解いただけるかと」

「はい、参考にさせていただきます」


 マジか! こんなレベルの高い模擬戦なんて、闘技場を使って普通に入場料を取れると思うけど。

 リゼも僕の隣で、瞳をキラキラとさせている。


「では殿下、開始の合図をお願いします。『始め!』と宣言していただければ、試合が開始されますので」

「はい、剣聖様。では、いきますよ……。始め!」


 僕の宣言後に、両者の木剣が激しくぶつかった。

 一進一退の攻防が繰り返され、両者互角のように見える。

 しかし時間が経つにつれて、フォルカー隊長の剣に乱れが生じ始めた。

 それを剣聖様は、逃さずに仕留めたのだ。


「まいりました」


 フォルカー隊長が負けを認めて、模擬戦は終了となった。


「フォルカーよ、腕を上げたな。だが、まだまだ甘い」

「はっ! 父上、ありがとうございました!」

「うむ! では、お前は仕事に戻れ」

「はっ! それでは、クリストハルト殿下、リゼット殿下、失礼いたします!」


 フォルカー隊長が走って退場していく。

 うん、素晴らしい試合だった。僕もリゼも大満足だ。

 僕は、帰ろうと思い剣聖様に挨拶をした。


「たいへん貴重な模擬戦を見せていただき、感謝いたします。剣術がどういったものか、理解できました。では次回もまた、ご指導よろしくお願いします」


 僕とリゼは剣聖様に会釈して踵を返した。

 すると誰かが僕の袖を掴んで離さない。

 振り返ると、そこには剣聖様が仁王立ちしていた。


「クリストハルト殿下、お待ちください。剣術の訓練は、まだまだこれからですぞ」

「へ? これから?」


 その後いろいろな型を教わり、ひたすら素振りをした。

 途中で腕がパンパンになると、リゼにヒールをかけてもらい素振りを続ける。

 午前のおやつ休憩を挟んで、昼食の直前まで剣聖様の剣術訓練という名の地獄は続いたのだった。



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