第106話 帰国
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僕たちはクレイン独立国のファルコン村で、大聖女リーゼロッテの生家であるシュトラウス伯爵家の末裔を探し出した。
交渉の末、大聖女リーゼロッテが残した光魔法の魔術書を写させてもらい、リゼが未習得だった光魔法Sの攻撃魔法を入手する。
そして光魔法唯一の攻撃魔法『ライトニング』を、今回限りで以後二度と使わないと約束して、リゼが発動すると、ついに大聖女となったのだった。
その後、先ほど村の門前で討伐していた巨大牛を僕が収納ボックスから取り出して、村の広場でカルラが簡易的に今日食べる分だけ巨大牛の解体をすると、それを見ていた村人たちが大いに盛り上がる。
カルラは巨大牛の返り血を浴びて全身血まみれになり、村の子供たちはドン引きしていたが、村人全員に巨大牛の焼肉を振舞うと、皆が満腹になり大絶賛していた。
そしてシュトラウス夫妻と村長から、泊っていくように誘われるが丁重にお断りして、村から少し離れた草原に複合魔法で平家を作り宿泊する。
女性陣も皆疲れているようだったので、僕たちは風呂を済ませると早めにベッドへ入った。
いつものようにエル、クラウ、リゼ、僕、カルラの並びである。
皆すぐに寝息をたて始め、エルがクラウに抱きついて笑顔で眠り、抱き枕にされたクラウが苦しそうに呻いた。
そして僕の左隣に寝ているリゼが、僕の左腕にギュッと抱きついて、Aカップがフニフニと当たっている。
さらに右隣に眠るカルラが寝返りを打つと、僕の右腕がGカップに挟まれてグニュンとした感触を察知した。
二人の美少女に密着されて幸せな僕は、この極上な時間を堪能しながら眠りにつくのであった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
翌朝、夜明けとともに目が覚めてしまった僕たちは、早めの朝食を取った後、リビングにて紅茶を飲みながら会議中である。
「皆、昨日はお疲れ様。リゼが大聖女になれて良かった」
エル、クラウ、カルラの3人が拍手したので僕も加わる。
皆に祝福されて、リゼが嬉しそうに笑みを零した。
今日のリゼは、長く美しい艶のある銀髪をツインテールにしており、いつものように超絶可愛い。さすが可愛い系美少女代表である。
10月に入り大陸北方の朝は少し肌寒いので、若葉色の長袖ワンピースを着用し、スカートの丈は膝下10センチメートルくらいだ。その上にレモン色のカーディガンを羽織っている。
「5月初旬に帝都を出発し、旅の予定を3年間に設定していたけど、僅か5か月で達成することができた。これはインフィニティの優秀なメンバー皆のお陰です。ありがとう」
女性陣全員が、微笑んで僕を見つめている。
「まずは皇帝陛下にリゼが大聖女になった報告をするため、帝都に戻ろうと思う。国家プロジェクトの予算として預かっていた金貨も、余った分を返さないといけないし」
「そうですね、私もお兄様に賛成です」
「クリス君、あと問題は帰国するルートなのだわ」
僕の言葉にリゼとエルが答えた。
奇麗系美少女代表であるエルは、麗しく光沢のある金髪ロングウェーブに、バイオレットの長袖ワンピースを着用し、スカート丈は膝下10センチメートルくらいだ。その上にブラックのカーディガンを羽織っている。
「うーん、このまま大陸を一周したいところだけど、未知の世界だけに不測の事態が起こるかもしれないし、無難に来た道を戻ろうか。過酷なデス砂漠を避けるルートで」
「旦那様に賛成だ。熱中症にもなったし、デス砂漠は危険だからな。あっ、でも巨大サソリは海老の味がして美味しかったけど」
最初は険しい顔をしていたクラウが、海老の味を思い出して微笑んでいる。
今日のクラウは、燃えるような長い赤髪をポニーテールにまとめ、肌寒さを物ともせず白のホットパンツにエメラルドグリーンの長袖シャツを着ていた。スラリと伸びた生足がクールビューティーを演出している。
「クリスっち、帝都に戻って報告が終わった後は、どうするんすか?」
カルラが小首をかしげて僕を見ている。
今日のカルラは、セミロングの茶髪をサイドテールにして、マリンブルーの長袖ワンピースを着用し、スカート丈は膝上10センチメートルくらいだ。チラリと見える太ももが美少女度を爆上げしている。
「皇帝陛下との相談次第かな。旅の目的は、リゼが大聖女になったことで概ね達成しているし」
僕のこの一言で、女性陣の表情が不安げなものに変わってしまった。
「お兄様! 私はインフィニティの皆で旅の続きがしたいです。せっかく仲良くなれたのに、離れ離れになりたくありません」
リゼが泣きそうな顔で僕を見ている。
「クリス君、私もリゼと同じ気持ちなのだわ。それに水魔法もまだSになっていないし」
エルが真剣な眼差しを僕に向けている。
「旦那様、アタシもリゼと同じ気持ちだ。風魔法がSになるまで絶対に離れないぞ。でも、勘違いしないでよね!」
クラウが以前メーベルト劇場でアメリアに教わったツンデレを駆使し、必死の形相で僕に訴えかけている。
「クリスっち、自分もリゼたんと同じ気持ちっす。料理がSになるまでは、インフィニティの料理長を辞める気は全くないっすよ」
いつもふざけてばかりのカルラが、真面目に主張している。
しかしリゼは良い仲間を持ったものだ。
女性陣の総意は、Sランク冒険者パーティー『インフィニティ』として、旅の続行と決まっているらしい。
「皆の気持ちは分かった。僕だって同じ気持ちだよ」
僕がそう言うと、女性陣からホッとするように笑みが零れた。
「お兄様! インフィニティの皆と旅が続けられるのですね!?」
「そうだね。もともとこの旅は、僕とリゼが皇后様に命を狙われていたから始まったのだし。その脅威が無くならない限り、帝城には戻れないからね」
「うう、そうでしたね。インフィニティの皆と旅をするのが楽しくて、すっかり忘れていました」
「「「リゼ……」」」
リゼが嬉しいことを言ってくれて、感極まったエルとクラウとカルラが、リゼのもとに集まり一斉に抱きついた。
「うあああ。エル、そんなにきつく抱きしめられると息ができません」
エルのHカップに顔をうずめているリゼが、窒息しそうになり助けを求めている。
なんて羨ましい、僕と代わってくれないだろうか……って、それどころではない、リゼが大変だ。
「あああ、ごめんねリゼ。つい嬉しくて」
「ぷはっ」
Hカップからやっと解放され、リゼが息継ぎをした。
そして、改めて女性陣全員で抱きあい、旅の継続を喜んでいる。
「エル、インフィニティの活動資金は、どのくらい残っているのかな?」
「ちょっと待ってね。えーと……」
エルが今までの依頼に対する報酬と経費を確認するため帳簿をパラパラとめくっている。
「報酬の半分は皆に均等に配って、その残りから経費を引くと、活動資金は金貨290枚なのだわ」
この世界の金貨1枚は、前世の約10万円相当だ。
なので金貨290枚で、約2900万円残っていることになる。
デス砂漠でのスタンピードや巨大ミーアキャットの討伐で、かなり稼いだからね。
まあ通常であれば、皇族を含む5人組冒険者パーティーの経費は、宿泊費や食費が高くなるので金貨290枚でも1年もたないだろう。
しかしインフィニティの場合は、僕が複合魔法で平家を作るので宿泊費は無料だ。
そして食費も討伐した魔物の高級肉が食べ放題で、購入している物は小麦粉を中心に牛乳、香辛料など不足した物を補充する程度である。
何か大きな出費があっても、インフィニティの活動に支障が出ることはないだろう。
「ふむ、それだけあれば当分は問題ないかな。1年間様子を見て余裕があれば、以前言ったとおりボーナスを支給するってことで良いよね?」
皆が頷いたので、お金の問題は解決だ。
「ではこの後、帝都へ向けて出発する。パフィン独立国、アルバトロス独立国、アイビス独立国を経由して帝国に入り、そこから一直線に南下して帝都を目指すね」
「「「「了解!」」」」
女性陣の声が奇麗にハモった。
現在地のクレイン独立国から帝都までは、かなりの距離がある。
日中の明るい時間しか新風力車で空の移動ができないため、いくつか宿泊をしながら移動して帝都に到着したのは、ちょうど一週間後のことだった。
お待たせしてしまい恐縮ですが、ようやく第4章を開始できました。
どうぞまた宜しくお願い致します。
次話の投稿は、出来上がり次第となります。
なるべく早く更新できるように頑張りますので。
(現在、毎日投稿は実施しておりません。復活するかもしれませんが……)
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