睡眠薬二回目
こんにちは、箱宮怜と申します。なんだか話が全然進まないなぁとおもいまして、一気にすすめてみました。面白く書けたと思います!よろしかったら読んでいってくださると嬉しいです♪
抱き合う二人を見て姉弟愛は素晴らしいなぁ、なんて思う一人っ子の俺。お母さんにお姉ちゃんが欲しいとかねだっていた幼き日々が懐かしい。いや、思い出すたびに後悔している、、黒歴史である。
いつまで抱き合っているつもりだ… 決して嫉妬しているわけではない
「闇属性である俺は、お前たちの脅威になりはしないのか?」
脅威にならないはずがない。そうわかっていても、口が勝手に動いてしまった。二人を傷つけたくない、その一心だった。
「なるに決まってるじゃん。でもね、君も人の心配ばかりしていられなくなるよ」
光属性の弱点は闇属性。すなわち、闇属性の弱点も光属性ということか。だったら俺は不利になってしまうな。フルボッコはごめんである。
俺は黙って、風呂の準備を始めた。女の子が入った後の風呂場。いい匂いがする。これが女の子の香り…
ゴフッ… いけない、いけない、、嗅ぎすぎてむせてしまった…
俺って…変態なのかな……?
いや、変態ではない!現実逃避しているだけだ。防衛機制が働いているのだ。自分の不安を抑圧しているに違いない。今は体を洗うことに集中するのだ…臭い男に彼女なんてできるわけがないのだから。
「ふぅ、いい湯だったぁ。ゆずの香りもいいもんだな!」
ふと、千歌の横を通り過ぎたら風呂場のいい匂いと同じ匂いがした。俺の女の子への理想が崩れ落ちた音がした。なんで男からこんなにも花の匂いがするってんだよ。おかしいって、この世の定理を覆してるって。
「どうかしたか?律」
いや何でも無いんだ…俺の思い違いだったんだ。全ては無知な俺が生み出した妄想と幻想…
恥ずかしい限りだ、
一人赤面していると、千歌の顔がグイッと近づき、俺の顔を覗き込む。
「のぼせてるのか?姉さんっ水持ってきてー」
優しいところもあるみたいだ。ファーストインプレッションは最悪だったがな。
「何?のぼせたの?ほら水、しっかりしてよね〜」
この水には流石に睡眠薬なんて入ってないよな!ゴクゴク、、プッハー うまいゼ☆
うまい、うまい、うまi… バタッ
「2度も引っかかるなんて、可愛いなぁ♪」
地下一階 牢獄
んんん〜、、、ここどこだ、格子で囲まれている。向こう側にランプが灯っているのか光が少しだけ俺まで届いていた。俺はどうしたんだっけ…確か、のぼせて… あっ!思い出したぞ‼‼
「おいっ!ここからだせ!わかってるんだぞ!こんなことやるのはお前たちしかいない。
出てこいっ、しずくっ、ちかっ!!」
「そんなに騒ぐなよ…うるさくて寝れやしない、ねぇ姉さん」
「そうよ、少しは落ち着くということを知りなさい」
なんでお前らまでここにいるんだよ…閉じ込めたのはお前らじゃなかったのかよ…
よく見たら床に血と思われる痕跡が残っていた。
「これって…血か?」
「御名答♪よくわかったね。それは紛れもない血だよ、ただその痕跡は私が生まれる前からあったものらしいから、ココ最近は血が出るような物騒なことは起きてないってこと。よかったね♪」
よかったと言っていいのだろうか…だが杞憂ばかりしていてはいけない。先のことを考えなければ。
「ここから出る方法は?」
まずここから出なければ話は始まらない。だが一体誰がここに閉じ込めたのだろうか。俺だけなら分かるが、雫や千歌まで…俺が迷惑をかけてしまっているのかもしれない。
「私にもわからない…前にもここには来たことがあるけど、眠らされて、起きたら外にいたって感じ」
「外に出てから何か変わったことはあったか?」
それによっては、俺達の目の見えないところで何か行われている可能性が高くなる。
「いや…私も同じこと考えてて、探したけどわかんなかった…ごめんね、力になれなくて」
…そんなことはない。まず人数がいる方が心強いだろう。その時点で俺たちは勝ちってことが決まってるもんだ。
「ってことは、考えても無駄ってことだな!まず休もうか!」
二人は困惑している。だが俺も疲れているらしい、動きと頭の回転が遅い。休むことをこれから先やってられる時間があるとは思えない。今のうちに休養をとっておかなければ。
それを察したのか、
「…それもそうだね。休もうか」
「いいの?姉さん、、、、わかった」
数分後、眠りについたのか隣の牢屋から寝息が聞こえた。俺もゆっくり休むとするか…
疲れが溜まっていたのか、すんなりと眠りについた。
いかがだったでしょうか。睡眠薬を混ぜたのは一体誰だったんでしょうね…