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正反対な二人

はじめまして。箱宮怜ハコミヤレンと申します。初投稿です。ラブコメ要素少なめです。これから展開していく予定です。初心者ですので優しい目で読んでくださったら有り難いです。

 待ちに待った休日が来ても特に何もしない。昼の十二時まで寝てる。そんな時間の使い方がもったいないと思ったことはないだろうか。そんなに寝ることができるなら昨日の夜は充実していたんだろう。否、充実などあるわけがない。高校に入学してからというものの友達はできず、休み時間になったらひたすらに小説を読むの繰り返しの日々である。そんな退屈な日々を過ごしていた俺に僅かな青春の風とは程遠い

 「みんなでカラオケに行こうぜ!」

 「いいねー!行こう行こう」

 「集合は五時に噴水広場な!」

五時に噴水広場にみんな集まってカラオケに行くらしい。羨ましい限りである。誰もお前は来なくていいなんて言ってないけど、この状況で行けるわけがない。一週間前に入学したばかりだぞ。緊張とかしないのかよ。まあ俺は行かないけどな。今だってイヤホンをして聞いてませんでしたってフリしてるし。俺が行ったところで場が盛り上がるというわけでもないのだから。せっせと帰る準備をするか。

「ガサッゴソ…なんだこれ?あ…こんな紙切れ入れてたっけかあー」

なんていいながら紙切れをズボンのポケットに乱暴にしまう。

そんなことより宿題ってなんか出てたっけか?まあこんなもんだろ。必要最低限の教科書だけを詰め込んで教室を出た。カバンには好きなアニメのマスコットをつけている。話すきっかけになるかと思っていたが誰も話しかけてくれない。自分から行動しないと何も変わらないことはもうとっくにわかっているはずなのに。まだ桜が咲いている帰り道はなんだかやわらかい気持ちにしてくれる。ちょっと晴れやかな気持ちになったところで最大の難関が待ち受けていることを俺は知っていた。今の時刻はちょうど五時。俺の帰り道には噴水広場があるのだ。嫌でも通らなければ行けない。遠回りなんてしたくないぞ。めんどくさい。人がいなくなるまで待つかぁ。広場の遊具の影にそっと腰掛けた。人が結構集まってきたな。イヤホンで音楽でも聞いて時間を潰すか。えっとどこにやったけか。あったあった。再生っと。

「ポチッ」

「ジャンジャン〜ジャンジャカジャン〜」

「うわっ!!??」

あっぶねーー誰かに気づかれてないよな?なんでこういうときに限ってイヤホンが接続されてないんだよっ

チラッ チラッ

大丈夫そうだ。


「ガヤガヤ。カラオケ楽しみだね〜!」

「ジャンジャン〜…」

「うわっ…」

ん?なんか聞こえた気がする。なんだろ?


いつまでもこんなところにいるわけにはいかない。早急にここから撤退せねば。

ソロ〜リ ソロ〜リ

「ねぇ君」

ビクッッ

「なんでこっちにこないの?」

「確か同じクラスだよね?」

そうですとも。同じクラスですとも。でもそこは察してくれ。

「もしかして、、、」

なんだ。なんだよ。なにかいいたことがあるなら言えよ。陰キャだから入りづらかった?とかさ。そんな事言われたらもう立ち直れないよっ。

「緊張してた?」

「はいっ。緊張していて入れませんでしたっ」

「そうならそうと言ってくれればいいのに〜!」

いい子だったー。陰キャをバカにしないいい子だったー。

「もうひとり連れてきたよー!」

「みんな集まったみたいだね。それじゃあ行こうか」

と主催者らしき陽キャが場を仕切り、みんなでカラオケへと向かった。

「次誰歌う〜???」

「お前歌えよぉ〜っww」

そんな会話を横目に一人ジュースを飲む俺。虚しすぎる。抜けたい。このアウェイ状態から脱出したい。ここはトイレに行くフリをして、抜け出そうじゃないか。

小声「トイレイッテキマース」

「「ガヤガヤ」」

ガチャッ

「どこ行くの?」

さっきの女の子だ。

「トイレですけど?」

「ふーん。一緒に行こうよ!」

男女で連れションってあるの?もしかして俺の知らないところでそんな文化があったりする?ここは勇気を出して…

「い、行こうか」

「うんっ!」


 なんでこうなったーーー???


「あのさ、なんで話しかけてくれないの?」

可愛い顔で言われても、話しかける理由がないからですぅー。

「あのー、どこか出会ったことありましたっけ?」

彼女は少し悲しそうな顔をした気がした。

「忘れたの?私だよ。ワ・タ・シ」

誰だ?わかんない。もし話したことあるなら顔は忘れないはずなんだけどな。

「名前言わないとわかんないかな?」

そして彼女はこう言った。高坂雫と。

「久しぶりだね。りっくん」


  坂下雫。俺の唯一の幼馴染である。幼稚園の頃から一緒だった。一緒に遊んだり、雫の家にだって行ったことがある。初めて行った女の子の家は雫の家だった。女の子らしい可愛い部屋だったなぁ。しかし、小学三年生のとき、雫は転校してしまったのだ。寂しかったな。だって何も言わずいなくなってしまうんだもん。しかし、すごく可愛くなったな。昔も可愛い方だったけどこんなにも成長するとは女の子はすごいなぁ。そんなことを思いながら物憂げにふけっていたら、、、

「突然だけど、二人でカラオケ抜けない?」

「いいけど、雫はいいのか?付き合いというものがあるだろ?」

「別にいいよ、そこまで仲いいわけでもないし」

「ここで仲良くなるんだろ?そのために今日みんなで遊んでるんじゃないのか?」

「そう思ってるならりっくんも自分から話しかけたら?」

無理に決まっている。わかりきってることを聞かないでほしい。余計虚しくなる。

「わかってていってるだろ」

「フフッ」

不気味な笑い方だな。

「いいよ、一緒に抜けよう」

「ありがと」


「なにか話があるんだろ」

「気づかれちゃった?」

当たり前だ。女子から二人で抜けよう?なんて言われた日には何か裏があるとしか考えられない。

「あのね…」

何を言われるんだろう。告白か?そんなわけ、、でもちょっと期待している自分がいる。

「りっくんさぁ                                                

                             能力者だよね?」

ここまで読んでいただきありがとうございました。次回はこれからの二人について書けたらと思っています。ライバルや敵も出していきたいところです。今回が面白いと思ってくださったら次回も読んでくださると嬉しいです。

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