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あなざーわーるど  作者: トム助
存在の証明
25/38

本戦開始

何かと忙しくて更新がひどく遅れてしまいました。


待っていた方々、すいませんでした。そして、ありがとうございます!!!

今、この本戦会場のフィオーレスタジアムには本戦出場者25人と大勢の観客がスタンバイしている。


本日、武術・魔術大会決勝トーナメント初日。


この日までの2週間ですっかり元気になり、その元気をもてあましているところであった。


『うむ、ここにいる25名は数々の関門を潜り抜けてきたつわものばかりだ!熱き戦いを繰り広げてくれるであろう。尚、今大会の優勝者には、光の国入国許可書と、誇り高き名誉を与える!!!』


国長のゼランの言葉に轟きのような観客の歓声が上がる。そういえば、賞金みたいのはないんだなぁと今頃にして思った。賞金がないのに、参加人数がかなりいるってことは相当光の国へ行きたいか、その誇り高き名誉というものが欲しいヤツらがたくさんいたんだよな。まぁ、俺は名誉とかはいらないけど、とりあえず、光の国へ行かなければならない。あの時の事は忘れられない。きっと、今頃ハル達は苦しんでいるんだ…。絶対に負けられない。


『…絶対負けないように頑張ろうね!』


隣のアーリアが、俺の服のそでを引っ張って、笑顔でこう言ってくれた。アーリアも励ましてくれている。


『…絶対負けねぇよ、絶対に、な』


『うむ、では、トーナメントを発表する』


収まりつつある歓声の中、赤い幕で隠れていたトーナメント表がゼランの一言で、外された。


『見ての通り初戦は…スバル対…メトルだ。シードを作らないように人数合わせでメトルをここに入れさせてもらった。同じく1回戦はマクリファ対ゾネル、…』


メトル!?


メトルってあの定規の女だろ!?あいつ確か結構スゴイ魔力だったけど…。もしかして俺外れくじ引いたかぁ。…ゼランの話を聞くとキリトも出ているし、アーリアも初戦はパトリシアとか言うやつと当たるみたいで運良く決勝まで勝ち上がらないと俺とは当たらない。


『うむ、では、スバル対メトルの準備をするので、それ以外の選手は参加選手待機場所に移動するように』


その一言により、参加選手は待機場所へと移動し始めた。


―絶対負けないように頑張ろうね―


こんな事言われたら、尚更、負けるわけにはいかない。この際相手が誰だろうと関係ない。


そして、会場中央の砂地には、俺とメトルと審判のみになった。こういう風に、会場に立ったのはハルジオンの街の競技場で、ジンクスに斬りつけらた時以来だ。しかし、思った以上に緊張しなかった。俺には仲間や家族がいる。


『よぉ、坊主、いや、スバル君、また会ったねぇ。今回は本気で最初から行くからな。お前のその仲間の力、見せてもらうよ』


楽しそうに第一関門監督であったメトルは笑った。


『それじゃあ俺も手加減なしで行かせてもらうよ!』








今私が座っている選手待機場所からものすごく近い会場中心の砂地には、スバルとメトルが対峙している。待機場所はサッカーの監督が座っているベンチのようになっていて、なんでも、結界が張られているから魔法などのものは届かないので安全らしい。


見ていると、私たちに背を向けているメトルが何か言っているらしい。それに応えるようにスバルの口も動く。その時、スバルの目つきが変わったのがここからでもわかった。


『…スバルの眼の色が…』


思わず声を発してしまった。


『…あれは竜の眼だ。竜魔法が使える竜魔導士だけが使える伝説の瞳術だ。スバルの竜魔法も伊達じゃないってことだな…』


『そ、そうなの!?スバルってそんなにすごいの!?…ってあんた誰???』


いつの間にか隣にいた赤と黒の羽織を着た同い年ぐらいの青年の話を聞いてしまって、つい『誰???』と突っ込んでしまった。


『…あぁ、ワリぃ、ワリぃ。俺はキリトだ。お前スバルのお仲間さんだろ。…スバルもこんなきれいな彼女を連れていたなんて知らなかったなぁ』


『いやいや、私スバルの彼女じゃないから!仲間、仲間!…って言うかキリトってゼランさんの息子さん?』


『あ?…うん、そうだけど』


『スバルの事何で知ってるの?』


『色々あって知り合って、友達なんだ。あいつは強いからなぁ。…でもメトルも負けてないぜ。うちの役員の中で一番、二番ぐらいの強さだからな。スゴイめんどくさがりなんだけど、スバルとならやってもいいってひき受けたらしいんだ。』


『へぇ。でも、メトルさんがいくら強くても、絶対スバルが勝つね』


『…やっぱり、彼女さん?』


『違うわっ!!!』








『では、始め!』


この大会に実況なんてものは存在しない。意外ではあるが実況なんて入れると真剣勝負に支障をきたすという事で、導入はしていないらしい。


メトルは挑発でもするように、腕を前に出して、来いとでもいうかのように誘っている。では、お言葉に甘えて…!


いつものように、前髪に黒い炎がつき、戦闘準備OK。一瞬で自らの両腕に、漆黒の炎を纏い、大きく広げる。そのまま、メトル一直線に走り、直前で飛び上がる。


『これでも喰らえってんだ!!!』


俺は両手をメトルに向けて突きだした。手に何か固いものにぶつかる感触が伝わる。


…くっ!


メトルはきっと誰もが小学生の時にお世話になったであろう分度器…の何倍も大きいヤツで俺の魔法を受け止めていた。分度器には焦げもなく、ひびすら入っていなかった。ただの分度器ではないらしい。メトルの分度器からは物凄い魔力が感じられる。


メトルはニヤッと笑うと、俺の攻撃を受け止めた分度器を使って、俺の体勢を崩してくる。それも片手でだ。見事体勢を崩され、その俺の隙を狙ってメトルは空いているもう片方の手に出現させた定規を高く上げ、俺に向かって叩きつけてくる。俺はその定規を受け止める事は難しいと思い、真横に身体を動かし、メトルの攻撃をかわす。すさまじい音とともに叩きつけられた地面はグラっと揺らぐ。


『竜人の攻撃はこの程度かぁ?』


メトルは俺との間合いを少し取ってから、分度器と定規に代わり、大きな三角定規を二つ出現させ、クルクルとかなりのスピードでまわし始めた。


『…返事をしない坊主は嫌いだよっ!!!』


メトルは右手で回していた三角定規をこちらに向かって投げつけてくる。三角定規はものすごい速さで回転移転しながら空を切り裂き、うなりを上げている。しかしこの程度の単調な攻撃などはかわすことは難しくない。そして、俺がかわしたと同時にもう一方の定規を投げつけてくる寸法だという事も読めている。俺はそのもう一方の定規に備え、横向きに回転している定規を次の定規に備え飛び越える。


顔を上げると、俺の予測通り、もう一方の定規が先ほど同様にうなりを上げながら向かってきていた。これのために、竜魔法の準備をしていたのだ。息を大きく吸い込む。


『咆哮っ!!!』


口の中で氷竜の魔力を球状に増幅させ、それを吐きだして攻撃する技、咆哮(ブレス)。俺が初めて竜に会ったときにはこれに苦しめられた。回転する定規に向かって飛んで行った雪の塊はぶつかった瞬間、その雪の塊ははじけ飛びながら雪の竜巻を巻き起こし、定規を粉々に粉砕する。見た事のない魔法に群衆がざわめく中、大きな声が聞こえた。


『スバルっ!!!後ろ!!!』


アーリアだ!アーリアの声に後ろを振り向くと、かわしたはずの三角定規がブーメランのように舞い戻り、すぐそこまで迫って来ていた。俺は陸上競技の高跳び(?)のように定規をエビ反りでかわした。


あ、アーリア、サンキュー…。全然気付かなかったぁ。


三角定規はメトルの手のもとに戻り、光とともに消え去った。


『お嬢ちゃんに救われているようじゃあ、まだまだだねぇ』


そういうとメトルは左手に先ほどの分度器、そして右手には刃先が鋭くとがったカッターを出現させた。


『…私が出せるのは定規だけじゃないからねぇ』


そしてメトルは、刃が出ているカッターをこちらに向け、走り出す。鋭利な物には鋭利な物で受けて立とうじゃないか。俺は腰の剣を引き抜き、走り出す。


だがこちらの剣は、ただの剣ではない。


俺が着火と念じるのと同時に漆黒の炎が剣を包み込み勢いよく燃え盛る。俺のこの剣が文房具に負けてたまるかっ!!!


ギィン!!


スタジアム内に金属音が響き渡る。俺は両手で剣を振りかざしたが、メトルは片手で俺の剣を受け止めている。魔力の力をかりていたにせよものすごい力だ。


『…文房具なめないでくれよ!!!』


メトルはカッターを次から次へと、振りかざしてくる。何とか受け止めているが、これでは、いつやられるかも時間の問題だ。俺は受け止めたカッターを押し返し、剣を鞘に収めつつ、空中へ飛び上がった。


『黒炎 流星団!!!』


両腕に纏った黒い炎からいくつもの炎の塊が流星のようにメトルのもとへ降り注ぐ。しかし、メトルは怯むことなく、分度器で黒い流星を受け止めながら、こちらへ飛びかかってくる。


しかし、俺はメトルがカッターを振りかざす時間も与えずに一瞬で腕に氷を形成し獣の爪のように鋭くとがらせ、斬りかかる。そして、俺の考え通りにメトルは分度器で俺の氷の爪を受け止めるも、その分度器は先ほどまで黒い炎を受け止めていた時とは打って変わってあっけなく粉々になってしまった。分度器が壊れ、俺の爪がメトルの頬にかすり、ツーっと血が流れる。


そのまま着地した俺とメトルはすぐさま間合いを取った。


『知ってるか?熱くした後に急激に冷やすと、いとも簡単にあんたの定規類はぶっ壊れるんだ。』


『はっはっはっは…。面白くなってきたぞ。坊主。そうこなっくっちゃ…。ここからが、本当の勝負だ!!!』


メトルは高笑いをしながら、胸の前で両手を合わせると、魔法陣が出現し、緑色の光がメトルを包み込んだ。攻撃魔法ではないと思うがかなりの魔力が感じられるため、思わず身構える。


魔法陣の光が消えるとともに、メトルは自分の身長ほどある超巨大な辞典(?)のようなものを出現させた。


『ここからは、坊主にやられない限り私は動かないよぉ。コレ重いからねぇ…。そして…』


メトルは俯くと、口を三日月形に曲げてニヤッと笑うと厚さもかなりある辞典のページが勝手にパラパラと音をたてて捲られていく。


『いくよっ!!!』


長々しくてスイマセン。


バトルシーンを本格的に書いてみたのですが…やっぱり難しいです。


次回も引き続きスバル対メトルなのでお楽しみに!


感想待ってます!!!

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