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あなざーわーるど  作者: トム助
存在の証明
23/38

第一関門 「サバイバルゲーム」後編

アーリア目線から始まり始まり!!

スバルを怒鳴りつけてからもう二日もたってしまった。怒鳴りつけてから最初の方は、サイテー、もうあんな奴ここで八つ裂きにされちゃえばいいのにとまで思っていたのに、スバルと別れてからの日数に比例して寂しさが大きくなってきていたのが自分でもわかった。


運よくスバルがいなくなってからは誰とも遭遇せずに四日目の昼を迎えている。…少し言いすぎたかなぁ、スバルが黒魔導士だって勝手に決め付けて、スバルの言葉に聞く耳も持たなかったからなぁ…。


スバル、やられてないかなぁ…。鍵ちゃんと奪えたかなぁ…。


ひどい事をしてしまったとスバルの事を考えれば考えるほど、後悔してしまった。


あの時は私を助けるために魔法を使ってあの変態男を倒してくれたのに…と。


本当は本当は、ほんの少しだけ、スバルの事が気になっていた。別に好きとかそういうのじゃないけれど、スバルの何かに気になっていた。


そういえば、ここ迷いの森とか言うんだから迷いやすいってことだよね…。てことは、私鍵持ってるから出口を今から探しておいた方がいいかも。私はそう思うと重い腰を上げて、森の出口に向けて歩き始めた。


スバル…死んでないよね。大丈夫だよね。半分祈りに近い状態でそう思っていた。その時私の身に危険が近づいていることなど全く知らずに…。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


こちらも怒鳴られてから二日目が過ぎていた。現在朝の八時頃だと思う。俺はこの二日間で、ざっと二十人ほどの参加者に出会い、その参加者の中から五つの鍵を奪いとることに成功した。正直言って量が多くていらっときた事はあったがそれ以外は魔法すら使わずに、倒してしまった。


その五人の中に少年や少女がいなかった事については運が良かったなと思う。生意気な少年やらが勝負を挑んできたら、勿論勝負したくない訳であって、かといって逃げれば、ザコよばわれされてカチンと来てしまうし、鍵をすんなり渡すとその子の成長にならないからである。


鍵をたくさん奪い取った理由は二つある。一つ目は今後の情報収集のために鍵と引き換えに、情報をもらうためである。二つ目は第1関門を突破される人数を出来るだけ増やしたくないからである。


やはり、俺が黒魔法を使えると言っておいた方が良かったのだろうか。この事を言わなかったのだから、アーリアが「隠してたんでしょ!」と言っても全くおかしくはないし、俺がアーリアの立場ならそうしていたことに違いない。


やはり会って謝らないとなぁ。俺が悪いんだから…。それにあいつ、すんごく強いわけじゃないと思うから…。ちょっと待てよ。俺があったやつは全員倒しているから、残っているヤツは俺に会っていない運の良いヤツだけ。そしてその運の良いヤツの中に俺と同じくらいの強さの魔導士がいたら…。きっとソイツは俺と似たような事を考え、似たような事を行うはず。てことはだ…雑魚を狩る!!!


アーリアが危ない!!!


俺は魔力がある森の中を全力で走りぬけた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


今、私の目の前には強敵がいる。今の今まで敵になんてあっていなかったのに四日目に会ってしまった。しかも強敵。相手は何もしてこないが、伝わってくる魔力が今まであったやつの中で一番気味が悪い者であった。


相手は仮面を付けていて、細身だが、たぶん男性だと思う。全身黒を基調とした服を身に付けている。


『…か、鍵なら持ってないわよ』


すると、相手はズボンのポケットからジャラジャラと音をたてて大量の鍵を見せつけてきた。…なんなのこいつ!


相手は鍵をしまうと、両手を合わせた。それと同時に黒い魔法陣が出現し相手の影が大きくなった。その大きくなった影は自ら勝手に動きだし、地面から這い上がってきた。ほとんど何の合図もなしに影は私に向かって襲いかかってくる。


影の鋭い爪がつい数秒前に私がいた地面を深くえぐる。それを見計らっていたかのように、影の持ち主が、黒い影を両手に纏い殴りかかってきた。


―黒魔法!!!


お腹を殴られ数メートル飛ばされてしまう。しかし、私に痛がっている余裕を影が与えてこなかった。再び鋭くとがったあの爪で攻撃を繰り出してくる。


反撃しなければ影の爪の餌食になってしまう。私は両手を合わせると魔法を唱えた。喰らえ、私の光の魔法!!!


『シャイン・ライト【閃光】!!!』


合わせた両手を離す。すると、そこから光のビームのようなものが一直線に影の腹に大きな穴をあける。

影は叫び声もなく消えたと思い、相手の足元に目をやると、再び影が出現していた。相手は大きな魔法陣を作り出したかと思うと先ほどより大きな影を2体も出現させた。


まずい!


さっきのより大きいのが二体も…分が悪すぎる。そして、相手の連携攻撃が始まった。まず、影の1体が先ほどより速い動きで斬りかかってくる。何とかかわす事は出来たが左頬に傷が付きツーと血が流れてくる。


やはり先ほど同様、二回目の攻撃に対応する事が出来ず、二体目の影に斬りつけられてしまった。痛みにその場に倒れこんでしまう。しかし、本人は攻撃してこなかった。完全に遊ばれている…。


相手を見上げると立てとでもいうかのように手を動かしている。もう立つ事が出来ないくらいの攻撃をくらっているのにもかかわらず、相手は私に魔法をかけ、無理やり私を立ちあがらせる。


相手は容赦なく攻撃の手を緩めない。今度は影ではなく自分自身で攻撃するため、両手に漆黒の魔力を作り上げ、それは球状になり、大きくなってくる。魔法で立たされているため、動く事は出来ない。


ここで、負けるわけには…死ぬわけにはいかないのに…。黒魔法に何か…負けるわけにはいかないのに…私は…、私は…死にたくないっ!!!


そんな思いが相手に届くことなく、黒い球状の魔弾を私に向かって放ってきた。思わず目を瞑る。






ジュー、ジューと音が聞こえた。私は痛みも感じることなく目を開く事が出来た。


『…こんなん、痛くも痒くもねえんだよ!!!』


私の目の前には、あの黒い魔弾を受け止めた群青色の髪の青年がいた。


『スバルッ!!!』


私は嬉しさと感動のあまり泣きだしてしまった。


『…この前は泣いて良いって言ったけどな、お前はもう俺の仲間だからな、この俺がお前を悲しい顔にはさせねぇ!!!』


『スバル…この前は…ホントにゴメンね。勝手に決め付けちゃって…』


『俺の方こそ…悪かった。でも気にすんな!もう、仲間だろ!!!』


本当は痛いはずなのに、苦しいはずなのに、目の前にいるスバルは私に向かって微笑みかけてくれた。強がっちゃって…。このバカスバル!


『…てめぇ、俺の仲間のアーリアに何しやがる!!!』


その言葉を完全に無視するかのように、黒魔法の相手は、腕時計に目をやると何も言わずに地面の影に吸い込まれていった。


『…スバル、そういえば、時間…』


『あぁ、わかっている。それよりお前しゃべんな、傷口開くから。寝てろ』


ぶっきらぼうだけど、一応気遣ってくれてるのかな…。じゃあ、お言葉に甘えて…。


私は地面に倒れたまま眠ってしまった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


『ん?目ー覚めたかい?お嬢ちゃん』


目を開けると、目の前には最初に見たメトルだっけ…そんな名前の女性が私の顔を反対側から覗きこんでいた。


『あんね、もう終了時間ギリギリにそこで寝てる小僧がね、あんたをおぶって来てさ。どっちもボロボロだから、あたしらびっくりしちゃったよー。寿命縮んだよ!この寿命泥棒が!!!』


どうやら、ここは役所の病院らしい。薬の臭いが鼻を突きさす。隣のベットではスバルがいびきをかいて眠っている。


『あんたら、続けるかい?』


返答は一つしかない。スバルも迷わずこう言うよね。


『勿論、私たちどっちも続けます!』


『うん、わかったよ。んじゃ君ら2人とも…第1関門クリア!!!』


安堵。それしかない。疲れがどっとおそって来て私は再び眠りについてしまった。

一気に第1関門終わらせました!


本当はやる事がたくさんあるのに…ついつい書いちゃうんですよねw


一応スバル君が道に迷っわず、アーリアのもとへたどりつけた理由はきちんとありますが書く事が出来なかったので後日報告します。


次回お楽しみに!!!

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