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あなざーわーるど  作者: トム助
存在の証明
19/38

国長の実力

立派なのは建物だけではなく、そこに行っている人たちみなが、とても優秀に見えた。今俺の周りには数十人の黒い集団と白い手錠をされたキリトといるため大変目立つ。キリトが全く抵抗しない所から手錠は魔力を封じ込める力があるのだなとわかった。


キレイな内装の廊下を歩いていくと大きくて豪華な扉の前についた。


『ここが炎の国の長、そしてこのフィオーネの街の長であるゼラン様のお部屋になります。まずキリト様に用があるとのことなので…どうぞ』


フィオーネというのがこの街の名前らしい。これまた丁寧にトルネオが言うとキリトはものすごく嫌そうな顔をして部屋に入って行った。たぶんゼランからおしかりを受けるのだろう。ゼランとはキリトの父親にして炎の国の長であるお偉いさんだ。きっと偉いだけではなくとても強いのだろう。


そして、扉の向こうから空気をも揺るがす様なドーンという轟音が鳴り響き歩いている人々はこちらに目を向ける。


『では、どうぞ』


しかし、トルネオ達は何事もなかったように俺を案内しようとする。内心かなりビックリした。きっとキリトは…。そんな俺を見てトルネオは笑顔でこう言うのであった。


『心配なさらなくてもいいですよ。いつもおしかりはこんな感じですから…』


部屋に入るとちょうどゼランであろう男の前には黒こげのキリトがピクピクしていて、キリトを黒い集団の2人が運んで行ってしまった。


『これは失礼。私がゼランだ。君が…スバル君とやらかい?』


ゼランは白髪であったが俺の想像よりかなり若く見え、キリトと同じような色のコート(?)をきているが腕は通していなかった。おじいさんではなくものすごく強そうなおじさんである。


『…はい、スバルと申します』


俺は俺がわかる範囲内で最高に丁寧に挨拶をしたがゼランは「崩していいぞ」と言ってくれたのでその通りにした。


『…まず、我が息子を捕まえる、というと聞こえが悪いが…捕まえてくれたそうだな。礼を言うぞ』


ゼランは笑みを交えながら礼をしたので、俺は「いえいえ」ということしか出来なかった。


『あの、僕は光の国へ行きたいのですが…どうすればよろしいでしょうか。何か情報があれば頂きたいのですが…』


『あぁ、光の国か…。あそこはいい国だ。他の国の中でも一番大きな国だからな。魔法も発展している。…ただし…』


そう言うとゼランは気難しい顔をしていったん話を中断してしまった。なにかあるようだ。


『今自由には光の国へ出入りすることが出来なくなってしまった。光の国の長が最近、鎖国体制を取ったんだよ』


『一体なんで鎖国なんて…』


『あそこは文明が発達しているから他国の人間にそれを破壊されるのを嫌っているかららしい』


『行ける方法はないんですか?』


『…うーむ。一つだけあるぞ。かなり狭き門だがな』


狭き門か…。なぜこう毎回のように俺の行く先行く先に俺を阻む何かがあるのだろうか。


『もうすぐこのフィオーネで開催される武術・魔術大会がある。それに優勝すれば光の国へ行ける。参加人数は約500人。狭き門であろう。国中から、いや国外からも多数参加する大会だ』


ゼランは誇らしげに大会について簡単に説明してくれた。


『…でも、なぜその大会に優勝すれば光の国に行けるのですか?』


『うむ、単に実力のあるものならば入国を許可してくれるとのことだ』


誠に自分勝手である。光の国に用がある俺みたいなやつにとってはいい迷惑でしかない。しかも、500人も参加する大会の頂点に立つってのはかなり難しい。早速難航である。


『…でも、その大会、面白そうなので参加させていただきます』


『うむ。わかった。私は決勝トーナメントである本戦で待っているぞ。頑張ってくれ!』


そして、俺は礼をして国長の部屋を後にした。大会の内容には全く興味がないわけではないが少しだけめんどくさい気もした。本来ならこんな大会に出なくてもやすやすと光の国へ行けたのに…。そんな誰に言っても意味のない愚痴を心の中で呟き、大会受付へ向かった。


大会はまず、五百人を五つに分け百人単位で五日間サバイバルゲームのようなものをするらしい。そこから上位十人だけが二次戦へ進めるとのこと。二次戦と決勝トーナメントはほとんど同じ内容らしい。


受け付けが終わり後ろに振り向いた瞬間、こちらに勢いよく向かってきた何かにぶつかった。


『あ痛たた…』


こちらも痛い。ぶつかった所を抑えつつ、目を開けるとそこには…。

ゼランの口癖は「うむ」です。

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