混乱する戦火の中
回頭する艦の中、マストの上に立つ黒魔導士に対するソウシは、刀を手にし構えた。
こ・・こいつ隙がない・・・緊張が走る。
しかし、黒魔導士はそんなソウシの横にいるミナムを見ていた
やつか・・・
ミナム達の視界から消えた黒魔導士
次の瞬間、ミナムの前にあらわれ、衝波を撃った。
「う・・・」
衝波を受け止めたミナムは、数メートル後ろに下がった。
なんてスピードだ・・・う・・動けない・・・固まるソウシ
ミナムの状態を見て驚く黒魔導士・・・なんて奴・・・びくともしていない・
「イテテ・・・やってくれる」
今度は、ミナムが反撃に出た。
慌てて剣で防ぐ黒魔導士が吹き飛ばされた。
なんて・・・パワーだ!!
すぐに体制を立て直す黒魔導士・・・
ミナムと黒魔導士の剣が火花を散らす・・・
少し間合いを取った黒魔導士はすかさずを衝波を撃った。
ギン!!
「何!!」
衝波を刀で跳ね除けたを見て驚く黒魔導士。
次の瞬間、ミナムの剣が顔をかすめた。
く・・・私としたことが・・・
黒魔導士の顔を覆っていた布が切れた。
危うく顔が見えそうになり、慌てて顔を隠す黒魔導士
「くそ!!」
振り返るとそこにはミナムの剣が迫っていた。
とっさに剣で受ける黒魔導士だったがミナムのパワーに体がフアっと浮いた。
そこにミナムの蹴りが入った。
「ぐっ・・」
黒魔導士は、そのまま船首の方へ吹き飛ばされ船首の建物に叩きつけられた
その様子を見ていたベッツィーだったが徐々に狭まる包囲網に焦っていた。
「速力はあがらないのか?」
「目一杯です。」
「コウア、セツは?」
「ついてきています。」
「そうか・・」
一方、、ギタが逃げる光景を見ていたクリオ
「攻撃用意!!・・・・ん!?」
海軍の船以外にギタの船を追いかける1隻が目に入った。
「あれは」
望遠鏡を覗くとそこには海賊旗が見えた
「船長どうしたんですか?」
クリオの部下が聞く
「あれだ・・・」
「あれ?」
「そう・・あれだ」
そう言って、クリオが海賊船を指差した。その方向を部下が見た
「あれは・・・スクィニーの部下・・カイソン・・あいつも生きていたのか・・・それが?」
「何かおかしくねぇか?」
「応援に来たんでしょう」
「あれがか?」
カイソンの船がギタの船に向かってまっすぐ向かっている様子を見て
「確かに・・・変ですね・・・」
「ちょっと距離をおかねぇか?」
「船長・・・なぜです。」
「どう見ても様子がおかしいだろう。」
「船長・・・」
「全船に伝えよ速度を落とせと・」
「はっ」
ギタの奴、なにか隠してやがる・・・・そう感じたクリオ
マリハ甲板では、船首の建物に叩きつけられた黒魔導士の姿があった。