会戦の最中
ベッツィー率いる3隻の軍艦は、一列に並びギタ海賊団へ直行した。
「ベッツィーが突っ込んできます。」
「なに!!」
対魔シールドが効きギタの船が無傷なのに気付き、気をよくしたギタ
さすが黒魔導士様・・・敵の攻撃でもびくともしねぇや・・・
「こちらも突っ込め!!海軍を血祭りに上げて・・・」
そう叫ぼうとしたときベッツィーが超弩弓を構えているのが見えた
「あ・・・いや・・・反転・・・」
口ごもるギタの肩を叩いたものがいた。それは、黒尽くめの魔導士だった
「黒魔導士様・・・」
「このままで行け。」
「あ・・・」
「わしを信じないのか?」
「あ・・いや・・」
ギタがうろたえているとベッツィーは超弩弓を放った。
閃光を放ち迫ってくる超弩弓
「わ~!!!」
思わず身を伏せるギタ
次の瞬間だった。
船体に大きな矢が当突き刺さっただけだった。
「あれ?」
いつものように船体が炸裂するようなこともなかった。
キョロキョロと辺りを見回すギタ
「がはーはー見たか!!よし!!突っ込め!!」
一方、超弩弓を跳ね返されたベッツィーは驚きを隠せなかった。
「なに?」
どうしたらいいんだ。
飛び交う衝波の中、コウア・セツから別の海賊船に超弩弓が放たれ直撃
海賊船1隻を航行不能にした。
その光景を見ていたソウシ、超弩弓が効かない。なんて強力な対魔シールドなんだ
しかし、この対魔シールドには見覚えがあった。このシールドを出来るのは確か
マヤザキ様ともう一人、いなくなったはずの黒騎士団一番隊隊長のトリニティ
マヤザキ様がここにいるとは考えられない。そう奴しかいない。
そこへソウシを覆いかぶさる影かひとつ
「危ない!!」
ミナムがとっさにソウシに抱きつき二人とも倒れこんだ。
そこへ衝波が被弾した。
「大丈夫ですか?」
しばらく、ミナムの腕の中で固まっているソウシ
「ソウシ殿!!」
はっとするソウシ
「あ・・大丈夫!!」
「そうですか・・・」
そういい残すとミナムは立ち上がり振り返り砲丸をギタの船に向けて投げた。
「この!!」
衝波が効かず投擲の効力もわずか・・・弓に至ってはほとんど効いていない
「がっはっは!!」
その状態に笑いが止まらないギタは、海賊船の一番後ろの一段高い場所にいた。
ギタが高笑いしていると顔の横を掠めた黒い物体があった。
「は・・?」
それに驚くぎた・・・次の瞬間、ギタの後ろの建物の一部がが大きな物音共に吹っ飛んでいった。
「へ?」
思わず鼻水をたらし後ろを振り向くギタ。
船橋の壁に大きな穴が開いていた。
どうなってるんだ?その様子を見て戸惑う黒魔導士
ミナムという奴は、対魔シールドが効かないのか?
「黒魔導士様~!!」
「俺が攻撃する!!」
そういうと黒魔導士は、船首に向かった。
その頃ミナムも船首に着きベッツィーに話しかけていた。
「何ですかミナム殿」
「ベッツィー殿、大筒ですよ。大筒」
「えっ?」
「今こそ使うべきです。大筒を」
しばらく、不思議そうな顔をするベッツィーに
「これで」
そう言って、ミナムは砲丸をギタの船めがけ手投げた。






