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リーマンクエスト  作者: Seabolt
南海での出来事
83/201

戦のおわりに・・・

残されたギタの仲間たちは、大慌てで、海賊船に乗り込み脱出した。


そんな混乱の中、ミナムはソウシが倒れているのを見つけ駆けつけた。


「大丈夫ですか?」


声をかけるが反応がない。そこへ、カーネルとミヌが


「あそこから落ちて・・・」


「そうか・・」


そう言ってミナムはソウシを抱き上げようとする・・


それを見て、嫉妬するカーネル・・・


そこへソウシを見ていたミヌが話した


「ミナムさん・・大丈夫ですよ・・・たぶん打撲だけだと・・」


「しかし・・・脇から・・・」


「これは魔法で直せるから・・わたしたちの船室へ連れて行きましょう」


こうしてミナムはソウシを彼女らの船室へ連れて行った。




一方、スクィニーはまだ生きていた・・・


しかし、もはや虫の息だった。


呼吸するのも困難な状態で


苦しみながらも・・・


「よくやった・・・よくやった・・・」


そう何度もつぶやいた・・・・


それを聞いていたベッツィーは次の言葉に驚いた。


「わが娘・・ベッツィー・・・よくやった・・・」


「えっ?」


スクィニーの言葉に驚くベッツィー


「スクィニー・・・今なんと・・・」


もう声が出ないと悟ったスクィニーは懐からある首飾りを出した。


ベッツィーはその首飾りに見覚えがあった。それはベッツィー自身が持っていたものと同じだったからだった。


「こ・・・・ごふっ・・・・こ・・・れ・・・を・・」


そういい残し、スクィニーはこの世を去った。



「船長~!!!」




そう泣き叫ぶスクィニー海賊団たち・・・・


そこへ、ミナムが戻ってきた。


「どうしたんですか?」


「スクィニーが今亡くなった・・・」


そう・・・さびしそうに語ったのはベッツィーだった・・・


今まで、親父の仇・・・・そう信じてきた・・・・しかし・・・


今度こそ・・・あの・・・ギタを・・・


そう心に誓っていると・・・・


「ベッツィー様・・・お願いがあります。」


そう言って土下座をする海賊達・・・・


「なにか・・・」


「船長の亡骸を持っていっても・・・・」


「しかし・・・・」


「頼む・・・海賊とはいえ俺たちのおやじなんだ・・・・・」


その言葉に胸が痛むベッツィー・・・そうか・・・こいつらにとっては親なんだ・・・


「わかった・・・」


「艦長!!!」


そういう副長に手で制したベッツィー・・・


「あと・・・もうひとつお願いがあるんだけど・・・」


「まだ・・・あるのか・・・あまりへんなことを言うと・・・さっきの約束はなしにするぞ・・・」


海賊達はしばらく固まった・・・しかし


「俺達も・・・あんた達と一緒に行動させてくれ・・・足手まといかもしれないが・・・」


「それは・・困る・・・」


「いや・・・ただ・・・ちゃんと・・・離れて・・行くから」


「なぜだ?」


「船長の敵をとりたいんだ。ギタの奴・・・」


「そうか・・・しかしお前らの船もひどい状態だぞ・・・」


「それは・・・」


そこへ副長がボソッと言った


「マリハの沖島に民間ドックがあるます・・・艦長」


「そうか・・・」


「えっ?」


二人の会話に驚く海賊たち


「民間のドックに入るのは自由だしな・・・」


「艦長・・・われわれの管轄外ですし・・」


顔を合わせ喜ぶ海賊達・・・・


「ただし・・・今度、へんなことしたら・・即、沈めるからな・・」


「ありがとうございます。」


そう言って海賊達は、スクィニーの亡骸と共に1隻残った海賊船に戻っていった。


「艦長・・・」


「副長・・・かなりやられましたな・・・」


「そうだな~・・・」


そこへミナムが話しかけた


「これからどうされるのですか?」


「ミナム殿か・・・これから・・・メイジではなく、オイオイへ向かいます」


「オイオイ?」


「艦を修理するドックのあるところです・・・」


そう言ってベッツィーが倒れこんだ。


「艦長!!!」


「ベッツィー殿!!」


慌てて支えたミナム・・・・ふと背中に手を回すと血がべっとりとついていた


「副長・・・後はたのむ・・・」


ベッツィーが副長に話しかけると・・ミナムがひょいっとベッツィーを抱えあげた・・


その様子を見た副長は


「ミナム殿・・・医務室へ・・・後は私がしますから」




その頃、ギタは、船に揺られ航海している中、気がついたそして、自分の左手の激痛に叫んでいた。


くそ・・・あの・・・やろう・・・今度あったらただじゃおかねぇ・・・





数日後


ギタはルーシーの前にいた。


「なに? スクィニーが死んだと・・・」


驚くルーシー


「しかも奴は、裏切ったんですよ。だから・・・私が左手と引き換えに奴を殺りました・・・」


「そうか・・・ご苦労だった・・・」


ギタを追い払ったルーシーは、しばらく無言で海を見ていた。あのスクィニーが裏切っただと?


ギタの奴・・・今は・・・生かしてやる・・・


「ルーシー様・・・」


「なんだ・・」


「やはりマリハと交戦したようです・・・」


「マリハだと?」


「艦長は、ベッツィーです。」


その言葉を聞いて、なんとも不思議な縁よのう・・・あの・・・ホーリーの息子か・・・


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