いざこざ
「かわいいねぇ~君たち。」
ある男が話しかけてきた。その男たちを呆然としてみるカーネルとミヌ・・・
カーネルとミヌはヒソヒソと何か話していた。
「何なのこいつたち・・・」
「気持ち悪いし~」
二人の様子を見ていた男達は、再び声をかけた。
「ちょっと、彼女たち・・・一緒にどう?」
それを見てたナンパだと感じたミナムは、二人に声をかけた。
「カーネル、ミヌ、行くぞ」
「えっ・・はい。」
そう言ってミナムのほうへ歩こうとした時、ぐっと手をつかまれた二人
「あんな男なんか、ほっておいて、俺たちと飲み行こ」
「いいところ、知っているからさ~」
その言葉を聞いていたミナムとソウシは、振り返った。先にソウシが言った
「カーネル殿、ミヌ殿、先を急ぎますぞ。」
男たちは、ナンパをやめようとしない。
「そんな奴らほっといてさ~」
カーネルとミヌもいい加減にイラついていた。そして、
「「いいかげんにしてよ」」
そう叫んで手を振りほどこうとした。
「おっと」
手をぐっと握り離そうとしない男たち。
その時だったミナムがカーネルとミヌの前に出て彼女らを持っていた手を握った。
「やめろ」
「なんだ~貴様。」
「俺の女に手を出すな。」
「ははっ~ 俺の女だってさ~?」
ナンパをしている連中が笑い出した。連中の方がどう見てもミナムより体格がよかった。
「俺たちに勝てるのか?」
そう言ってミナムがつかんでいた手を離そうとする二人。
しかし、その手が動かない・・・
「おい。どうした。」
もう一人が二人に声をかける。
「ぐ・・・うごかねぇ・・」
「どうなってる?」
やがて、ミナムの手に力が入った。
「いてて!!」
そう叫んで二人は、カーネルとミヌを持っていた手をはずした。
それと同時にミナムは二人の手を離した。
「いてて!!何しやがる。」
「おい!!」
そう言うとそれまで数人しかいなかった連中が一気に十人に増えた。
そして、その中の一人がこう叫んだ。
「俺たちを海軍と知ってるんだろうな!」
「は?」
その男の一言は、しばらく呆気に取られるミナム
しばらくして、ようやくミナムは答えた。
「おまえら・・・今、なんて言った?」
「俺たちは、海軍だ!!」
その言葉を聞いて、ため息をついたミナム、そして、ソウシのほうを見た。
「ソウシ殿、このバカ共を黙らせてくれ。」
「バカ共となんだ!!」
そう叫んで今にも殴りかかりそうになる男たち
そこへ、ツカツカツカと前に出てきたソウシ
「貴様!!一人で俺たちを黙らせると思っているのか?」
「貴様ら、本当に海軍か?」
「おうよ!!」
「情けない・・」
その言葉に過敏に反応する男達、その中の一人がソウシに切りかかった。
「何を貴様!!!」
次の瞬間、ソウシに切りかかった来た男は、吹き飛ばされ、後ろにいた4~5人の仲間に直撃し、その場で気を失った。
「な!!」
「貴様ら、私を黒騎士団3番隊隊長ソウシと知ってのことか!」
ソウシの一言に言葉を失い立ちつくす男達
「何故・・・ここにいるんだ。」
「あの・・鬼神が・・」
その様子を見たソウシが
「どうする?まだ、やるのか?」
ソウシの気迫に圧され、たじろぐ男達・・じわりじわりと後退していった。
「覚えてろ!!」
彼らはそう叫んで逃げて行った。
宿に着いたミナム達一行、
「やっと着いた・・・」
そう言って部屋に向かおうとした時、ふと振り返り
「ソウシ殿」
「なにか?」
「あいつら海軍とか言ってたよな。」
「まぁ・・・それが?」
「いや・・・ちょっと、気になっただけだ。」
「そうですか・・」
ミナムは明日のことが少し心配になってきた。