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リーマンクエスト  作者: Seabolt
南海での出来事
64/201

逢坂の関

逢坂の関、京を守る4つの関所の一つ、京は、四方を山に囲まれた盆地にあった。


基本的に今日の中心を守る城郭以外に主要な道路を守るための関所として


城郭門がそこにあった。その扉は分厚い鋼鉄製で開門時間以外は固く閉ざされていた。


夜明け前、逢坂の関についたミナムたち一行、ソウシが警護隊と話をしていた。


「いくら京を守る黒騎士団隊長の依頼でも、ここを開けるわけにはいかん。」


頑なに断る警護隊隊長。


「では、どうしろと・・・」


「開門まで待つのだな。」


ふと時間を気にするソウシ、本来であれば、小さな勝手門と呼ばれる有事に奇襲をかける為の門から


出してもらえるのだが今回は何故かそうはいかなかった。


「開門までどのくらいだ。」


「あと2時間ぐらいかな?」


適当にこたえる隊長、ソウシは焦っていた。今、ここを通過せねば、隠密行動がばれてしまう。


どうすれば・・・一体?


俯き考えるソウシを見ていたミナムは、ソウシに声をかけた。


「どうしたんですか。」


「わ!!」


その声を聴いて顔をあげ驚くソウシ、目の前にはミナムの顔があった。




パチーン!!!




「痛てて」


驚いたソウシは、思わずミナムのほほを平手打ちをした。叩かれた頬を押さえるミナム


「ミナム!!」


「ミナムさん!!」


ソウシの行動に驚くカーネルとミヌ、それよりもっと驚いたのは、ほかならぬソウシだった。


次の瞬間、


「すまぬ・・・」


素直に謝るソウシ・・


「おー痛てて」


その声に駆け寄るカーネルとミヌ


「ミナム・・・大丈夫?」


そう言って二人はミナムの頬を見ていた。


「見せてくれるねぇ~、お兄さん!!」


横からチャチャを入れたのは、警護隊員だった。


「ねぇ~ちゃん、おじさんにもやってよ!!大丈夫って?」


そう言って大笑いをする警護隊たち。


「すまぬ・・・」


そう言って再び謝るソウシ


「それはいいけど、一体どうなってるんだ」


「なにかの手違いでここは通れないらしい。」


「え~!!」


ソウシの言葉に驚く3人、ふとミナムはあることを思いついた。


「あの扉、壊せば?」




「何をバカなことを。」


ミナムの言葉に驚き、言い返すソウシその言葉にカーネルとミヌが言葉を重ねた。


「そうよ!!」


「あの扉は、簡単に壊れないわよ」


「それに、そんなことしたら今度こそ反逆罪になるわよ。」


「そうか・・・じゃぁ・・・あの城郭を飛び越えるか」


簡単そうに言うミナムを見てあきれるソウシ・・


「それは無理です。」


「なぜ・・・」


「どう見ても無理でしょう。」


「だからなぜ?」


「この門自体も結界の中だから魔法で飛んだとしてもこの門の上を超えることはできない。」


そう答えるソウシを見て、横からカーネルが言った。


「例えできたとしても私嫌だから・」


「どういう意味ですか?」


カーネルの一言に不思議そうに聞き返すソウシ、それに対して今度は


ミヌが人差し指をあげ、ウインクしながら言った。


「ミナムさんのジャンプだったら、楽勝だけど・・・」


「だけど・・・」


ミヌの言葉にさらに顔を険しくするソウシ


「とんでもない高さなのよ。」


「あ~思い出しちゃったじゃない・・・」


そう言って身震いをしてみせるカーネル


「どういうことです?」


「決闘のこと、ご存じ?」


そういうミヌの言葉に、ソウシは


「あの竜巻が起こったやつですか?」


「実は違うの?」


「何が?」


「あれは、ミナムがとんでもない高さに飛び上がって、落ちてきた時の衝撃波なの!!」


「えっ?」


「しかも結界の中で飛び上がったから・・・」


「結界が効かないのですか。」


「そう・・」


その言葉を聞いてソウシはあることを思い出した。


この間の戦闘で、一瞬で吹き飛ばされていく敵兵の光景が


ミナム殿の力でひょっとすると・・・そう思いミナムに声をかけた。

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