謁見
この日は、ミナム、カーネル、ミヌの3人は緊張していた。
なんといっても、この国の皇帝であるミカド様に会うのだから、
そう思うと・・・あれ・・・3人ともよく寝ていた。
実は、旅の疲れがどっと出たのだった。
3人ともが、心地よい目覚めと共に謁見のことを思い出し、
急に緊張がこみ上げてきたのだった。
謁見の前に、マヤザキと会見があった。
「あなたがミナム殿でしたか。」
言葉とは裏腹に、眼光鋭く、一部のすきもない様子のマヤザキに
ミナムは圧倒された。
「ええ・・まぁ・・・」
手で頭を掻き、頭を下げるミナム
「うわさは、京まで広がっております。」
「そんな・・・たいしたこと・・・」
「いえいえ・・・あの両刀遣いのミドリを倒すとは」
「はぁ~」
「なに、ご謙遜なさってるんですか。」
「ええ・・まぁ・・・」
「ところで、ミナム殿、ミカドにもちろん忠誠を誓うんでしょうな。」
その言葉を聞いて、ヤマト姫の言葉をおもいだした。
「絶対に、忠誠を聞かれたら有無を言わさず、はいと答えるのじゃ・・・
よいな・・・さもないと、即謀反にとして、処分されるぞ。」
「はい、忠誠を誓いに来ました。」
「ははは・・これは、心強い」
一通り話を終えた二人、マヤザキはミナムを送らせた。
大臣の使いがマヤザキに話しかけた。
「ミナムはどうであった?」
「くえんやつだ、本性が見えぬ。」
しばらくして、謁見を許された3人は、京の大極殿へだされた。
そこで、ミカドの前にひれ伏す3人・・・
「そちがミナムか。」
「はい。」
「よくきてくれた、あの両刀使いのミドリを倒したというではないか、余は満足じゃ、」
「ありがたきお言葉」
そこへ、右大臣がミナムに話し、その言葉をミカドに伝えた。
「ミナム殿は今、ここで陛下に忠誠を誓うそうです。」
「そうか、そなたが見方に入れば、グレースも安泰じゃ、のぉ右大臣」
「陛下の仰せのとおりで・・」
「褒美をとらす」
「ありがとうございます。」
ミナムは頭を下げ、しばらく、
「ところで、ミナム・・・急で悪いのだが。」
その言葉にミナムは悪い予感がした。なんだろう一体
急に話を変えるなんて。そう思っていると
「おぬしに頼みがある。」