混乱の序章
目を覚ますミヌ・・・
横にはミナムの寝顔が・・・
このまま、一生、横にいたいそう思いにこやかにミナムを見つめていた。
彼の顔を見ていると昨日のことを思い出し、顔を真っ赤にした。
しばらくして、カーネルの顔が浮かんだ。
「う~ん・・・」
ミナムが目を覚ました。
「おはよう・・」
びくっとしたミヌ、ミナムをしばらく見て・・・
「おはよう・・」
ミナムが起き上がりミヌを抱きしめた・・
ミヌは、ドンとミナムを突き飛ばし、慌てて服を着た
そして、
着終わるとミナムが声をかける暇もなく
ミナムの部屋から出て行った。
突き飛ばされたミナム・・・呆然としていた。
どうしたんだ?ミヌの奴?
部屋を出たミヌ、しばらく歩くとそこにはカーネルがいた。
「終ったの」
「ええ・・・」
「そう・・」
これ以上ミナムは渡さないそう誓うカーネルだった。
そんなカーネルを見ていたミヌ。
ミナムさんは渡せない・・・そう誓っていた。
「お二人さん・・・どうしたんです。」
そう声をかけてきたのはソウシだった。
そして、ミヌを見て、その魔力が高まっていることに気付いた。
そうか・・・昨日、ミナムと契りを結んだんか
二人を見ていると、女として、うらやましい反面、
二人の女を相手にしてミナムはひどい奴・・・そう思った。
そうこうしているうちに京へ向い出発した。
一方、京では、ミナムが来るということで、ミカドがぴりぴりしていた時
とんでもない報告がマヤザキに入った。
「何!!2番隊が行方不明だと?」
ギオンに出兵していた軍のうち黒騎士団2番隊が忽然と姿を消したというのだ。
これには、ミカドも慌てふためいた。
「早く!!マヤザキを呼べ!!」
予想外のことにマヤザキも慌てていた
2番隊50名が消えるなど、考えもしない事態だったからだった。
ミカドの前に呼び出されたマヤザキ
そこでは緊急の御前会議が行われていた。
「マヤザキ!!どうなっておるのじゃ!!」
「はっ・・・今、確認中です・・」
「ところで、ギオンとの戦局はどうなっておるのじゃ」
陸軍大臣が前に出て、説明を始めた。
「わが軍は、現在のところ、アスケ原の前にて、ギオンと硬直状態です。」
「何故じゃ・・すぐ攻めぬのじゃ」
「それが・・・鉄砲なるものを装備しており」
「鉄砲?・・それは一体いかなるものか?」
「筒状のものに、鉄の玉をこめて、パンと撃ってくるそうです。」
「パン?とな?」
「はい・・すると、その鉄の玉がこちらに向かって飛んでくるとのことです。」
「鉄の玉が?飛んでくる?」
会議場はどよめいた・・・
「それは、衝波見たいなものなのでは?」
そう話したのはマヤザキだった。
「しかし、それが・・・」
「どうした・・・」
「対魔シールドが効かない・・・」
大臣の言葉にさらにどよめく、
「どういう意味じゃ・・・」
「鉄砲の弾は、対魔シールドの鎧を貫通した。」
一同に衝撃が走る。これまで、衝波は対魔シールドを張った鎧で
何とかなった。しかし、それが効かないとなると・・・
「どうしたらいいんだ。」
「しかも・・・」
「しかも?」
「鉄砲を持っているのは、魔導師でもなんでもない。」
「それは・・・」
「そう・・・魔導師じゃなく、普通の兵が持っている。」
「このままでは・・・」
「ところで、メリーと青蛇はどうなっておるのじゃ」
「あちらもこう着状態です・・・」
「何故じゃ・・・」
「兵力不足です」
「それがしに妙案が・・」
「マヤザキ殿・・何か?」
「今話題のミナムをメリーと対峙させようかと」
「大丈夫か?叛旗を翻すのでは?」
「3番隊をつけようかと・・・」
「それはならぬ・・」
マヤザキの言葉を制したのはミカドだった。
「2番隊がいない今、京に3番隊は必要だ」
「では・・・ソウシをつけます」
「マヤザキ・・そうか・・とりあえず、ミナムはお前に預ける」
「ハッ」
「陸軍大臣!!鉄砲対策を早く何とかしろ!」
「はっ!!」
こうして御前会議が終った。