急襲3
ミナムたちの周囲は爆煙でほとんど周囲が見えない状態だった。
いまだに、ミナムたちを襲っていた一団はまだ上空から攻撃を続けていた。
その時だった。
爆煙の中から閃光が近づき彼らを襲った。
「なんだ!!!」
「うわぁー!!」
カーネルが撃った衝波は轟音を轟かせ光狂いミナムを襲っていた30人を一瞬で消し去った。
そう普通の衝波は、機銃くらいの威力しかないのに対し、
カーネルが撃った衝波のすさまじい威力は、なんとも言いようがなかった。
一瞬で戦場の空気は変わった。
ほかの誰よりも驚いたのは、カーネルだった。
「いいぞ!!カーネル」
ミナムの一言に、カーネルも続けざまに衝波を撃った。
「何だ?あの魔導士・・・ミナムと言い、あいつらは化け物か?」
それまで優勢だった黒ずくめの男達は、たじろいだ。
そこへカーネルの第2波・第3波が襲ってきた。
慌てて回避する彼ら、一方、地上では、ミナムを中心に反撃・・
統率が取れなくなった男達は、ばらばらに逃げ始めた。
「くそ!!こんなはずでは!!」
その男達の頭領が振り返るとそこにはソウシが
「貴様!!」
「残念だったな!!」
そう言って頭領に切りかかり、首をはねた。
ようやく宿に着いた一行・・・
部屋に着きひと段落下、カーネルとミヌ
昨日とは逆だった。
「ミヌ・・・」
「カーネルさん」
「じゃぁ・・・・」
「はい・・・」
そう言ってカーネルは、部屋を出た。
廊下を歩きため息をつくカーネル・・・
「カーネル殿」
「ソウシ様」
「立ち話でもなんですから・・・」
声をかけてきたのは、ソウシだった。
一方、ミヌは、ミナムの部屋に行った。しかし、ミナムはいなかった。
その頃、ミナムは一人風呂に入っていたからだった。
ミヌは、ミナムの部屋でジーッと待つことにした。
カーネルを座らせ、目の前でお茶を入れるソウシ・・
コップに注がれるお茶をただじっと見つめるカーネル
「こうして、話をするのは初めてですね・・」
「はい・・」
「まぁ・・・お茶でも飲んで、気を落ち着かせてください。」
「はぁ・・」
カーネルは、ソウシの言われるがままお茶をすすったほんのり柑橘系の
香りがするやさしい味のお茶だった。その様子を見てソウシはおもむろに
話し始めた。
「昨日は、ミヌ殿、今日は、カーネル殿、一体どうしたのですか?」
「あ・・いや・・」
ソウシを直視できないカーネル、ソウシにはなんとなくわかっていた。
昨日、二人は契りを結んだんだと、それにしても、おかしい。
普通、そんな中なら目の前にいるカーネルの悲しそうな姿は一体何なんだ。
「昨日は、ミヌ殿も・・」
その言葉に、カーネルは、ミヌも同じ苦しみを・・・そう思うが
やはり・・いやだ・・・と心は叫ぶ
「ところで、カーネル殿は何故、ミナム殿と?」
しばらく・・・黙り込んでいたカーネル
「あ・・・ごめんなさい・・・えっ・・と」
「ミナム殿とは?」
「あ・・ああ・・・ミナムと・・・彼は、突然目の前に現れたの」
「あらわれた?」
「そう・・・私が斎宮へ向かう途中で・・・」
「ただ?それだけ?」
「まばゆい光と共に目の前にあらわれたの。」
「それで?」
「わたし・・・その出会いに・・この人だと・・・」
そう言うと、カーネルの目から涙が・・・
また・・・わたしにどうしろというのだ、
そう悩むソウシだった。
その頃、部屋に戻ったミナムの前には、裸のミヌが座って待っていた。