夜の・・・
「どうしたんだ・・こんな時間に・・」
扉をあけるとそこにカーネルが立っていた。
「ミナム・・・」
震える声でもう一度ミナムの声をかけ、見つめるカーネル
カーネルの様子がいつもと違うのに気付いたミナム
「だから・・・どうしたんだ?」
カーネルはただ黙って入ってきた。
扉を閉めたミナムは、カーネルの肩をつかみ
「どうしたんだ?」
カーネルはただじっと見つめミナムに近づいた。
後ずさりするミナム、気付くと後ろにはベットが・・・
「あ!」
思わずベットにへたり込むミナム
それを見てカーネルはすーっとミナムのそばに座った。
その行動に驚いたミナム、ひょいっとカーネルとの距離をおいた
すかさず身を寄せるカーネル・・・
ミナムに逃げ場はなくなった。
「どうした?」
「ミナム・・・」
ただ、じっと見つめてくるカーネル・・・
そして
両手でミナムの頬を包んだ。
「一体・・・さっきから・・・」
その言葉を塞ぐ様にカーネルは、ミナムにキスをしてきた。
ロウソクの炎が重なる二人の影を揺らしていた。
重なった唇が、ただ・・・ミナムを驚かした。
唇が離れた瞬間、カーネルはミナムに抱きつき
「抱いて」
そう耳元でささやいた。
その言葉を聞いて、戸惑うミナム・・・
いつもだと、こういう時・・・たいていミヌがあらわれる・・・
そう思うと・・・
抱きついているカーネルの手を解き、カーネルを見た。
「今は、京へ向かう途中だ・・・」
「大丈夫・・・」
今度は、カーネルがミナムの両肩を持ち
「誰もこないから・・・」
一方、ソウシの前で泣いていたミヌ・・・
やっとおちついて、
「ソウシ様・・・ごめんなさい・・・」
「大丈夫か?」
「はい・・」
「そうは、見えないが・・・」
「まぁ・・・」
今、ミナムとカーネルが契りを結んでいるなんて到底言えない。
そう思っていると
「さっきの話だけど・・・ミナム殿を見て何を確信したんだ。」
ソウシの質問にしばらく考えるミヌ
「あ・・・あ~・・・それ・・私が結婚したかった人」
「結婚?」
「うん、結婚」
「それは?」
「わたし・・・孤児なの・・・」
「けど・・斎宮にいるってことは斎宮様の何か縁があるもの・・」
「ううん・・ぜんぜん、違うの」
ミヌの言葉に驚くソウシ、ミヌは、斎宮様の秘蔵っ子として、
世間では言われ、しかも、魔導士試験に首席で合格・・・
斎宮様のあとを継ぐのではとさえ言われていた。
「それじゃ・・」
「わたし・・斎宮様に助けられたの・・・」
ミヌも突如あらわれたとは、いえなかった。
「その時、結婚したい人の記憶だけがあって。」
「そうでしたか・・」
しかし、ソウシは、ひょっとして・・・彼女が・・・そう疑った 。
その頃、カーネルはミナムの胸の中にいた。