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リーマンクエスト  作者: Seabolt
英雄はつらいよ
32/201

混乱の序章


ミナムが両刀使いのミドリを倒した!!


その情報は、京にまで聞こえた。


京では、ミナム事件を英雄と取るべきか、反逆者が増えたととるべきか


議論が交わされていた。


その横を通り過ぎるマヤザキ、


不毛な議論を・・・そう思いつつ彼は、詰め所に向かった。




この頃、グレースでは、ミカドを中心とする京の求心力が衰えてきていた。


それの伴い、各地で盗賊がはびこり、治安が悪化していった。


特に、


北の国の青蛇


南海の女海賊ルーシー


東の地では、ワカタケル


かれらは3大盗賊と呼ばれ、その脅威は、京にまで聞こえていた。


そして、ここ最近、3大盗賊の活動が活発になってきていた。


そんな中、ミナム事件は起きた。






「マヤザキ様。」


詰め所で仕事をしているマヤザキの後ろに、すっと影が立った。


そして影は、報告を続けた。


「何だ。」


「両刀使いのミドリがミナムにやられました。」


マヤザキは仕事の手を止め、手にしていた筆をおろした。


「ほう・・・やられたか・・・」


「はい。」


「それで・・」


「はじめに大きな爆発が起き、ミドリの軍団はほぼ壊滅」


爆発という言葉に眉をひそめたマヤザキ


「そんな魔法が使えるのか?」


「いえ、ミナム自体は魔法を使っておりません。・・たぶん、魔導師ミヌかと。」


「ミヌ?・・・ああ・・昨年の首席か? あの斎宮様の秘蔵っ子の・・」


「左様で、しかし、ミドリ・ヒイラ・ハキオは、ミナムが倒したようで・・」


「そうか・・・もうよい・・」


「はっ・・」


マヤザキの後ろの影は、スーと消えてなくなった。


ミドリが敗れたか・・・しばらく考え込むマヤザキ


そこへ、部下の一人が部屋の入り口に来た。


「マヤザキ様」


「どうした・・」


「ミカドがお呼びです。」


その言葉に、ため息をつくマヤザキ・・・


また、ミカドのミナム恐怖症が始まった。


いっそのことミドリが村後と葬り去ってくれれば、いや・・・


「マヤザキ様!!!」


部下の一言でわれに帰った。


「すぐ参る!!さがれ」


「はっ!!」





ミカドの前に呼び出されたマヤザキ・・・・


ミカドは明らかに平常心を失っていた。


「マヤザキ・・・ミナムがいたそうじゃ・・・」


「はっ・・まだ真相は確かではないですが。」


「なにがじゃ・・・あの両刀使いのミドリを倒したというではないか。」


「それは・・・」


「しかも、おぬしが偽者と言っておった。カモベ村というではないか。」


「は・・それがしの情報では、偽者と・・・」


「ミナムを何とかしろ!!」


ミカドは何をうろたえてるのだ。ミカドを見てマヤザキはそう思っていた。


「何をしておる!!」


「はっ・・」


マヤザキがそう言ったときだった。


陸軍大臣が急に入ってきた。


「ミカド様・・・ポメラが・・・ポメラが・・・」


「ポメラがどうした・・・」


「ワカタケルが占領、独立を宣言しました。」


「ど・・ど・・独立!?」


独立という言葉に腰を抜かすミカド


ポメラが落ちたことに焦りを隠せないマヤザキ・・・


ポメラ・・・そこは、グレース東部の拠点都市


鉄製品の産地として、京としても重要な拠点だった。



しばらくして、怒り狂うミカド・・・


「ミナムといい・・ワカタケルといい、どうなっておるのじゃ。!!!」


そう叫んでいると陸軍大臣が


「しかも!!」


「しかも?まだ何かあるのか?」」


「同時に青蛇、ルーシーも同時にほう起しました。」


「なに!! すぐに各大臣を招集しろ。」


ミカドは、叫び、御前会議を緊急に行うこととなった。




その頃、ミナムとミヌの宴は深夜まで続いた。


飲んだり、歌ったり、踊ったり。


そして、けっこう飲まされた二人


宴が終ることには、うとうとしていた。


村人に連れられ、武器庫に戻った二人は、


そのまま眠ってしまった。


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