ワカタケルとの戦い 2
「覚悟!!」
そう叫び、ワカタケルは剣を振り下ろした、くっ・・・もうだめか・・・そう思ったミナムは思わず右手を出した。
ギン!!
誰もがミナムがやられた、そう思った時だった。そこには、信じられない光景が会った。ワカタケルが振り下ろした剣をミナムは右手で受け止めていたのだった。
「何!!」
目の前の光景に驚くワカタケル。彼の剣は、ミナムの手に沿って湾曲していた。
「なんて奴!!」
「まだ・・・ラッキーはあったな・・」
こう言ってミナムは立ち上がり右手に巻きついた剣を振り払った、しかし、次の瞬間、ワカタケルの右手の拳が腹を襲った・・・
「ぐ!!」
腹を抱えたミナムを見下し、冷ややかな笑みを浮かべたワカタケルはミナムの負傷している肩を持ちあげた。
「ぐぁぁああ!!」
「拳は効くみたいだな・・・」
そういった瞬間、後ろからクォンが体当たりをした。
ドカッ!!ザザザーー!!!
突き飛ばされたワカタケルはすばやく立ち上がりクォンの方を見た。
「貴様!!」
そう叫んだ瞬間ミナムのストレートがワカタケルの腹部を襲った。
「ぐはっ!!」
ミナムのパンチによろめくワカタケル・・・ミナムは、パンチをもう一発入れると吹き飛ばされ、後方の壁に叩きつけられた。舞い上がる土ぼこり・・・そんな時だった再びあの黒髪の女がミナムに向け閃光を放った!!
「ミナム殿!!」
「ミナムさん!!」
ソウシ達が叫ぶ中!!ミナムは閃光に包まれた。ダメだ!!皆がそう思った瞬間だった。ミヌが盾を持ってミナムの前にっ立っていた。
「対魔全開!!」
「ミ・・ミヌ・・」
まばゆい閃光の中、徐々に溶け出す盾・・・ミヌはミナムの方を見て叫んだ!!
「ミナムさん!!早く逃げて・・」
「無理だ・・・」
「もうもたない・・・だから・・」
「無理だ!!」
盾からは徐々に閃光が漏れ始めた・・二人が死を覚悟した瞬間、その閃光はやんだ。ソウシ達が一斉に黒髪の女に攻撃をしたからだった。
「やったか?」
「わからん・・」
土煙が経ちこめ当たりは、見えなくなっていた。しばらくして、その煙が薄れて行くとそこには黒髪の女はいなかった。
「やった・・みたいだな・・・」
「ああ・・」
次の瞬間だった。ミヌが空を指差した
「あそこ!!」
上空にその黒髪の女が浮かんでいた。