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リーマンクエスト  作者: Seabolt
悪夢編
174/201

大反攻

ミナム達の快進撃は続いた。足止め岩の合戦を期に一気に反抗に出たミナム達を黒騎士団にはとめることは出来なかった。ハン城はすぐに陥落戦線は一気にアスケが原まで延びていた・・・・


「まずい・・・」


その状況に気付いたミナム


「何がまずいのです?」


ミナムの言葉に不思議そうな顔をして話を聞くミヌ・・・彼女を尻目にソウシとベッツィーは腕組みをして頷いた。


「確かに・・」


「だから何がまずいのです?」


三人の顔をきょろきょろと見つつ再び聞き返すミヌ・・・


「戦線が延びきってしまった。」


「どうする?」


「どうするったって・・・・あの単細胞は、突っ切って行ってしまったし・・」


そう坂上大将の後任としてワウェンティ大将が赴任してきた。彼は、確かに陸軍士官学校では首席で、百年に一人の戦術家として名をはせた。しかし、平和な世の中の戦術家であったことと彼の性格がこの後災いする。ミナムの作戦成功を期に彼は大反抗に出た。そこまではよかったのだが、彼の性格を知っていたギオン軍は、撤退に次ぐ撤退をした。そして、アスケが原の本陣まで撤退した・・・


「さて・・・単純なグレースの連中はどうかでるかな?」


ワカタケルとトリニティーの前に一人の兵士がやって来た。


「報告します。グレース軍は破竹の勢いで進軍中、この陣の約10里くらい先で、わが軍の先鋒と戦闘中、」


二人は向き合ってにやりと笑った・・・バカめ・・・


「先鋒に伝えよ・・本陣まで撤退せよと・・」


「はっ!!」


二人の前にいた兵士は下がって行った。


「よし!!全軍に伝えよ。グレース軍をぎりぎりまでひきつけよ・・・そして、3列鉄砲隊と 4列砲撃隊で敵を殲滅せよ!!」


グレース軍のアスケが原本陣・・ここはやや小高い丘にあった。前回の戦いでは、オスギの敗北により戦意を喪失したギオン軍には、一度、ほう起した場所だった・・・しかし、そんな中、敵のミカドの死とミナムの戦線離脱・・そして、何よりも、ミザキの登場により、ギオン軍は息を吹き返した。しかも、その戦力の中心には、ワカタケルがいたのであった・・・そして、本陣は、両側に鶴が翼をひろげたような陣形である鶴翼の陣をふし、各人には、防護柵と呼ばれる格子状の木の柱を立て、砲口がないところを土嚢で覆っていた。しかも、各砲口は、縦に4列並べ撃ち終わるとすぐに次が打てるようになっていた・・・そんなこととは露知らず、自らの軍勢の勢いに任せ突き進むグレース軍・・・


「進め!!敵は弱いぞ!!」


「まもなく敵本陣です!!」


「そうか!!見えてきたぞ!!一気に蹴散らすぞ!!勝どきを上げろ!!」


「おお!!」


次の瞬間だった。無数の爆音が轟いた・・・そして、一瞬にして、無数の砲火にさらされた多くの兵士は悲鳴をあげ、巻き上がる土ぼこりの中にうずもれて行った。その様子を少し後ろで見ていたミナム達・・・


「進軍止め!!」


「ミナム殿!!救援をせねば!!」


一人の兵士がミナムに進言してきた。


「あの砲火の中、どうやって助けるのだ!!」


「しかし!!」


「伝令です。至急!!応援頼む!!」


そう言って血まみれの兵士がミナムの前に現れ息を耐えた・・・


「どうする?」


するとミナムが自分を指差しこういった。


「俺が行く!!」


「ミナム殿無謀な!!」


ソウシとベッツィーが叫んだ


「今回の戦力は、全て鉄砲と大筒だ!!」


「だから!!」


「あの砲弾に耐えれるのは俺とこの盾だけだ。」


「そうだが・・何も無理しなくても・・」


「わが軍の救出が先だ・・今ここで戦力が無くなれば・・これからの戦いに勝利はない・・」


「わかった・・でもどうする?」


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