ユウ峠での作戦会議2
皆の視線を浴びたベッツィー・・・しかし、彼女の視線はミナムだけにむけられていた。そして、無言でミナムに近づいていった。その様子を見ていたミナム・・・
「ベッツィー殿?今なんて言いました・・・」
「私も参戦しようか」
そう言うとベッツィーは、いきなりミナムを抱きしめ耳元で「会いたかった」と囁いた。えっ?と驚くミナムをよそに彼の頬を両手で押さえ見つめ、いきなりキスをしてきた。だーー!!なんなんだ?いきなり?驚いているのはミナムだけでなくそこにいた皆が驚いていた。
「ちょっと!!何してんのよ!!」
慌てたミヌは、ミナムとベッツィーの間に割って入った。
「ん?」
そして、二人を引き離したミヌは、ミナムに抱きついた・・・二人の様子を見て不適に笑うベッツィー
「貴方は?」
「ミナムさんの妻です!!」
ミヌの言葉にキョトンとした表情を浮かべたベッツィー・・・しばらくして、笑い始めた・・・
「ミヌ殿が・・・ミナム殿の・・・妻ですか・・」
響きわたる笑い声にミヌはムッとして・・・
「何がおかしいのですか」
笑うのを辞めたベッツィーは、すっとミヌに頭を下げた。その姿を見たミナムは驚いた。
「ミヌ殿・・私をミナム殿の婦人にしてくれぬか?」
「「え?!」」
ミナムとミヌはお互い顔を見合わせた・・・すぐにミナムの首元を掴んだミヌ・・
「どういうことです?ミナムさん・・ひょっとして・・・」
「し・・知らん・・・」
大体なんでベッツィー殿がここにいるんだ?それにおれ自身ベッツィー殿と何も関係ないぞ・・・って
ミヌは怒っているし・・・そうだソウシ殿が・・・って?呆れた顔と言うかなんで俺を睨んでいるんだ?ミナムの視線がそれたのを見たミヌ
「どこ見てるの?本当に何もないの・・」
「う・・うんうん」
ミナムは必死に首を縦に振った。それをを見てぎゅっとミナムを抱きしめふっと笑顔を見せるミヌ・・・
「私は・・ミナムさんを信じます。」
「ふーん・・」
腕を組んで二人を見ているベッツィーは後ろから肩を叩かれた。振り返るとそこにはクォンが立っていた。
「誰だお前・・」
「クォン・・・」
クォンは一礼をすると
「今回作戦もちろん俺も入っているんだろう。」
その言葉にポンと手を叩いたミナム・・・そう以前アクバトして大暴れしたときのことを思い出した。問題はトリニティーだけだ・・・ということは、何とかなる。
「ヒョウドウ殿!!俺とミヌ、クォンで打って出ます。もし、苦戦しているようであれば、ソウシ殿、ベッツィー殿の援護を連絡します。ある程度敵を引き寄せたときに俺がこの花火で合図します。すると、山頂の大筒から一斉に砲撃を始めてください。」
「ミナム達は?」
「俺たちは合図をするとすぐにひきかえしますから・・・」
「わかった・・・しかし、こんな方法で、黒騎士団を壊滅できるのか」
「壊滅は出来ないでしょう・・・しかし、多少は損害を出せるでしょう・・・それに、クォンもいるし」
「クォン?彼か・・彼がどうした?」
「クォンはあの時のアクバですよ・・」
「えっ?」
「だから戦力的には十分勝算がありますから。」
「わかったミナム殿に従おう」
こうして、会議は終った・・・