表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リーマンクエスト  作者: Seabolt
リーマンから英雄?
17/201

おなかがすいたの~

カーネルの魔法でできた偽USB・・・あとは、明日、杉山を迎えに山泊岸壁へ行くだけだった。落ち着いた二人、カーネルのおなかが急になった。その音を聞いたミナム・・・・ふとカーネルを見ると少し恥ずかしそうにしていた。


「ミナム~」


カーネルが甘えた声を出した。


「なんだい・・」


「おなかがすいたの~」


その声を聞いて笑い出すミナム


「笑わないでよ~」


「はいはい・・」


そう言いつつも笑っているミナム


「もうっ・・・落ち着いたら急におなかがすいた・・・」


「はいはい・・」


「まだ・・わらってるし・・・」


「じゃぁ~なにか食べに行こう。」


「外で食べるの?」


「そうだよ・・・」




二人は、近所の定食屋に入った。


「いい・・匂いね・・」


席に着いた二人、ミナムがカーネルに話しかけた。


「カーネル・・・あとで、買い物に付き合ってくれないか?」


「えっ?」


「食事がすんだら、由美と合流するんだけど。」


「また、由美さん?」


「そう・・・カーネルの服を選んでもらうから。」


「えっ?私これでいいわよ・・・」


カーネルがそう答えると、ミナムは手招きをして


「ちょっと・・・耳貸して?」


その言葉に、不思議そうに耳を貸すカーネル


「カーネルの下着も買うから・・」


そうだ・・・・わたし、男物の下着をつけていたんだっけ?そう思うと恥ずかしくなったが、そこまで気を使ってくれるミナムをじっと見つめた。


「どうしたんだ?」


「ありがとう・・」


そうこうしていると、食事が運ばれてきた。食事中、ミナムの携帯がなる。


「ああ・・由美か? 今・・・食事中・・・」


「由美さんから?」


「30分ほどで来るって・・」


「そう・・」


二人は、食事をすませ、由美との集合場所に向かう途中


「ミナム・・・」


「なに?」


「ミナムの世界って・・・すごいわ・・・」


「なにが?」


「夜もこうして明るいし・・・馬もいないのに馬車が動いているし。」


「あれ?あれは、自動車って言うんだ。」


「こんな世界があるなんて?」


「カーネル」


「えっ?」


「着いたぞ・・・」


二人はショッピングセンターに入口についた。


「カーネルさん!!こっち!こっち!」そう呼ぶのは由美だった。


そこには、カーネルにとっては夢のような世界が広がっていた。


「京でも、こんなことないのに、しかも夜に・・・」


由美は、カーネルの買い物がひと段落すると、二人を連れてあるところへ行った。


そこは、ショッピングセンター内の宝石店だった。


「よっちゃん・・・ここで買いなよ・・」


「なにを?」


「婚約指輪といいたいところだけど・・・今は、無理だから。ペアリングを」


「えっ?」そう驚くミナムを尻目に由美はカーネルの手を引っ張った。


「カーネル早く」


そして、二人で楽しそうに、リングを選んだ。由美は、ペアリングを持って、機嫌よさそうにショッピングセンターを後にした。由美に続いて歩く二人、ふと、彼女が目の前で立ち止まり振り返った。そして、


「これ・・・」


そういって、二人にリングをわたす。それを黙って受け取るふたり。


「あした、これを持ってくるのよ・・」


「えっ?」


「お父さん、お母さんに報告するのよ。わかった。」


「わかったよ・・」


その言葉にカーネルが緊張した。


「ミナムの両親に挨拶・・・はやく会いたいわ・・・」


その言葉に少し暗くなる二人・・・


「明日・・会えるわ・・じゃぁ・・」

そういって由美は自宅に帰って行った。家に向かって歩く二人・・・カーネルはなんだかものすごく疲れているのに気づいたそして、あまりの疲れに立ち止まった。それに気づいたミナムが


「カーネル・・・どうした?」


「いや・・なんとなく・・しんどくて・・・」


「歩けるか?」


「う~ん・・・痛い!!!」


カーネルがそう叫んだ時にはふくらはぎがつり、その場で座り込んでしまった。


「大丈夫か?」


「ちょっと、足がつっただけ・・」


その様子を見て、ミナムは


「これじゃ・・歩けないだろう・・・」


カーネルに背中を見せる。その光景を不思議そうに見るカーネル


「ほら・・・乗れ・・」


「えっ・・」


その言葉に嬉しいような恥ずかしいような・・・なんともいえない心地よさを感じるカーネル・・


「ほら・・はやく」


「ありがとう・・」


カーネルは、そう言って、ミナムの背中に乗った。


「重くない?」


「大丈夫・・・」


そう言ってにこやかに、カーネルをおんぶして、歩くミナム


「どうしたの?そんな笑顔で・・・」


「いや~」


「本当にどうしたの?」


「なんでもない・・・」


「本当に?」


「なんでもないから・・」


「そう?」


しばらくして、カーネルの声がしなくなった。


「カーネル?」とふと後ろを見るとカーネルは寝息を立てていた。


疲れたんだな。きっと、何もかも新しいことばかりだし。


そう思いつつ、ミナムは、家に向かった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ