近づく・・・
鳴り響く携帯、ミナムは、その携帯を手に取り、
だれだろう・・と液晶画面を見た。
そこには、杉山の文字・・・
何だよ・・・と思いつつ、携帯をとると
「あっ・・・山本?」と杉山の声が入ってきた。
「なんだよ・・・」
「いいか!!?よく聞いてくれ?」
杉山はあせっていた、こめかみに銃口を突きつけられていたからだった。
「なんだよ・・えらいあせってるな」
「あのUSB持ってるよな?」
「USB?」
「そう・・あのUSB?」
「あの・・て・・・どの?」
「冗談言ってる暇なんかない。会社で見せたやつ・・」
「ああ・・・ちょっと待てよ」
あたりを見回すミナム・・しかし、USBをさしたパソコンが見当たらない。
あれ~?と探すミナムだったが見つけることができなかった。。
「杉山・・・ごめん・・・ないみたいだ。」
「ないって?・・・俺の命がどうなってもいいのかよ。」
「そう言っても・・・」
「頼むから探してくれ・・・後で電話するから」
そういい残し、携帯は切れた。
命?一体どういうことだ?
「ミナム・・・なに今の?」
「ああ・・」とふと自分の置かれている状況に気づいた。
ちょっと待てよ・・・ということは?俺達帰れないのか?
どうしよう・・・カーネルにいえないし・・・
その時だった。一通のメールが届いた。
だれだろう・・・とメールを見るとそこには、血まみれの杉山の姿があった。
そして、
例のUSBを持って来い・・・さもないとこいつの命はないぞ。
そうメールに書いたあった。
やばいぞ・・・これは・・どうしよう・・
「どうしたのミナム?」とカーネルはミナムの携帯を覗いてきた。
そして、その血まみれの人間がいるのみ驚いた。
「なに?これ!!」
そう言って驚くカーネル・・・
「ミナム・・・友達でしょ?」
「そうだけど・・」
「早く助けないと」
「けど・・・」
「けど?」
「あれがないんだ。」
「あれ・・て?」
「あのパソコン・・・」
「そう・・・」
カーネルがそう聞き流そうとしたとき、あれって、ここへ来た時の?
ん?ひょっとして・・・あれがないと・・・
「えっ~!!!??」
驚くカーネル・・・
「どうすんのよ!!あれがないと帰れないわよわたしたち。」
「どうするって・・・ないんだよパソコンと一緒に・・」
頭を抱えるカーネル・・・あなたはいいわよこの世界の住人だもの・・・私はどうするの?
そうあせっていると・・・
再びミナムの携帯がなった。
「どうだわかったか」
「ああ・・」
「明日22時に、山泊岸壁に来い。」
「わかった。」
そして、ミナムは「カーネル・・・」と別のUSBを見せた。
「これは?」
「これに魔法をかけて、あれと同じにしてくれ。」
「でも・・記憶ないわよ、そんなものの。」
そういうカーネルの目の前に一枚の絵が出てきた。
正確には写真を印刷したものだが、
「これ・・は」
「これを真似て、それと、向こうの世界に移動できるようにと魔法をかけてみて。」
「えっ?」
「やってみてよ。」
「できるかしら?」
「たぶん」
その言葉にカーネルも
「やってみるわ・・」
USBに魔法をかけた。そしてUSBは絵の通りに変化した。