・・・な事件 2
再び一人になったミナム―――――わかっている・・・わかっているけど・・・くそ・・・一人ベットに俯いていると杉山の死に際が蘇り悲しみがおそってきた。それが収まったかと思うとソウシの言葉が頭の中を駆け巡る――――それが幾十にも繰り返される混乱の中、ミナムは頭を抱えもだえ苦しんだ。――――――やがて、ミナムに睡魔が襲ってきた。それがミナムの唯一の救いだった。うとうととするミナムは、やがて死んだように眠った。
しばらくして、ミヌが食事を持って入ってくると眠っているミナムの姿がそこにあった。その寝顔をしばらく見つめているミヌ・・・
「ミナムさん・・・もうっ・・」
せっかく食事を持ってきたのにとミヌが思っているとミナムが少し目を開けた。
「ミナムさん・・」
うつろな目でミヌを見るミナム
「ミヌか・・・なんだ?」
「お食事を持ってきたのでおきたら食べてくださいね。それと、お薬も忘れずに・・・」
「ああ・・・わかった・・」
そう言ってミナムは目を閉じた。
部屋を出たソウシは、廊下をぼうっとした表情で歩いていた。それを見つけたヒョウドウが声をかけた。
「ソウシ様・・・如何されました?」
「あ・・ヒョウドウか」
「何を悩まれてるのですか。ひょっとして、好きな人でも」
ヒョウドウの唐突な質問に顔を赤くし慌てるソウシ
「な・・・何を言っておるのだ!!!この非常時に!!!」
「図星ですか・・・相手は・・」
「いい加減にしろ!!」
「おおっと!!ハハハ・・これは、これは、冗談ですよ。しかし、我々の中でも話題になっていたのですよ。最近ソウシ様がお美しくなったと・・・」
「本当にいい加減にしろ!!」
ソウシの目が鋭くなった。その表情を見たヒョウドウ・・・
「おっこわ・・まっ・・・俺には関係ないことだけど――――本気なら飛び込んだ方がいいですぞ。」
「くっ・・・」
拳を握り締めわなわなと震えながら我慢していたソウシだったが思わず大声を上げた
「ヒョウドウ!!!」
「うわっ!!!」
ソウシがヒョウドウを追いかけようとしたときだった一人の男がソウシの前に駆け込んできた。その男は、京からの伝令だった。そして、二人の前に膝まつき、こう叫んだ。
「た・・大変です!!」
その男の叫び声にソウシ、ヒョウドウともそれまでの表情が一変した
「何事か!!」
「ギオンが反撃に出たのか?」
「いえ・・違います・・・」
伝令の一言に気が抜けた二人は、顔を見合わせた。
「どういうことだ?」
「さあ?」
ソウシの一言に両手を挙げるヒョウドウは、再び伝令の方を向いて聞いた。
「ギオンではないなら・・一体なんだ。早く申せ・・・」
伝令はいったん頭を下げこう言った。
「ミ・・・ミカドが崩御されました。」