さて・・・
斎宮では、ミヌとヤマト姫が二人を探していた。
「斎宮様・・どこにもいません。」
「一体どこに行ったのじゃ?いなくなった何日たっておる。」
「二日です。」
ヤマト姫は頭を抱え、しばらく考えた。
「ミヌよ。」
「はい・・」
「お前だけ、禊の儀式じゃ・・」
「ええ~!!!」
「いいから行くのじゃ!!」
「いやだ!!」
ミヌは、ヤマト姫に引きづられて行った。
一方、京では・・
「マヤザキ様・・・」
「何だ。」
「ミカド様がお呼びです。」
「なにゆえ?」
「どうやらミナムのうわさを聞いたみたいです。」
「左様か。すぐ参る。」
ミカドの前に呼ばれた、マヤザキ・・・ミカドは
「朕は怖いのじゃ・・朕を脅かすミナムが現れたと言うじゃないか。」
「は・・・陛下・・しかしながら、今回も偽者のようで・・・」
「偽者か・・・本当か?」
「はい・・・陛下」
「それならばよい、もう下がれ。」
「ハッ!!」
また、ミナムのことか?ミナムのこととなるとすぐに怯えるミカドにあきれるマヤザキだった。
そんなこととは、露知らずミナムは、修羅場の中にいた。
二人を前に正座するミナム・・・
「よっちゃん、この人、誰?どういうこと?」
「あ・・・だから・・・由美・・」
その言葉を聞いて、チラッと由美に視線を送り、
「ミナム!!この人は誰?」
「あ・・いや・・・カーネル」
言葉が出ないミナム・・・どうしようか?
「「どうなの!!!」」と二人からと睨まれた。
二人に睨まれ・・・ただ・・・脂汗を流すミナム・・・
そして、ミナムは切れて
「あ~!!!」と叫び
「カーネル・・こいつとはそんな関係じゃないんだ!!」
とカーネルに言うと
「よっちゃん!!この人とどんな関係なの!!」と問い詰める由美
「だから・・」
「ちょっと・・わたし。話し終わってないんだけど・・・」
「待った。」
と由美は手を出しカーネルの言葉を制した。
「わたしは、そんなこと聞いてないの。」
由美の言葉に首をかしげるカーネル・・・
「ちょっと来なさい・・・」と由美は、ミナムを連れて行った
そして、ミナムの襟首をつかんで、
「どういうこと?あの娘と結婚するの?」
ミナムは、一応説明をしたが、由美にはまったく理解ができなかった。
「それで?」
「それで・・・って」
「責任は取るの?」
「ああ・・・」
「まぁ!!あきれた。まぁ・・いいわ・・」
そう言って、適当に納得した由美は、カーネルを見た。
「それと・・由美・・お願いがあるんだけど・・・」
「これ・・・」とナプキンを手渡した・・・
ミナムの手の中にあるナプキンを見て由美は不思議そうに
「どうしたの?これ?」
「彼女、あれらしいんだ。」
「あれって?」
「耳貸して。」
由美は首をかしげながらも、耳を寄せた
「せいり・・・」とミナムが耳元でつぶやくと。
「なんで?わたしが?」
「たぶん、彼女使い方わからないから。」
「まぁ・・いいわ・・・」
そう言って、由美は、カーネルのほうを見た。
カーネルは、まだ、バスタオルを巻いたままだった。
「カーネルさん。ちょっといい?」
由美の言葉に驚くカーネル
「はい・・」
「ちょっときて・・」と二人は洗面所へ行った。
しばらくして、
「じゃじゃ~ん!!」
そこには、現代風の格好をしたカーネルが立っていた。
「えっ?」
その姿に驚くミナム・・・
「あんなスエットじゃかわいそうよ、よっちゃんの服、勝手に使ったから・・」
そういって、ウインクする由美・・・
「急にどうしたんだよ・・・」
「よっちゃんのお嫁さんだから・・・こうしたかったの。」
二人から蚊帳の外に置かれたカーネル・・ミナムに馴れ馴れしい由美の姿に少し妬けた。
「あの~」
「あっ・・・カーネル・・こいつ・・由美・・」
「だから・・」
「あ・・勘違いしたな・・・こいつ・・もう結婚してるんだ。」
「えっ?結婚って」
うそ?この人もう結婚してるの?ミナムのお嫁さん?そう疑っていると
「こいつこいつって・・・」
そう膨れる由美だったがにこやかに
「実は・・異母姉弟なの・・わたしたち。」
その言葉に驚くカーネル、
「じゃぁ・・・彼女じゃ・・・」
由美は両手をないないと振って
「絶対ない・・・ありえないって」
その言葉にミナムは続けて話した。
「そうだよ・・・姉弟として暮らしてたんだから・・・ところで今日はなんだ?」
「なんだって、明日、例の件で車出してって」
「あっ・・・忘れていた・・・」
「じゃぁ・・明日ね。」
そう言って由美は帰って行った。
その時、ミナムの携帯が急になった。