ミナム VS オスギ
ミナムがハン城から出陣!!その情報にカイン城のギオン軍に緊張が走った。
「何!!ミナムが出陣しただと?」
その一言に、コウリクもチョウハも驚いた。
「何故今になって?出陣を・・・」
「ええい・・・オスギ、ポム殿を前衛に出せ、あと黒騎士団もだ!!」
カイン城の前では既に戦闘が始まっていた。カイン城から放たれる弾丸の嵐、これをミナムは盾を使い
防御しつつ、単身突撃をしてきた。
「何!!鉄砲が効かんぞ!!」
「うわ!!!」
そこへミヌとクオンの強力な衝波、そして、ソウシの真空波が襲ってくる。この3名の凄まじいまでの波状攻撃によって、カイン城の正門の兵力はほぼ壊滅状態になっていた。その様子を見ていたコウリクとチョウハは、驚愕を隠せなかった。
「たった4人で・・・守備隊1000名が壊滅だと?」
「どういうことだ!!」
「鉄砲も大砲も効きません!!」
「えっ?今なんて言った。」
「ですから。あの四名には、我々の兵器が全く通用しません。」
「どうするコウリク?」
チョウハは武具を着けながらコウリクに聞いた。コウリクも既に武具を着けていた。
「正門が開いたら出陣する。チョウハよ後は頼んだぞ。」
「どういう意味だ。」
「多分、この戦いは負けだ。」
「何故だ!!まだ3万近くも兵がいるのに・・」
「たしかに俺達の兵力は多い、しかし、しかしが、俺達の兵の大半は所詮魔導士付きの将兵ではない。力が違いすぎる。」
「じゃぁ・・俺も戦う、少なくとも俺とお前は、魔導士がいる将兵ではないか。」
「だからだ・・だから・・俺の兵の半分とお前の兵合わせて約2万5千の兵を何とかギオンまで退却させてくれ。そうすれば、まだ、この戦に勝機が残る。」
コウリクは、チョウハの両肩をもち話した、その手にはかなりの力が入っていた。
「わかった。コウリク殿こそ、ご武運を・・」
その時だった。ミナムの鉄拳で正門の扉が打ち砕かれ、あたりに埃が立ち込めた。
「来るぞ!!」
「フッゥーーー!!」
舞い上がった埃が薄くなっていく・・・その中にうっすらと人影が見えてきた。
「行くぞ!!」
ミナムが中に入っていくと目の前にいた人影が襲い掛かってき、一撃で壁へ吹き飛ばされた。
ドシーン!!
壁に叩きつけられたミナム、それを見て、オスギは辺りを見回した。
「ミナムさん!!」
「なんて奴」
ソウシは思わず構えた―――――オスギの視線の先には、、クオンがいた。
「やっぱ・・・わしかい・・」
クオンがそう呟いた瞬間、オスギがクオンを襲った。
「ぐ・・・」
何とか受け止めたクオン・・・に対しオスギが次の攻撃をかけようとした時、
「いてて・・・」
声をする方を思わず見たオスギは驚いた。そこには、ミナムが立っていた。
「フッゥーーー!!」
「やってくれるじゃねえか・・・おすぎさん」