ミナムあらわる。
クスーキ達がギオンより少し早く足止め岩に到達した。
「これで、我々の勝ちに等しい。早く大筒を持って来い。」
その時だった。クスーキの前にギオン軍が迫っていた。
「何と言うことだ!!」
「ギオン軍その数約4千!!」
「中将いかがなさいます。」
「全軍を戦闘準備!!大筒が来るまで持ちこたえるのだ!!」
ギオン軍の中では、少し遅れたことに動じていなかった。
「足止め岩を盾にしています。いかがなさいます。」
「あの中に、鉄砲を集中させろ!!こちらの兵は倍だ。」
銃弾の嵐がクスーキ隊を襲っていた。
「中将!!このままでは・・・」
その時だった。轟音と共にアスケが原で大爆発が起きた。
「な・・何事!!!」
大爆発に驚く両軍・・・そんな中、クスーキたちの基にようやく大筒が届いた。
「よくやったぞ!!ギオン軍め。見ていろ。撃ち方用意!!」
大筒が見たギオン軍の兵士は、慌てて逃げた。
「どうした!!」
「大筒です。」
「何!!」
「退却!!退却だ!!」
「撃て!!」
混乱するギオン軍に砲弾が襲ってきた。
砲弾の届かない場所まで何とか退却したギオン軍
「損害は・・・」
「約千名・・」
「しばらく、ここで待機するぞ」
一方、勝利に喜ぶクスーキ隊であった。
「間一髪でしたな。」
「ああ・・・ところで、こちらの被害は?」
「800名くらい・・・」
「犠牲が大きすぎたな・・・」
「ええ・・」
「しかし、何故?あの爆発は起きたのだ?」
疑問に思うクスーキだった。
この戦闘が起きている最中、コウリク軍の包囲網の一角が急襲された。戦闘は、一瞬で終わり、そこを固めていた約2000の兵は、半分になり命からがら、他の陣へ逃げてきた。そのものたちは口々に「バケモノ!!バケモノに襲われた!!」「鉄砲も利かない!!あれは、バケモノだ!!」そう叫んでいた。その報告を受けたコウリクは、バケモノだ~?いったに何があった?鉄砲もきかぬだと。まるでオスギのようだが?オスギが暴走したのか?それとも・・
「オスギ殿はどうした。」
「先程、チョウハ殿のところに着いたそうです。」
「そうか・・」
では・・・オスギではない・・・ということはグレースもオスギのような奴がいるのか?
「そいつはどんな奴だった。」
コウリクが逃げた兵士に聞くとものすごい怪力の二人と魔導士が二人で襲ってきた。その破壊力は一瞬で砲台を吹き飛ばし、気付いたら仲間が砲台自体もなくなっていた。とか・・・なんなんだ・・それは?ただ驚く、コウリク・・・それにあの爆発は?一体?
その爆発は、チョウハも確認していた。進軍準備中のチョウハ軍約8000名は無傷だった。しかし、クウソからの連絡が途絶えていた。しばらくして、クウソから使者が来た。クウソたちは爆心から離れていたため、損害は軽微、約100名程負傷した程度だと。
その報告を受けたチョウハは決心した。
「ハン城へ向かうぞ」
時をさかのぼること1時間、ミナム達はハン城を包囲している陣の一つから少し離れたところにいた。
「ところでどうする?」
「今から攻めるか。」
ソウシがそう言った時に、クオンが話した。
「わしも戦うぞ」
そう言ってクオンは、擬人体に変化した。しかも、美形に・・・
「これで4人か・・」
その時ミヌがあることを言った
「何か混乱でも起きれば・・・」
その言葉にミナムはあることを気付いて、ポケットからあるものを出した。そう爆竹を・・
「これを使うか?最期の一つだ」
それを見て驚くミヌは声を揚げそうになった。
「え・・んんぐぐぐ」
慌て口を押さえるミナム、その光景を見てソウシが
「それは、破壊力が大きすぎる・・ここで使えばユウ城の二の舞に・・」
ミナムは笑顔でアスケが原を指差し、
「あそこで大爆発を起こす!!」
「そんなことしても無駄でしょ!!」
そういうミヌを制して、ソウシがいった。
「それは名案かも・・」
こうして、あの大爆発が起きた。そして、ミナム達はハン城に入った。
ミナム・・ハン城にあらわる。その報告が坂上大将の元に届いた。