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リーマンクエスト  作者: Seabolt
ギオン討伐
133/201

誤報

「何を戯言を言っておる!!」


叫び陸軍大臣は、刀を振り下ろそうとしたその時、マヤザキが叫んだ。


「待ちなさい!!」


陸軍大臣は、刀を止め、ゆっくり歩みを進めるマヤザキを睨んでいた。


「何ゆえ止める!!」


「これは、戯言ではない。」


「何!!」


マヤザキの言葉に議場はどよめいた。ユウ城がすでに消滅した・・・この衝撃は、議場の誰しもが信じることが出来なかった。このことには流石のフトーもこの情報には驚いた。


「マヤザキ殿・・・それは真か・・」


「はい・・・今しがた私にも同様の報告が入って参りました。」


「そ・・それは・・・まことか?」


ようやくミカドも声を上げることができた。


「はい・・・残念ですが・・・・」


「そ・・そうか・・」


放心状態のミカドの方をちらりと見てフトーはマヤザキに聞いた。


「で・・・戦況は?」


「確実な報告ではないのですがわが軍の損害は、死者約100名と聞いております。しかも、これはユウ城撤退後、奪還に失敗し、退却時の損害と聞いております。」


「どういうことだ?」


「ユウ城を撤退後、城におびき寄せ、混乱に乗じて敵に損害を与え城も奪還する作戦だったようですが、途中待ち伏せを受け、やむなく撤退したようで・・しかも・・」


「しかも・・なんだ・・・」


「殿はミナム殿が勤めたそうです。」


「どういうことだ」


「殿を務めたのは、ミナム殿・ソウシと撤退途中で負傷しながらも途中でミナム殿の下へもどったミヌの3名だそうです。そして、しばらくして、大爆発が起こりユウ城は消滅したそうです。」


「と言うことはミナム殿の攻撃と言うことか・・」


「それはわかりませぬ・・・しかし、今回の出来事で敵は約8千名の兵士、それと、五大将軍の一人カクサンを失ったと聞きます。」


「それは・・・真か・・・」


「はい・・・しかし、爆発後ミナム達の消息が不明と・・・」


再び議場はどよめいき、フトーも困惑の色を隠せなかった。


「ミ・・ミナム殿が・・・消息不明・・とな」


「はい・・・ただ・・・」


「ただ・・・今は、道がない為、確認できないと・・」


フトーは、マヤザキの方とじっと見ていた。こやつ・・・本当のことを知っておるのか?・・・それとも何か隠してまいか・・・う~む・・・相変わらず・・・とミカドの方と見ると顔の満面の笑みを浮かべていた。


「まぁ~よいではないか・・ミナムのことなど。」


ミカドの声は明るかった。これで邪魔者は消えた。そうだ・・・久しぶりにミリアの所でも行こうか?


「フトー・・・余は疲れた・・・後は任す」


そういい残してミカドは大極殿をあとにした。その様子を見てあきれるフトー


「まぁ・・・仕方がない・・・しかし、これで戦局がわからなくなってきた。」


やはりあきれた表情をしているマヤザキ・・・


「フトー殿その通りです。」


「やはり海軍を動かすべきか・・皆で決議を取ろう!!」


こうして会議は終わり、グレースは、海軍にもギオン討伐の命が下った。




その頃、ユウ城へ向かう街道沿いで変わり果てた風景を見て呆然としているミナムの姿があった。


「ここまでとは・・・」


ミヌは、腕を組んで少し俯いて、しかし、声はやや怒り気味で


「嫌な予感がしてたんですけど・・・」


ミヌを見ていたソウシ―――――― 一体何が起こったんだ?これがあのミドリを壊滅させた爆発なのか?


「ミナム殿・・・一体何をしたんだ?」


「ミドリにやった奴と同じことをしただけだ・・・」


ミナムの言葉にミヌが食って掛かった


「同じこと?・・・・そんなはずないですよ!!絶対!!」


「ミ・・ミヌ」


ミヌに圧倒されるミナム


「前の時の倍以上あったわ。あの蝋燭!!」


「まぁ・・まぁ・・ミヌ・・落ち着いて。」


「この状況で落ち着いてられないわよ!!どうすんのよ・・・この状況で、一体」


ミヌが指差した方を見るとユウ峠からの道は崩れ落ち、通れる状況ではなかった。


「こっちもよ!!」


今度はミヌが反対側を指差すと、ユウ城へ向かう道も完全に崩壊していた。


「空を飛ぶってどう?」


ミナムの言葉を聞いてため息を付くミヌ・・・


「あのねぇ~ユウ峠からここへ来るまでに、何人打ち落とされたと思うの?」


そう言ってミヌがユウ峠の方を指差すと、まさに上空を飛んでいた兵が打ち落とされる瞬間だった。


「どうする?」


ミナムはソウシの方を見た。その時だった。ミナム達は、自分が座っていた場所が急に崩れだした。


「えっ?」


「わ~!!!」






しばらくして気付いたミナムが上の方を見た。かなり落ちたな~


「ミヌ、ソウシ殿、大丈夫ですか。」


「なんとか・・」


「かろうじて・・」


「クオンは。」


「大丈夫・・」


そうか皆無事か・・・しかし、だいぶ落ちたな・・・これは戻るのは至難の業だ・・どうしたものか

ミナムは、崩れた方とじっと見ていた。






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