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リーマンクエスト  作者: Seabolt
南海の死闘
122/201

婚儀 1

ミナムとカーネルの婚儀の日が来た。二人はフトー邸から馬車で本宮へ向かった。本宮では、ナラ姫が祭事を司りミナムとカーネルは祭殿の前で夫婦の誓いを行った。本宮から出た二人をヤマト姫が待ち受けていた。


「おめでとう・・・これで正式な夫婦じゃ・・」


「ありがとうございます。」


そして、二人は披露宴の会場へ連れて行かれた。会場は立食形式ですでに多くの人たちがいた。その光景を見たミナムは驚いた―――俺がまったく知らない人までいる。よく見るとあの大極殿にきていた大臣達の姿も見えた。ミナムとカーネルは雛壇に座った。そして、あたりを見回して挙動不審なミナムを見たカーネル


「どうしたの?」


「いや?どうなってるんだ?」


「婚儀の披露宴はこんな感じになるのよ。カモベ村だったら村人全員が来るのよ。ひどい時は近くの

村の人まで・・」


「どうして?」


「一種のお祭りなの・・・だから、男性は正装をして、女性は着飾ってるでしょ。」


「そうだな・・」


確かに軍人は軍服をそれ以外の人たちは、それぞれの正装をしている。しかも、女性に関してはドレスを身にまとって・・どちらかというと俺達より男達のほうを見ているぞ?どうしたんだ?ミナムはあたりを見回すとミナム達のほうを見ているのはごく数人でどちらかといえば、それぞれを気にしているようだった。


「何考えてるの?」


「あ・・いや・・ほとんど・・皆こっちを見てないような気がするけど・・」


「そりゃそうよ・・・ある意味・・・婚活の場、見ないなものよここは・」


今なんて・・・じゃぁ・・俺達は・・・おかざり?まだ呆然としているミナムを見て

カーネルはむっとした。


「ミナム・・・まさか・・・別の女を・・・」


カーネルの言葉をさえぎるように大きな声が上がった。


「ミカドのおなーりー」


場内は、モーセの杖で海が割れたかのようにミカドからミナムまで道が開き、一瞬で静まり返り直立不動で礼をしていた。ミナム達の前に来たミカド・・・ここに来るまで、横を向いて手を振っていたけど・・・


「ミナム、カーネル・・・お主らの婚儀を祝福するぞ。」


「ありがたきお言葉」


ミナムとカーネルが頭を下げた。その様子を見たミカドはうんと頷き振り向き叫んだ。


「この者たちの未来に神からのご加護があることを!!」


そして、ミカドは二人の方を振り向いた。


「今日は楽しんでくれ・・・これで、余は帰るぞ」


そういうとミカドは、横の侍従に何やらぼそぼそと話しているぞ・・・こっちにも少し聞こえてるんですけど

「あそこと・・あの・・・女性に声をかけろって・・」


ミカド~!!!あんたもかい!!!ミナムはそう思っているとやがてミカドは、扉の方へ歩き出した。こうしてミカドは会場を後にした。






「ミナムさん!!・・・カーネルさん!!」


しばらくして、ミナム達の前にあらわれたのはミヌだった。ミヌは、薄い黄色系の色をした可愛い感じのドレスを身にまとっていた。しかも、ミヌには男達が数人ついてきた。しかし、ミナムの前に来ると男達は少しミヌから離れた。


「どうした?ミヌ?」


「ミナムさん・・どうです?この格好?」


「かわいいぞ。」


「それだけですか?」


ミヌは少ししょんぼりして、軽く横を向け開いた背中を見せた。ミナムは驚いた・・み・・みぬ・・お前なんて格好をしているんだ?


「ミヌ・・お前・・・」


ミナムに話しかけられにっこりとするミヌ


「ミナムさん?」


「背中・・大胆すぎない?」


「そう?・・これは?」


そう言ってミヌは、ミナムに背中を見せ少し胸元を強調してみせた。それを見たカーネルは慌ててミヌに声をかけた。


「ミヌ!!十分、可愛いから・・さっきも男の人が誘ってたでしょ」


「カ・・カーネルさん・・もうっ!!わたし困ってるんですよ。逆に!!」


「楽しんできなさいよ。ねぇ~ ミヌ?」


カーネルがミナムに話をしようとしたら、ミナムが固まっていた。どうしたの?とミナム方を見ると目の前には、水色のドレスを着た女性が・・・だ・・・誰なの?そうカーネルが思っていると


「ミナム殿・・・おひさしぶり・・・」


この声に聞き覚えがあった。その時、ミナムが声をだした。


「ベッツィー殿?」


「あ・た・り・」


あの勇ましいベッツィー殿?しかも、胸元があいたあんなセクシーな格好をしてとカーネルが思っているとベッツィーはミナムの前に座り、ミナムの顎に手を添えた。カーネルは、ぎょっとした・・・なんてことしてるのよ。ベッツィーさん、今日は、私達の婚儀だから・・にらみ見つけるカーネル・・・その視線に気付いたのかベッツィーはミナム~から手を離し


「今日は、カーネル殿との婚儀だから、これくらいにしておく。たまには私を見てほしいものだ」


「へ?」


ベッツィー殿?な・・何を言っておられるのです・・・カーネルの怒りのオーラが見えないのですか?カーネルの方をチラチラ見ているミナムの顔に気付いたベッツィーはカーネルの方へ視線を向けた。そして、背中を見せ


「ま・・いいか・・・ところで・・カーネル殿、あの時はありがとうございました。」


「えっ?」


「この通りきれいに直っておる」


「あ・・・ああ・・」


「じゃぁ・・・今日はこれで、いい男でも探しに行くか?」


ベッツィーは振り向きミナムにウィンクをして、離れていった。驚き顔を合わす3人。


「ベッツィーさんってあんな感じでした?」


ミヌはともかく・・・ベッツィー殿もあんな格好で・・・ひょっとしてソウシ殿も?・・いや・・

多分・・・違う・・あのソウシ殿だ・・・そう思っているミナムをつねるカーネル


「痛て」


「何考えてんのよ~」


「で・・まだ・・つづくの?これ・・」


「たぶん・・・」

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