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リーマンクエスト  作者: Seabolt
南海の死闘
119/201

婚儀まで・・・2

みんなの視線を浴びるミヌは、いきなり頭を下げた。


「ごめんなさい!!」



「どこ行ってたんだ?」


ミナムの一声にビクッとなりシュンとするミヌ―――それを見て、ヤマト姫が追い討ちをかけた


「―――そうじゃ・・・皆に心配かけよって・・」


「すみません・・本宮様のところへ行こうとしたら迷って・・・」


ヤマト姫の上目使いで申し訳なさそうにしているミヌ・・・・そこへ、フトーがにこやかな顔をして、話に入ってきた。フトーの方を見るミナム達・・・


「いや~ははは・・・帰り道に偶然、ミヌ殿を見かけて声をかけたんじゃ・・・そうしたら迷子になっているというではないかじゃから、同じ方向だから連れてきたんじゃ・・・」


「フトー様・・・迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。」


今度はフトーの方に向け頭を下げるミヌ、慌ててヤマト姫も頭を下げた。


「フトーよ、礼をいうぞ。お前ら何をしておる・・礼を言え・・・礼を」


あ・・そうだとばかり慌てて、頭を下げるミナムとカーネル


「ありがとうございました。」


フトーは左手を挙げ、ニコニコしながら


「何も・・・そこまでは・・・偶然通っただけじゃから」


「そうか・・・」


こやつ・・・何か企んでおる・・・そう感じたヤマト姫―――ミヌの方をチラリと見るとミヌが目をそらした。そんな時だった。フトーが咳払いをしてこう話した。


「ところで・・婚儀の件ですが、日取りは明後日に決まりました。」


――――――はぁぃぃい?・・フトー殿・・・今・・なんとおっしゃいました?、目が点になるミナム、そしてカーネルと顔を見合わせた。


うそ~!!明後日・・・婚儀って・・・と両手で口を隠しミナムを見つめるカーネル


驚いている二人の姿を見て、ヤマト姫とカーネルの両親が顔を見合わせた。


「お主ら・・どうしたんじゃ?」


「えっ・・・今聞いたんで?」


「何?自分らの婚儀の日取りも知らなかったんか?」


「ええ・・まぁ」


ミナムは頭をかいて、カーネルの方を見た。


「知ってたのか?」


顔を小刻みに横に振るカーネル・・


「いえ・・」


ヤマト姫がふとミヌに目をやると驚いた様子はなかった。


そこへミナムとカーネルの肩をバンと叩いて抱え込んだカーネルの父親


「そんなに驚くことなのか・・・ちょうどいいじゃないか・・いや~めでたい・・」


「おとうさん・・・」


「その通りじゃ、それでは支度があるので、カーネル殿は母君とこちらへ、ミナム殿はこちらへ」


ミナム・カーネルは別々の侍女に連れられそれぞれの部屋にいった。




その場に残ったフトーとヤマト姫、


「お主何を考えておる。」


「いや・・何も」


「真か?ミヌに何をした。」


「おおっと・・・そんな怖い顔をせんでも・・・本当に何もしておらん。ただ・・」


「ただ?」


「勾玉と鏡―――そして薬を渡しただけだ・・」


「なぜ・・・」


「ミナム殿に勝ってほしいからじゃ・・・」


「ほう・・・もっともらしいことを言うのう」


「斎宮様・・・考えすぎじゃよ・・それじゃ・・」


あやつ・・・一体何を?そう思うヤマト姫・・しばらくして、二人の会話を見ていたミヌのほうを見たヤマト姫・・・





ボーッとしていたミヌは、さっきのことを思い出していた。


「ミヌ殿・・・この度の叛乱は、グレースの存亡にかかわる問題じゃ・・・予言の通りミナム殿が救世主であれば、すでにミザキはこの地にいることになっておるしかし、ミザキは未だに消息すらつかめておらぬのじゃ・・・ただ・・・」


「ただ・・?」


「わしらの情報では・・・今回の叛乱の首謀者ワカタケルとその部下オスギ、ミナム殿・・そして・・」


「そして?」


「お前、ミヌ・・・お主ら4名があやしいとわしらは考えている。」


「ええ!!!」


フトーの言葉に驚くミヌ・・・


「隠しても無駄じゃわしらの情報網を甘く見るな・・・それでだ・・お主はミナムに一番近い人物の一人じゃ・・・本来は、カーネルに頼むところじゃが・・・事情があって頼めぬのじゃ。」


「事情って?」


「それは言えぬ・・・それとミナムの情報を報告してほしいのじゃ。」


「それって・・」


ミヌはソウシ殿と言おうとしたが飲み込んだ。


「ソウシじゃろ・・」


フトーの一言に言葉が出ないミヌ・・・


「ソウシは、マヤザキの息がかかっておる。」


「しかし、わたしもその怪しいリストに入っているのでは?」


「ほかにおらんのじゃ。それと渡したものはいずれ必ず必要になるじゃろうから、持っておけ・・・それとこのことは他言無用じゃぞ・・」



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