差し出された首
ルーシーとミナムの間に飛び込んできたのはカイソンだった。
「カイソン。何故、邪魔をする!!」
ルーシーに膝をついたカイソンは、ギタを突き出しこう叫んだ。
「親父であるスクィニーを殺したのは、このギタだ!!そして、あのホーリーを殺したのもこいつだ。」
その光景を見て、一同は立ち止まりカイソンのほうを注目した。そして、ルーシーは、カイソンのほうを見て
「それは真か?」
「はい。ギタは俺たちの前で、親父を殺し、ホーリー殺害を話した。」
その言葉を聞いたルーシーは、今度は、ギタのほうを見た。
「ギタ・・・貴様がやったのか?」
「お・・・おれは・・やってねぇ・・・カイソンこそ犯人だ!!」
「ギタ!!この期に及んでまだ嘘をつくか。」
「やってねぇ~!!!」
「もういい。例の薬を!!」
「ルーシー様!!俺は、やってねぇ!!」
そう叫ぶギタに無理やり小さな薬を飲ませた。
しばらくして、ルーシーがギタに質問をした。
「スクィニーをやったのはお前か。」
「お・・おれは・・・そうだ・・・あんな堅物俺がやったんだ。あれ?前から狙ってたんだ・・・あれ・?」
首を横に振りながらも本当のことを言うギタ。
さらにルーシーの質問が続いた。
「ホーリーの母娘を人質に奴をやったのもお前か?」
必死に口をあけないでおこうとあがくギタ
「そんなに話したくないか?」
「いや・・・あれ?・・あいつも俺がやったんだ・・・あれ?スクィニーの奴が生ぬるかったんでな・・あれ?」
「そうか・・カイソン・・よくやった」
ルーシーはしばらく俯き考えた。そして、こうつぶやいた
「あと、何隻のこっているのだ?」
「クリオ海賊団が5隻、わが方が8隻・・」
「そうか・・惨敗だな・・」
「しかし、ルーシー様・・・まだクリオ殿も健在ですし・・」
「私の攻撃を受けて平気な奴がいた。」
そう言ってルーシーはミナムをにらみつけた。
「し・・しかし・・・」
「私の攻撃が聞かないのだぞ!!」
ルーシーの言葉にただ黙り込む海賊達・・・
「ルーシー様!!」
「お前ら・・逃げたい奴は逃げろ!!」
ルーシーの言葉に驚く海賊達
「ルーシー様!!」
「私は、負けた・・・だから・・・これ以上お前たちを犠牲に出来ない!!」
「そんなこと言わないでください。俺たち最後までついていきます!!」
「いい加減にしろ!!」
そう叫んで海賊達を睨むルーシー、その海賊達の目には涙があった。
「このままじゃ・・・犬死だ!!死ぬのは私だけでいい!!」
そういい残し、武器を捨て、ゆっくりとベッツィーの前に向かっていった。
「ルーシー様!!」
海賊達の叫び声がこだました。