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おっさん冒険者のキャラクターシート  作者: 愛自 好吾


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第36話 再会





 野営キャンプの司令官用テントを出て、情報を集める事にした。まずは聞き込みだ、すぐ近くを通り過ぎたドワーフに話を聞こうと声をかけてみた。


「あの~、すいませんちょっといいですか、聞きたい事がありまして」


「・・・なんじゃい、誰かと思ったらあの時のおっさんじゃねえか」


「え? あ! あの時の、その節はお世話になりました」


「おう、良いってことよ、俺のやったハンドアックスは役に立ったか」


「はい、おかげさまで今でも使っています、あ、そうだ、あの時の回復薬をお返ししますよ」


「おお、助かる、実は今一人怪我を負っていてな、本当に助かる」


俺はバックパックから回復薬を3つと干し肉を3袋渡した。


「お、食糧もか、それも助かる」


「いいですよ、あの時のお礼です、・・・ところで、どんな感じですか」


「何がだ」


「この野営キャンプの状況とかバルト要塞の動きとか」


「・・・ダメだな、あんまり良くはない、まず食糧が足りん、冒険者やワシら傭兵が迷いの森に入って鹿やイノシシなんかを狩ってはいるが、末端の兵にまで食糧が行き渡っていない」


「食糧ですか」


俺の持って来た干し肉などスズメの涙程度の物だ。こればっかりはどうにもならない。


「兵士の数も足りてない、司令官はイイ奴だったが戦死しちまってな、代わりの奴がダメでな、突撃しかせんやつだった、すぐに負傷して戦線離脱したがな」


「今の司令代理のメディオン殿はどうですか」


「おお、あれはイイ指揮官だ、ちゃんと末端の兵達の事まで考えている様だしな」


「なるほど」


イケメンで仕事が出来る、と。俺とは違うという事だな。


「それにみんな何かしら怪我を負っている、回復薬がまったく足りん」


「回復薬ですか、一応20個ほど持ってきましたけど」


「そうか、それでも足りんよ、兵の数は三百人、その内戦える者が二百人以下だ、みんな空腹で倒れそうになっとる」


「二百人以下ですか、それは・・・」


思った以上にマズイ状況だ、普通、要塞などの砦を攻める時、守り側の3倍の戦力が必要になる。


「バルト要塞だが、オーク共の数は200~300といった所だな、ゴブリンの数は数えるのもあほらしくなってくる」


「そうですか、どうもありがとうございます」


「それじゃあな、お前さんも戦うのか、無理すんなよ、じゃあな」


「はい、それではまた」


バルト要塞奪還は力押しでは無理だな、どうしたらいいんだ。と、そこへ騎士グレンがやって来た。騎士グレンは俺の隣に立ってバルト要塞を眺めている。


「ジロー殿、どう思う」


「そうですねぇ、兵の数、食糧、回復薬などが足りてないそうです、戦える人は200人以下だそうです、みんな空腹で戦っていると、敵の数はこちらを上回っているかと思います」


「・・・そうか・・・どうしたもんかのう・・・」


「・・・どうしましょう・・・」


「お困りのようですな」


そこへ、後ろから声を掛けられた。


「ん? 誰じゃ」


「あ!? あなたは」


「「 スグ男爵 」」


「はっはっはっ、今回はわしの商人としての出番のようですな」


なんでスグ男爵がここに? いつの間に。


「な~に、国王陛下から頼まれただけですから、さあ! お前たち! 開店準備ですよ!」


「「「「 はい、旦那様 」」」」


後ろを見ると20台ぐらいの荷馬車が荷物を満載していた。その荷馬車の護衛だろうか、冒険者が50人以上控えていた。オール商会の従業員であろう奴隷達が次々と荷馬車から荷物を降ろしている。


「スグ・オール男爵、これは一体なんじゃ」


「騎士グレン殿、わしは商人ですぞ、需要があれば供給する。わしが昔からやっている商売をしているだけですよ」


補給物資に冒険者が50人以上か・・・これは・・・


「さあ! 皆さん! オール道具屋出張店! ここに開店です!」


・・・いけるかもしれない。


買い物という行為は明日への活力の一助になる。


これでもしサリー王女様が王国軍の指揮を執ってくれれば、王国軍の士気は高まるのだが。


後は作戦か、ゲーム「ラングサーガ」の戦略が役に立つかもしれない。


「回復薬だ!回復薬をくれ!」


「こっちは肉だ、干し肉を売ってくれ」


「酒だ! まさかドワーフに酒をよこさんつもりか!」


「はい、はい、ただいま!」


オール商会は大盛況だ。随分と儲けるじゃないか、スグ男爵。


「それでは、わしは指揮官用のテントにいらっしゃるサリー王女殿下にご挨拶してこようかな」


「まったく、やってくれるわい国王陛下、まさかスグ男爵を寄越すとはな」


「王都からここまでかなり距離があったと思うのですが」


「そんなのわしの商人としての嗅覚でどうとでもなりますよ、ジロー殿」


「そうゆうものですかね」


「そういうものです、それではまた後程」


さてと、俺も買い物しよう。


「すいません、閃光の矢はありますか?」


「え~と、はい、ございます」


「ならば、それをありったけ下さい」


「ありったけですか?」


「はい、代金はある時払いで」


「は、はあ?」


これでよし。後は作戦を説明しないといけないけど、俺の話を聞いてくれるかな。




おじさんちょっと自信ないよ












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