表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
157/157

第157話 番外編 冒険野郎マグガイバーの冒険 その4





 街を包む静寂なミッドナイト。


月明かりに照らされて孤独なシルエットが動き出せば、それは、紛れも無くヤツさ。


そう、それがこの俺、「冒険野郎マグガイバー」さ。


よう、また会ったな、最近よく会うじゃねえか。


あんたも、この店のマスターが出すうまいもんに釣られてふらりとやって来たのかい?


辛口の酒を呑むと、うまいもんが食いたくなるよな、今夜も俺の冒険話を聞いていってくれよな・・・・・・


なに? たまにはこっちの話も聞いてくれって? しょうがねーなー、いいぜ、聞いてやるよ、一体何があったっていうんだい?


ふむふむ、・・・なるほど・・・そうかい、・・・なるほどな、惚れた男が姿をくらましたって訳かい、そういやあ、お前さんラルドって奴に逃げられた時もそんな様な事言ってなかったかい・・・って、いてててて!脇腹を抓るなっての!わかった、悪かったよ、あんたにとって切実なんだな。


しかし、何だな、その惚れた男ってのはあれだな、あんたみたいなべっぴんさんを振るなんてよっぽどだな、何か訳でもあったんじゃねーか?


・・・ふむふむ、そうか、何も言わずに消えたのかい、そいつは心細かっただろうな。


まあ、しかし、なんだな、何も言わずにあんたの前から居なくなったって事は、自分の事は諦めてくれって事じゃねーのかい。普通、男が何も言わずに別れる時なんて、大体がそんな感じだと思うぜ。


おいおい、泣くなよ、男も女も星の数ほどいるじゃねえか、また新しい恋でも見つければいいじゃねーか。


・・・なるほど、訳が解らないんだな、こっちだって訳が解らないぜ。まあ、とにかくさ、おひやでも飲んで落ち着きなって。・・・マスター、お冷頂戴。


・・・落ち着いてきたかい、まあ、なんだな、あんたの前から居なくなった奴の事は綺麗さっぱり忘れちまった方がいいんじゃねーかな。酒でも呑んでさ。


おっと、だからと言って飲みすぎはダメだぜ、冒険者は体が資本だろ、ちびちび呑んで忘れちまえよ。


さあ、うまいもんでも食って、もう寝ちまった方がいいぜ。


お、何だ、もう帰るのか?


おい、新しい週が始まる、月曜だ、今度は一体どんな冒険が俺達を待っているんだろうな、・・・楽しみだぜ。














評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ