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お弁当を作りたい

葵に何かしたいが、一体何をしたらいいのだろうか。全く分からない。どうしたものか。

「はぁ〜」

「侑ちゃんどうしたの?」

「少し考え事を。ところで郁恵さんって相談に慣れてるんですよね?」

「人並み以上はね」

「実は、……葵に何かしたいんですけど、全く浮かばなくて」

「ふ〜ん、葵ちゃんにねぇ」

めんどうな絡みがされるのは、考慮していたが本当にするとは。

「それって記念事的なものでいい?」

「そうですね、そういう方面で」

「そうね、だとしたらお弁当とかどうかしら。カップルぽさがあるけど、特別感出ると思うよ。愛妻弁当ね!」

愛妻は置いといて、お弁当とい案自体はいいと思う。というか何故今まで葵に、作っていなかったのか不思議でしょうがない。私は案外抜けているのかもしれない。

「参考になります」

「ふふっ、それはどうも」

「ではお疲れ様です」



お弁当を作ろうと志してから三日がたった。まずお弁当箱がないことに気づき買いに行くことから始まった。ちょうどいい感じの曲げわっぱがあったのでそれにした。第一印象大事だしね。

それからはお弁当の中身をどうするかをインターネットで、検索していた。好きな物だけを詰めて作ってもいいが、この間にプレゼントを貰ってしまったのでその分も含めて返したいから、満点のお弁当を作りたい。基礎を抑えつつ、自己主張していく感じと方向性を決めた。

ハンバーグ、唐揚げ、ピーマンと肉の炒め物、と色々あった。

ふとチラシを見ると、お肉が安くなっていた。が、特にひき肉が安かった。郁恵さんは狙って、お弁当と言ったのか。怪しいものだ。

そうこう考えていたが、これでメインのものが決まった。後は練習して完成度を上げていくだけだ。



チャイムがなり四限目が終わり、昼休みが到来した。ついに決戦の時は来た。朝から緊張して胃が痛かったがなんとか耐え、ここまで来たのだ!。

正直普段からしていたらこういうことも、スっとできるのだろうか?。

「葵、……その、これどうぞ!」

両手を前に突き出した形になっている。

「侑、まるで告白みたい」

「それは///」

「そんな顔真っ赤にしなくてもいいのに」

「取り敢えず食べよ」

お弁当を開けると中にはハンバーグや卵焼きといった定番ものが入っている。

「ハンバーグ、美味しいよ!」

「そう」

そっと胸を撫で下ろした。

「この卵焼きハート型になってる」

「少し工夫してみたんだ」

「すごいねこれ」

「でしょ」

ハート型は少しやりすぎかもしれないが、喜んで貰えて良かった。またやろう。

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