かき氷はブルーハワイでしょ!
かき氷、それは夏の風物詩とも言えると私は確信している。だからこそ思い入れがある分譲れないものがある。
「だから何回言ったらわかるの?」
「何回も何十回も言われてもわかんない!」
「かき氷はブルーハワイでしょ!」
「なんでブルーハワイそんなに推すの!」
「それは……」
そもそも何故こんなにも言い合いになってしまったのか。少し前に戻る。
you [今日私の家集合]
あお [いいけど]
you [そんじゃ、よろしく]
メールを送り、葵を家に呼び出す。その間に出来る限り用意をしておく。
一区切り着いた頃にインターホンが鳴る。小走りで向かいドアを開く。
「やっほ〜、来たよ」
「いらっしゃい」
「今日は何する〜」
「これを見よ」
と高らかに声を上げ、机を指さした。
「こ、これは」
かき氷機である。昨日家の掃除をしていた際におばあちゃんが今年こそ使おうと思ったらしく倉庫から引っ張り出してきた。流しそうめんの時もそんな事言ってた気がする。
「これでかき氷を作って食べる。それだけ」
「まだまだ暑いから、ちょうどいいね」
昨日軽く洗ったが、入っていた箱は相当年季が入っており、いつからあったのだろうか。もしかしたら私の先輩である可能性すらある。
「ここで重大発表です」
「ぱちぱち」
「手動です」
「え?」
葵から発せられる声音はもの凄くテンションが落ちたことがわかる。
洗っていた時に気づいたが、まぁなんとかなるでしょ精神できたため解決策はない。
「二人で頑張ろう!」
「嵌められた気分」
二人で汗水垂らしてなんとか作った。貸してくれたおばあちゃんにお礼としてかき氷を作っておいた。さて何をかけようかな。
「侑」
「なに〜」
手首を掴まれた。
「何のつもり」
「こっちの抹茶でしょ」
と私見せつけるように持っている。
「だから何?」
「かき氷と言えばブルーハワイでしょ!」
と冒頭に戻ってくる。
「シロップなんて全部同じ味じゃん」
「言ったなぁ〜」
「じゃあおばあちゃんに聞こうか」
私たちは居間にいるおばあちゃんの方へ移動した。
「おばあちゃん!」
「なんだい、元気良いねぇ」
「かき氷に何かける」
「聖子さんは、抹茶ですよね」
「ブルーハワイだよね」
「そんなに近づかなくても聞こえてるよ」
「私もブルーハワイだよ」
「やったー」
勢いよくおばあちゃんに抱きつく。
「そもそもこの家でブルーハワイって言うようになったのは私の影響があるからね」
「そうだったの?」
「そうよ」
「最初から勝ち目ないじゃん」
「出来レースってやつかな」
「そんなことよりさっさと食べんと溶けるよ」
先程お互い言い合ったからか葵が言ってた抹茶が気になる。でも取りづらい。
「めんどくさい子達ね」
おばあちゃんが、私のかき氷に抹茶を葵のかき氷にブルーハワイをかけた。
「実は気になってたんだ」
「私も」
お互いチラチラとみながらかき氷を食べていた。
「あちゃー、かき氷がさらに甘くなっちまう」
その一言で、さらに気まずくなった。




