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日刊ボーカロイド  作者: 六野みさお


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2/27 ボカコレをイガクが制す

 ボカコレ2024冬は25日夜に終了し、すでに各部門で結果が発表された。部門別に見ていこう。


 ルーキーでは、駄菓子O型の『あちこちデートさん』が優勝した。駄菓子O型はこの曲でまだ7作目だが、早くもルーキー優勝という大きな実績を打ち立てた。すぐにめろう曲再生数1位になると思われる。


 あちこちデートさんと接戦になったのが、d.j.ァネイロの『一龠』である。d.j.ァネイロはこの曲でまだ4作目だが、すでに『アイサイト・ラブ』で殿堂入りを達成するなど、ボカコレ前の時点では駄菓子O型より注目されていた。おそらく一龠はァネイロの2曲目の殿堂入りとなるだろう。ァネイロはそろそろv flowerの大手としてその地位を認められつつある。


 それにしても、2600人超のフォロワーを持つァネイロに対し、現時点でもフォロワーがその半分程度である駄菓子O型が勝利したことは下剋上といえる。おそらくボカコレ開幕前はさらに差があっただろう。駄菓子O型は次作に期待がかかることになる。


 その下には、Project Lumina、さたぱんP、雪乃イトと続いた。特に雪乃イトの『シグナル』は序盤は首位争いをする時間帯もあったが、あまり粘らなかった。それでも雪乃イトは5位に入り、3700人超のフォロワーを持つ大手の実力を示した。雪乃イトはすでに7曲が殿堂入りしており、去年大ヒットした柊マグネタイトの『リアライズ』の編曲にも参加している大手Pである。おそらくTOP100でもランキングに入れる実力があるだろう。


 その下で注目のPを上げるなら、読谷あかねが10位に入ったのはさすがの実力である。無色透明祭で当てたヤマギシコージ、サカバンバスビスで去年当てたやかもちなどもランキングに入っている。とにかく、ランキング入りしたPたちは大きな自信になっただろう。


 続いてTOP100である。優勝は原口沙輔の『イガク』であった。勘違いしないでほしいのだが、原口沙輔はまだ初投稿から半年余りであり、ルーキーに出る資格が余裕である。ただ、初投稿で有史以来最高級の伸びといわれている『人マニア』を作るなど、現在投稿曲のうち4/5が殿堂入りしており、唯一殿堂入りしていない『アコトバ』も去年末の一枚絵祭で(少し遅れた投稿で)優勝したという大型新人である。これほど急速に力を伸ばした新人はKanaria以来ではないだろうか。


 イガクはすでに30万再生を突破するなどボカコレTOP100優勝曲としても破格の伸びを見せており、早い段階でのミリオンが期待できる。すでに多くの派生動画が作られており、粘りも期待できる。


 TOP100の2位は、まらしぃの『スマート???』であった。その下はyouまん、柊マグネタイト、なみぐる、大漠波新、夏山よつぎ、南ノ南、Sohbana、椎乃味醂、もちうつね、ぬゆり、Shu、濁茶と続いた。去年の春ボカコレの実質1位であるなみぐるの『ずんだタコヤーキ』が5位に入り、なみぐるはTOP100でも上位に入る実力があることを示した。


 夏山よつぎの『ころしちゃった!』は最初はあまり伸びていなかったが、後半にかけて伸びが上昇し、最終的に7位に入った。今回はよつぎ、Sohbana、Shuの三人組が全員上位に入り、このグループが無視できない勢力であることが示された。TOP100のランキングにはやはりミリオン持ちなどの有名なPが多い。


 ネタ曲部門ではぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬの(『ぬ』は16個である。なおYoutubeには『ぬ』50個が名前となっている)『ず ん だ も ん は 男 の 娘 で す』が優勝した。ぬP(『ぬ』を何回も書くのは面倒なのでこのように勝手にP名を設定する)は2023春ボカコレルーキーの真の勝者であり、夏ボカコレも例の社会貢献がんばるのだでネタ曲部門を制し、最近Youtubeでも強さを見せている大手Pである。なみぐると並ぶずんだもんの最大手ともいわれている。


 ところで、ずんだもんの性別についてはさまざまな解釈がある。ぬPがずんだもんを男の娘と主張したことは、各方面で論争を巻き起こした。南ノ南はXなどでもずんだもんを女の子とする主張を展開し、実際に『ず ん だ も ん は 女 の 子 で す ★』を投稿した。だが、ぬPはすぐさま『ずんだもんの男の娘って言って欲しいんだもんっ!』を投稿して反撃した。これは南ノ南の2022年の作品である『ずんだもんの好きって言って欲しいんだもんっ!』を踏まえたものであり、完璧な掛け合いである。


 本来ならまいざふあかの『好きなドラゴン発表惣菜』や家の裏でマンボウが死んでるPの『【急募】この状況から助かる方法』が初日は伸びが良かったのだが、ずんだもん性別論争が社会現象になってしまったため、対抗することができなかった。しかし、初日の時点ではネタ曲部門は最も盛り上がっていない部門といわれており、そのイメージをずんだもん論争で払拭することはできただろう。


 REMIX部門では、いよわの『リレイアウター』のリミックスが優勝した。序盤は煮ル果実の『春嵐』が優勢だったのだが、1日遅れて投稿したいよわが逆転した。しかし、結果的には面白い勝負になった。最初からいよわが投稿していれば、優勝は確実だっただろう。OSTER projectふわふわシナモンも『マーシャル・マキシマイザー』のリミックスで3位に入った。


 最近の曲のリミックスが多かったが、『*ハロー、プラネット。』、『アンハッピーリフレイン』、『シティライツ』、『ダブルラリアット』、『インビジブル』など、旧曲定番もランキング入りした。中には早くも『イガク』をリミックスした作品もあった。今回のREMIXは大手Pが多数参加し、空前の盛り上がりとなった。


 Youtubeではボカコレ曲の投稿が続き、もちうつねの『流行りのアイス』が初動6位を、youまんの『ワーストリグレット』が初動18位を獲得した。ただ、上位体制は混沌ブギ、少女A、ラビットホール、オーバーライド、強風オールバックで固定されつつある。少女Aと強風オールバックの差は1200万に迫ってきた。


 では、7位グループにいく。少し期間が空いたが、どうなっているだろうか。


7位 哨戒   11,933,621(+5725)

8位 ローリン 11,910,145(+6713)

9位 アンマザ 11,854,713(+8930)


 これは哨戒が粘っているといえる。アンマザの伸びが落ちたせいかもしれない。


 そして、今日からヒバナ、ロストワンの号哭(『ロスト』と表記する)、ベノムを速報に入れ、それにフォニイ(フォニ)ときゅうくらりん(きゅう)を加えて『23位グループときゅうくらりん』とする。


23位 ヒバナ 9,664,321

24位 ロスト 9,591,216

25位 ベノム 9,568,081

26位 フォニ 8,890,835(+10528)

36位 きゅう 8,094,573(+18636)


 ロストワンはこの5曲の中で最も伸びが低いと予想される。ヒバナとベノムの差は10万弱である。ベノムとフォニイの差は67万台である。そして、フォニイときゅうくらりんの差は80万を切った。


 ところで、メドミアの『絶対敵対メチャキライヤー』がミリオンを達成した。メドミアは自身初のミリオンである。

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