空白
いつだって君が傍にいた。
迷った俺を君が見つけたあの時から。
迷っても君が居るなら恐くなかった。
永遠はないけど、不変なモノはあると信じていた。
俺たちは二人でならどこにでも、なんにでも
行けると、なれると思っていた。
足りない"何か"を補って歩んできた。
一方が行くのなら、もう一方もすぐに追いかけるのだと。
何も特別なことなんて望んでいなかった。
笑って、泣いて、怒って、いつも結局、俺が折れて
何てことのないあたたかな日々を
ただ一緒に紡いでいきたいだけなのに、
ただ一緒に居れればそれで良かったのに。
"行かないでくれ"
いつも先を歩くのは君で。
だけど、こんなことまで先に。
君は笑って言うんだろう
"ゆっくり待ってるから。楽しんできてよ"
"面白い話、期待してる"
近くで聞こえてた声が、こんなにも遠くて。
"待ってるから"
追いかけさせてもくれない。わがままなやつ。
俺の唯一で、帰る場所。
閲覧ありがとうございました
初めて投稿した作品で、
拙い文章で失礼しました。