練習用小説2
勝手に侵入されこのスケジュールを見られれば二度とこの館からでられなくなってしまう可能性は大だ。
僕は顎に手を置き深く考えを進める
破るか、、、このスケジュール用紙を、、、いや、しかし2日目に犯人役がないという事はこれは幸運なことではないだろうか?
このスケジュールを見せれば2日目の安全は買える、、、もちろん初日を耐えればの話であるが、、、
僕はこの手紙を机の下に挟み隠す事にした。
そして一度広間へ戻った
僕が戻った頃には5人が戻っていた。
そして直ぐに他のメンバーも戻ってきた。
時計を見るとスイッチゲームが始まり15分が経っていた。
僕は今犯人役である。
目立ってはいけないと息を殺した
すると金髪の男が進行をしだした
とりあえずみんな簡単な自己紹介しようや!わからん事はある!けど、このゲームを受けるにしろ受けないにしろお互い知ってた方がええやろ!
まずは俺から行くで!
平石 康介年齢は33!
あんたは?
丸い眼鏡をかけた女性に声をかけた
わ、私は浅川 咲年齢は23歳
その隣にいた僕を別の席に追いやった茶髪のショートヘアの女性が立ち上がり
私は、小泉 真紀29歳
その隣にはセンター分けのイケメン
僕は小林 誠31歳
テーブルの端に座るお爺さん
広瀬 洋吉68歳。難しい事は分からんがよろしくお願いするよ。
僕の番だ!羽沢 優年齢は27歳
隣にはあの綺麗な女性
青木静香26歳
その次はサラサラした少し長い髪にだらしない体型の男性
栗田斗真35歳
その次は見るからに格闘技をやっていそうな筋肉質な男性
堀田啓介30歳
最後の女性は長い髪に三角のピアスをしている落ち着いた女性
清水美保年齢は34歳
全員でこの男6名女性4名である。
金髪のオールバック平石が自己紹介を終えるや否や話を始めた
まず言うとくけど俺はこの時間犯人じゃないからな!投票でいきなり選ぶなよ!人当たりが悪いのはよう分かってるさかいな!言うとくわ!
すると栗田が笑い出した
ハハハハハ!やっぱりあんた頭悪いだろ?
平石が栗田を睨みつけた
おい、でぶ、、、なんか言ったか?
栗田は挑発するかのように見下した目をした
まず、考えてもみろよ。一度選ばれたら犯人でなくても犯人でも部屋に閉じ込められ二度とこの館から出られなくなるんだろ?
ここにいるのは10人。
みんながみんな適当に投票したら9時間で生き残りは1人。ゲームは続行不可能だろ?
けどこのゲームは48時間設定。
平石は不機嫌そうな顔をしている。
しかし、ここまで説明されれば僕にでも言いたいことが分かった。
恐らく制限時間の点から考えてこれは投票しない。という選択肢も与えられる可能性が高い。と言うことですか?
栗田は僕を見た
そうそう。まぁあくまで可能性が高い!と言うだけの話だが、ほぼ間違い無いと思う。
それに下手に投票して犯人を選べず鍵を貰えずでは次に自分が指名される可能性を無駄にあげるだけだと少し頭を使えばわかるだろ?
栗田はバーカウンターまでそのまま歩いて行きお酒を飲み出した
平石は不機嫌な顔をして言う
じゃあ!どうすんだよ?
ウイスキーを片手に栗田は手を広げ
さぁ?
すると堀田啓介が席を立ち5つの出口の扉の前に立った
そして、その扉を調べ出した
そして一通り調べ終えると席に戻り説明をした。
みんな気づいてると思うがこの館には窓がない。そしてあの扉はドッシリと重量感を持ち見たことも無い鍵穴が付いている
つまりここは地下、もしくは海の中の可能性がある。
つまりあの扉には乱暴な事はできない。
鍵が必須になってくるだろう。
栗田はニヤリとして言った
なるほど。だから5つか。
犯人を5人当てこの中の半分が外に出れる。つまり5人は永遠にここに閉じ込められる。生き残り戦だな。
平石が机を叩いた
ふざけんな!俺は脱出するからな!!
髪をかきあげ三角のピアスを触りながら清水美保が
いやだ、私は結婚を控えてるのに!!!
来月結婚するんです!お願いします!助けてください!!
あーやだやだ!もうやめようよ!そんな嘘!と突っぱねる小泉真紀
丸メガネの浅川咲も泣き出した
そして各々が命乞いのような事を言い出した
俺は、、、どうしてだ、、記憶がない、、
俺は何者なんだ、、、
もうこんな奴らと一緒にいたくない。。。
その時黒髪の美人、青木静香が僕の手をそっと握ってきた。
大丈夫!きっと誰かが助けにきてくれるよ。
暖かいその手に安心感を覚えた
小泉がその様子を見て睨んだ
おい!オメェ早速色目使ってんのかよ!騙されんなよお前!そういう奴に限ってろくな奴いねぇからな!
小泉さんの乱暴な言葉と青木さんの暖かい手、、、比べるまでもなく信用できるのは青木さんと心の中では強く思ったが口に出すのはやめた。
そしてそのまま僕が犯人の13時までの時間が終わる。
すると、ピピピピピ
広瀬爺さんの名札から音がした
爺さんが名札に触れると
30秒以内に犯人を言え。
という声が名札から発せられた。
栗田は広瀬を見た
大丈夫だ!答えるな!
しかし、広瀬は何か不安を感じた。
ほ、本当に、、、本当に名前を出さなくていいのか?
答えなかったら罰則でワシが閉じ込められたりとかしないか?
指名終了まで残り15秒、、、
名札から聞こえる声が不安を煽る
しかし、広瀬の疑問に100パーセントの自信を持って答えれる人間はいない。
これらは全て憶測の域を超えないからである。
頭を抱え首を振りだす広瀬
わしは、、、わしはこんなところで、、、
堀田がその様子を見て声をかける
落ち着け!爺さん!大丈夫だ!!
しかし、、、
指名終了まで残り5秒、、、
という声が名札から発せられたタイミングで広瀬は堀田を指差し答えた。
堀田、、、堀田さん!!!
ううぅ、、、
と泣き崩れ顔を上げない広瀬
ば、ばかな!!おい!ふざけるな!!!
机の上に置かれた飲み物を弾き飛ばす堀田
きゃぁ!!
浅田は飲み物がかかり小さな悲鳴をあげた
指名が終了しました。
と音が流れると同時に堀田がその場に倒れた。
堀田さん!!!!??
僕は堀田に駆け寄る
堀田は普通に声を返してきた。
う、動かない。体だけ、、、動かないんだ。
どけ!!!
栗田がたるんだ体を揺らし僕を押しのけ近づいた
俺は医者だ!
そういうと堀田を見た
しかし、、、
なんだ、、、この症状は、、、見たことがない
その時、管理人の北が見たこともない車椅子を押して現れた。
その車椅子には重厚なベルトと特殊な点滴のようなものが付いていた
北さんは僕達を押しのけて堀田を担ぎ起こし車椅子に乗せそベルトをはめその点滴を指した。
平石が北の肩を掴む
おい!お前!何してんねん!!!
その瞬間北の肩を持った方の平石の腕は折れ曲がった。
うぐあああ!!
北は冷徹な目でこちらを見た
ゲーム中、私に触れたものは罰があります。
堀田は人形のような状態になりながらも必死で助けを乞うた
おい、誰か!助けて!!
北は笑顔で堀田を見下ろした
この点滴は万能薬でね、、、どんな病気や毒、怪我にも対応していまして。しっかりとあなたの寿命を全うさせてくれるでしょう。
残る余生、40年か50年。しっかりとこのまま生きてもらいますよ。
そういうと北は堀田を乗せた車椅子を押して部屋から出て行った
だ、誰かああああああ!!!
僕はゾッとした。
彼はきっとあのままイタズラに長生きさせられ余生をここで過ごすのか、、、
北が出ていった後はまさに阿鼻叫喚の世界だった。
おい!お前!!なんでだ!!
そうよ!!あれだけ最初は投票しないって言ってたじゃない!!!
小林と小泉が広瀬を囲み
浅田と栗田、清水が平石の元に駆け寄って腕の応急処置をしていた。
ちきしょーーー!!いてぇよ!!
栗田は青ざめていた。
こ、こんな、、、腕がねじり折れてる。。。もう元どおりにはならない、、、
青ざめる僕にそっと寄り添う青木
私、、、怖いです。
すると再び北が戻ってきた
おめでとうございます。こちらの鍵をお渡しします。
そういうと広瀬に鍵を渡した
広瀬は泣き止んだ
やった、、、やったぞ!わしは!
そういうと出口に向かって進んだ
小泉が追いかけた
まて!こら!ジジィ!その鍵をよこせ!
その時僕は、ハッとして大声を出した
小泉さん!!だめだ!!!
しかし、間に合わなかった
小泉さんは先ほどの堀田さんのようにその場に倒れこんだ
小泉は動揺した
な、なんだこれ、、、おい!ふざけんな!!
広瀬は5つの扉に1つずつ鍵を合わせ、開いた1番端の扉を開け出ていった。
栗田が小泉に駆け寄る
その時北は言った
鍵を奪おうとする行為などは罰則に当たりますのでお気をつけください。
栗田が小泉の症状を見たが先ほどと同様に為すすべはなかった。
そして広瀬が出て行った扉は北に再び施錠をされ北は部屋を後にした
混乱する状態を目の当たりにしていたが僕は何故か落ち着いていた。
みんな。一度話を聞いてくれ。
小林は小泉を担ぎ大テーブルに戻った
過ぎた今だからはっきり言う。
今の時間。僕は犯人だった!
折れた腕を支えながら平石が口を開いた
ちょっとまて、、、堀田も犯人やったんやろ?ほな、犯人は複数いることがある言うことか?
栗田はうつむいて言った
実は俺も犯人やった。
私も、、、と浅田が手を挙げた
小林が深く考えながら話した
という事は、一度の時間に複数犯人がいた!と言うことか。
清水がギョッとして言う
まさか、、、
僕は清水さんと同じ考えを持ったと悟った
清水さん。そうです。一度確認させてください。皆さんこの2日で犯人の回数は何回ありますか?僕は4回です
栗田も気付いた様子だった。
俺も4回、、、
清水が確信した顔で
これから犯人がいない時間が存在するかもしれない。ということ?
僕は頷いた。
そう言うことです。
つまり、このゲームは何か確証が無いと犯人を当てることはほぼ不可能に近いと言っても過言ではないでしょう。
スケジュールを見るか、、、誰かが犠牲になるしか、、、
全員が下を向いて暗い顔をした。
平石が机を両手でバンと叩き
俺は部屋に戻る。お前らとやってられへん!
そう言うと大広間から出て行った
それから1人2人と出て行った。そして僕も最後に大広間を後にした。
部屋に戻った僕は暫く考え事をしたのち広瀬の部屋と堀田の部屋に向かった
犯人スケジュールを見るためだ。
堀田の部屋を先に見つけ入ると小林が既に来ていた
確認しにきたんですか?
そうです。本当に犯人だったのか。それを確認しにきました。
扉が開いたそして栗田が姿を現した。
お前達もいたのか。
僕は2人を見て言った。
北さんは、、、犯人であれば、脱出用の鍵を渡す。と言いました。
つまり犯人でなければ脱出用ではない鍵を渡した可能性があります。
小林は犯人スケジュールを2人に見せた
ご名答。堀田は犯人ではない。
堀田のスケジュールを見たがやはり規則性はなさそうだった。
小林は僕を見た
広瀬さんの部屋も行きますか?
もちろんそのつもりですよ。
栗田は部屋を後にした
俺はもう見てきたから良いよ!
広瀬の部屋は二階の階段と反対側の端の部屋だったよ!
小林と2人で部屋に向かって歩いた。
不意に時間を見ると1時間が経っていた
すると僕の名札が
ピピピピピ
と音を立てた
小林はギョッとして僕を見た。
先程と同様にカウントダウンが流れる
僕は名札に口を近づけて
指名はしません。
と言った
するとカウントダウンは止まり静かになった
何ともない?
小林が不安そうな顔でこっちを見ている
うん。今のところは、、、
やはり罰則は無かった
そして広瀬の部屋に着き中に入る
すると浅田と清水が部屋を物色していた。
2人と目が合う
浅田が話しかけてきた
犯人、、、スケジュールですよね?
どこにも、、ないですよ。
清水が両手を肩の横で開いて
ダメだわ。あのじじい。
たしかにゴミ箱にも破った後も無ければ何も無い
小林がボソッと言った
食べたか、、、携帯していたか、、、恐らく携帯して取られるリスクを考えたら、、、食べた。が有力だな。
そして、僕は2人にさっきの指名のことを伝えた
指名しません。といえば大丈夫だったよ。
2人は
そうですか、、、安心しました。
というと部屋を出て行った。
小林が2人の背中を見て言った
きっと、、、仲良くしづらいんだろうな。こんな状況で。
ああ。それは俺も凄くわかる。
小林が俺を見て言った
もし、俺が犯人の時間帯で羽沢が俺に確信を持ったら俺を指名しろ。逆に俺もそうする。
俺は小林の目を真剣に見つめ返し頷く。
お前とはこんな出会い方じゃなかったら仲良くなれた気がするけど残念だ。
そういうと小林は部屋をでた。
僕は部屋に戻り1人で今日の事を思い返していた。
今時刻は23時
少しでも、、、何かヒントはないか、この状況をみんなで助かれる方法はないのか、、、
その時、コンコンとノックが聞こえ
青木さんの声がした
羽沢君!ごめんなさい
青木は不安そうな顔をして僕に抱きついてきた
羽沢君!!!
ど、ど、どどどうしたんですか?
整った顔の上目使いが心に刺さったがすぐにそれどころじゃないと悟った
私の隣の部屋、、、小泉さんなんだけどおかしいの!彼女今動けないはずなのに部屋から音がするの!!
まさか、、、
僕は小泉さんの部屋に向かって廊下を走った。
その途中にある小林さんの部屋と平石さんの部屋を思いっきり蹴った
僕が走りすぎると小林と平石は顔を出した
なんだ?
なんや?
僕はそれを見て確信した
小泉真紀
そう書かれた扉の前に立ち
どんどんドンドン!!!
とノックをし、
小泉さん!!!大丈夫ですか?
栗田さんですか??何をしてるんですか?
と声をかけたが反応はない
ドアを開けようとしたが開かない
その様子を見た小林と平石は僕の元に寄ってきた
3人で扉を蹴破ると
中には服をビリビリに破られ口を服で結ばれ喋れなくなっている小泉とその上に跨る栗田がいた
おい!!!お前!!!何してんだ!!!
平石がキレて部屋に入る
そんな平石を見て栗田が言う
おい!これ見ろよ!こいつの犯人スケジュール!
そう言うと小泉の犯人スケジュールを見せてきた
そこには2日間全て12〜24時。つまりオールタイム犯人という記載がされていた。
栗田は笑顔で話を続けた
こんな最高の捨て駒無駄にできねぇだろ!!
お前らも後で回してやるから外で大人しく待ってな!
泣きながら首を振る小泉を見て
小林と平石はキレた
栗田を殴り飛ばすと2人で栗田が気を失うまで殴りつけた
僕は小泉の口に巻かれた服を剥がして顔を拭いてあげた
すると小泉は僕に言った
ねぇ、、、羽沢君。私を殺して
な、何を!?
もう、、、私の犯人スケジュール見られちゃったし、そんな屑にオモチャにされたし、、、一生こんなところに閉じ込められてそんな傷を負いながら生きるより殺してほしい。
小林と平石はその様子を見て何も言えなかった。
青木さんが遅れて部屋に入ってきた。
こ、これは、、、
青木は小泉さんをギュッと抱きしめた。
もう、大丈夫だから、、、大丈夫だからね。
平石は走って部屋をでて行った
そして数分後栗田の犯人スケジュールを持って現れた
おい!!!小泉!!!これでそいつを指名しろ!
青木と僕と小林はそれを見て頷いた
小泉は涙を流し頷いた
しかし、その時部屋に北が車椅子を持って現れた
僕はハッとして時間を見た
まさか、、、今の話聞かれていたのか!?
北は冷たい目を小泉に向けた
小泉さん。指名されましたのでお連れ致します。
小泉は僕を見た
お願い、、、殺して
僕は瞬時に小泉さんの首に腕を回し折ろうとした
しかし、逆に僕の右腕はねじ曲がった
激痛が走りその場から動けなくなった
ああぁ!!!
抵抗のできない小泉はそのまま車椅子に乗せられた
小泉は最後に僕達を見て言った
みんな、、、死んでしまえ、、、、
北は小泉を連れ部屋をでた
小林は無言で怒りを抑えていた
平石は叫んだ
誰だあああああ!!!!
青木は口元に手を置き震えている
僕は急いで広間に走った
その様子を見た3人も僕を追いかけた
広間の扉は開いている。
僕は急いで中に入り周りを見渡した
見ると浅田が脱出用の扉を開いていた
おい!!!と叫んだ僕を見て
ごめんなさい。本当にごめんなさい!
と言い出口から出て行った。
今ならまだ、、、僕は走ってその出口の扉を開いた
そこで目の当たりにしたのは
森!??
その瞬間、浅田がこっちに戻ろうとしていた
助けて!お願い!!
何か木のツルのようなものが浅田の足に巻きついた
僕は浅田の手を取ろうと扉の中に入ろうとしたが僕の肩に北の手が置かれその瞬間投げ飛ばされた
ぐ、、
バーカウンターに背中を打ち付けられた
そのあと北は扉を施錠し同じように部屋を後にした。