ごっこまんの140字小説集④
ごっこまんがX【https://x.com/gokkoman】で発表している140字小説のまとめ
「御座候食べる?」
「大判焼な」
「今川焼よ」
「回転焼だろ。作り方見ろ」
「ベイクドモチョチョ」
「抽象たい焼きじゃん。好きなんだよな」
「イクチチ派はしつけえよ」
(抽象たい焼き?)
(抽象たい焼き?)
(抽象たい焼き?)
(抽象たい焼き?)
(抽象たい焼き?)
(イクチチ?!???!?!??!!?)
(抽象たい焼き?)
――作者は御座候派
・
「観念しろ悪党!」
『来たなヒーロー。罠とも知らず』
「何っ」
『君のためにお友達を大勢集めてやった』
「卑劣な」
『仲良く遊べ…放て!』
ゲートが開く
子犬の大群がコロコロ走り来る
ヒーローが毛玉に群がられる
「ほわあぁぁーっ♡」
『大声を出すな。ビックリしちゃうだろう』
「ほわわ…♡」
――卑劣な罠
・
特殊部隊に任務が課せられた
【施設の図面がこれだ】
「ザル警備。ジャムの蓋の方が厳重」
『油断禁物。装備は本物』
「使い手は偽物」
『真面目に…噓!?決行日時、デートと被ってる!』
「指令の仕業か」
『パパ!私たちもう大人よ!』
【指令と呼べ】
「卑怯ですよお義父さん」
【お義父さんと呼ぶな!】
――ミッション
・
「ねえ」
『ダメ』
「まだ何も言ってない」
『言わなくてもわかる』
「おしていい?」
『ほーら。ダメ』
「もう我慢できない」
『よしなって』
「はぁー!もう無理!おすね!」
『…あ、死んだ』
「ノォーッ!」
『新記録おめ』
「何で私の推しキャラ全員死ぬん!?」
『推し未亡人の推死神』
「うっせえ!」
――おすにおせない
・
人生辛い?
異世界に来なさい
異世界で一番冒険者なれ
旅行する金ない?
異世界に来なさい
片道切符お代は命無料
化繊服売る爆速稼げる
力弱い?
異世界に来なさい
魔物姿違うだけクリボー踏む感覚で滅
頭悪い?
異世界に来なさい
転生副作用現地人知能デバフかかる
どう気をつけても君何かやっちゃいます
――異世界に来なさい
・
巨大宇宙人が街に出現
来たぞ我らのビッグマン!
「そこまでだ」
【来ると信じていた。その力役立ててやる】
「しまった罠か!」
【宇宙船の鍵探して】
「またぁ?」
【この近くに落とした】
「街中じゃないなら海中か」
【助けて】
「…三分までだぞ」
【さっすが】
「今度怪獣退治手伝えよ」
【りょ〜】
――光の国から僕らのために
・
ストーカーになってしまった
迷惑を承知であの人をつけている
あの人のゴミを漁ると、くしゃくしゃに丸めた恋文が見つかった
何枚書いてでも思いを伝えたい人がいるらしい
私は嫉妬しあの人の周囲を観察した
相手の正体は依然不明
今日の恋文を広げる
『ポストに合鍵があります。受け取ってください』
――読まれている
・
宇宙船が地球に到着した
人類初、異星人との接触だ
粗相のないように万全の態勢で歓迎する
【×××!】
異星人語は機械が解析する
「第一声なら挨拶だろ」
異星人は握手を拒み、繰り返し×××と喚く
暴れ、酸を噴くので拘束せざるを得なくなった
言語の解析結果が出た
【トイレはどこ!?】
「あ…あの酸」
――粗相のないように
・
疫病神は放浪する
巷に出れば人が病み、畑に入れば作物が病んだ
人は疫病神を追い払った
【一晩だけでも休みたい】
ある日、疫病神は畑で寝てしまった
一晩で作物は黒く変色
ところが畑の主は欣喜雀躍
「ウイトラコチェがこんなに!」
黒穂病のトウモロコシは高級品
畑の主は疫病神を守り神に祀り上げた
――病気平癒
・
ああ人生が嫌になった
とっとと終わりにしたい
ただ今すぐ終わらせるのは勿体ない
世界に何か大きな傷跡を残してから逝きたい
そうだ有名人を道連れにしよう
今誰が人気かわかんねえな
推してた連中から見繕うか
…いや推しに認知されたくねえ
えマジ?再結成で新曲?
…まあ、聴いてからでも良いよな
――ずるずる調子の人生
・
ランプをこすると魔人が現れた
【みっつの願いを叶えてやろう】
「願いを無限にして!」
【与太話は結構】
「あッス…じゃあ」
【早くみっつを呼べ】
「…はい?」
【徳光修平だ】
「ミッツ・マングローブさんの願いを叶えに出たの?」
【マングローブが何か教えてやる】
「多分もう自力で調べたと思う」
――みっつの願い
・
闇バイト怖いなあ
「全く近頃は何でも闇だ闇だと…」
ああはい(犯罪って言いたいだけの人だ)
「六属性を満遍なくだな」
六属性?
「火:放火泥棒、水:ホメオパシー、風:詐欺電話、地:大麻栽培、光:AI詐欺広告」
ゲーム脳か?
「おすすめは無属性」
か、かっけ〜
「店の貼り紙で募集する」
ふ、普通〜
――六属性バイト
・
依頼はゴブリン討伐よ
「転生後初の依頼…楽しみだ」
侮らないで
こんな歌があるの
赤ゴブリンは火に強い
「ふむ」
青ゴブリンは溺れない
黄ゴブリンは高く飛ぶ
「あピクミンだ」
紫ゴ…
「力持ち。白は有毒。他にも色々」
ええ…作者は詩にない亜種に…
(ん?ピクミンに襲われるバランスてことは…?)
――個性が色々ゴブリンズ
・
ささやかな自慢
俺はついてる
くじ引きは必ず当たりを引く
彼女に「本当?」と聞かれたので、披露する
…出ない
何回やり直しても出ない
何かの間違いだ
白ける彼女
それから何かと嘘を疑われ、別れた
その後はハズレ知らず
ついてなかったのは彼女の方
今の妻は大当たり
可愛いしちんちんまでついてる
――ついてる
・
目覚めるとデスゲーム会場だった
【ようこそ、選ばれし255人よ】
「多い多い」
【最後の1人になるまで殺し合え】
阿鼻叫喚の会場
「落ち着け!犠牲者0いけるぞ!255は8ビットの最大値!2人増やせばオーバーフローで数値は1になる!」
月日は流れ…
【255】→【2】
『三つ子だ…』
「おめで…いや多い多い」
――セックスしても出られるデスゲーム会場
・
強大な敵が現れる
少年:なっ、腕輪が光って…?
少女:聖騎士ロボが君を選んだ!呼んで!
少年:うおお!聖騎士ロボーッ!
虚空から現れる巨大ロボ:おお!
少年:こいつに乗って!
ロボ:少女よ、我が力受け取れぃ!(変身光線照射
少女:マジカル少女参上!覚悟なさい!(ロボに搭乗
少年:俺が選ばれたんよな?
――選ばれし少年
・
シンデレラはカボチャの馬車を貧しい人々に与えた
食料を尻に敷き、空腹に喘ぐ民衆の間を駆るのは我慢ならなかった
「やれやれ…」
屋根の上から継母と義姉がその様子を見守る
あの子は優しすぎる
もっとエゴを出せば丁度良いのに
『母様、指示を』
「城へ。舞踏会は延期よ」
『了。会場を襲撃します』
――仁義ましまシンデレラ
・
人魚が散り際に泡となって消えてしまうのは、人間のような魂がないためだとされている
人間と愛し合えば魂を得るというが、果たして人魚姫の恋は実らなかった
人魚姫は泡となって消えてしまう
ここから見逃し厳禁
ワン、ツー、スリー
見てこの皿ピッカピカ
しつこい油汚れもたった三秒この泡で濯ぐだけ
――人魚姫
・
刀の達人二人が決闘する
「抜け。腰に差した物は飾りか?」
『飾りとは君の目だ。もう斬った』
「貴様の目こそ飾りだ。居合なら斬り返した」
『どうやれ神経が飾りらしい。君が抜く前に斬った』
「は?俺がが先に斬ったが?」
『先に斬った!』
「その前に!」
『前に!』
決闘を止めに入った人の挽肉【…】
――どっちも達人
・
ダークエルフの故郷ってどんなとこ?
「生と死を抱く聖なる大河が流れ」
インド?
「インド違う…木陰で悟りを開いた聖人がいて」
インド?
「インド違う…聖典を求めて僧侶が猿人、サハギン、オークを連れて来て」
インド?
「しつこい。身分によっては厳罰だぞ」
インド?
「もうチャイ淹れてやらんぞ!」
――ダークエルフ熱帯出身説②
・
鏡よ鏡、世界で一番美しいものは何だい?
【美味しく食べてもらおうと農家の方々が丹精込めて育ててくれたのに、毒を仕込まれ、標的に吐き出され、結局毒殺も失敗した、誰の願いも叶えず、誰からも歓迎されず、翻弄される生涯を送ったリンゴです】
…美しい
これ以上の芸術作品は存在し得ないでしょう
――白雪姫の毒リンゴ
・
女奴隷二人と番犬一頭を連れて、商人は川岸に来た
船が一艘
漕げるのは商人か弱気な奴隷
船の余裕はあと一席
強気な奴隷は一人になるか奴隷同士だと逃げてしまう
奴隷商が悩む隙に強気な方が弱気な方を連れて船を出す
「海までトンズラよ!」
『海?』
「私らだけの世界!」
弱気は二人の世界へ漕ぎ出した
――百合川渡り問題
・
しりとりしようよ
私から
リップ貸して
「てめえで買えよ」
良いではないか
「貸した分返してからな」
なら返す
私は自分にリップを塗り、友達の口を塞いだ
「ダメ、んっ…」
あー今“ん”って言った
私の勝ち
「てめー卑怯だろ!」
顔赤くてウケる
「最低!彼氏ともまだなんだぞ!」
負けたくないんだもん
――負けを認めたくない百合
・
ヴィクター・フランケンシュタインは死体から新たな生命を生み出した
だが完成した者は醜く、ヴィクターを戦慄させた
「私は何とおぞましい物を!」
『君が芸術音痴なだけだろ』
「は?私は芸術には詳しい」
『じゃ誰が好き?』
「フランシスコ・デ・ゴヤ」
『あぁ〜…我が子を食らうサトゥルヌスの作者』
――インスパイア
・
大晦日
爺さんは笠を売りに町へ
が、全く売れず
帰り道、寒そうな地蔵が不憫で、笠を被せてあげた
「1つ足りん」
確か家に在庫が
「いけるか?」
爺さんは地蔵を全て背負って帰った
笠を取りに帰れば良い
手拭いで間に合わせれば良い
だが、1人だけ仲間外れで置き去りにするのを、爺さんは許せなかった
――筋肉笠地蔵
・
魔法使いが死んだ
魔物の襲撃はない
パーティに殺人容疑が向く
探偵:事件直前に食事を?
勇者:俺たちが毒を盛ったって言いたいのか!
探偵:献立を知りたいだけです
僧侶:えっと、ニンニクバターパン、ワイン、チョコ
探偵:それですね
魔法使いは食後、変身魔法の練習をしていた
遺体は犬の姿だった
――異世界ミステリー
・
因幡の白兎は鮫を騙して海を渡り、最後に舐めプして生皮を剥がされた
心無い者が説く嘘の治療法を信じ、怪我は悪化
「海水を浴びた後!強風を浴びながら日光浴すれば治ると聞いて…」
偶然通りかかった大国主に打ち明ける兎
大国主は憤る
『何とけしからん者たちだ!下処理もせずに下味をつけるとは!』
――因幡の白兎
・
ここが冒険者養成学校か
「俺が貴様らを鍛えてやる」
厳しそうな教官だ
「生きてダンジョン最深部に到達できる冒険者になれ」
乳酸菌みたい
「冒険者の目的は1つ。ダンジョン内環境を整えること」
乳酸菌じゃん
「携帯食の作り方から教えてやる」
本格的だな
「この牛乳を保存食に」
だから乳酸菌かて!
――異世界冒険者
・
「山吹色の菓子を」
越後屋は悪代官に袖の下を差し出す
『待て』
「何か」
『菓子?何色でも要らん!袖の下から出して、ばっちい!』
(バカ代官だ!)
ミシッ
天井裏が鳴る
『何奴!?』
【山吹色の菓子も袖の下も賄賂のことじゃよ】
『何だ物知り博士か…となると越後屋、そちも悪よのう』
(物知り博士…?)
――悪代官
・
「シェアしよ」
「タピオカシェアしよ」
「コスメシェアしよ。2人でメイク練習すんの」
「ね、服のシェア…やった!」
「はい交代!次は私が自転車漕ぐ!シェア!」
「シェアハウスだって!」
…
魔王「シェアせん?世界の半分」
勇者『いらネ』
「じゃ最後の思い出は?」
『乗った』
両雄、魔王城にて激突す
――シェア
・
「もしもし」
『はぁ…はぁ…ねえ今、何色のパンツ履いてるの…?』
「はぁ〜…色より先に訊くべき点があるよね?」
『えっ』
「パンツはね、はき込み丈、脚ぐり、T、О、Vそれぞれにバックとフロントがあって、レースの透け感とかある訳。色からって意識低い…」
『プーッ…プーッ…』
「逃げるなぁ!!」
――変態電話
・
エルフって菜食なのに弓が上手いな
【狩りに使う】
食べないのに?
【肥料にする】
動物をわざわざ?
【害獣駆除を兼ねて。魚肥を造る要領】
他の使い道は?
【矢に種入りの袋を括って射る。広く蒔ける】
うちの庭の矢お前のかよ
葛だらけで大変なんだぞ
【お前も森の一部になれ】
森林信仰過激派がよ
――エルフ像考
・
「ワクチン!?やめて!ナノマシンで支配者層の奴隷になるなんてまっぴら!」
『…あなたのような人を待っていた』
私は書棚に偽装した隠し扉を開く
その奥は真の診療室
『真実を知る少数の方に、極秘で対抗処置をしている』
受診者は進んで注射を受けた
普通のワクチン接種だ
テスラ缶も売れてウハウハだ
――法に触れているかどうかは知らん
・
「ざっくりさん、おこしください」
一から五百円玉の内、五十円玉が独りでに動いた
「ざっくりさん、おこしになりましたら【はい】とお答えください」
硬貨は五円玉に衝突、そっちが動き出す
「ざっくりさん、私の運命の人は」
【人間】
うんうん
こういう雑な態度の相談相手の方が良いときもあるんだ
――ざっくりさん
Xのフォローはこちら【https://x.com/gokkoman】
↓は本当に読んで欲しいやつ
無原罪御宿の吸血鬼
https://ncode.syosetu.com/n3398kl/




