110話 あなたが隣にいてくれるから
泣き止み冷静になった私は、ジェリーとともに長椅子へと移動した。
病弱で誰よりも小柄だったなんて思えないほど、ジェリーは成長していた。身長はカリス様と同じくらいだから、マティアス様やイーサン様よりも高いことは間違いない。
「元気に成長したジェリーの姿が見られて嬉しいわ」
「これから毎日見られるよ」
冗談めかした様子の彼は、理想的なほどに整った端正な美貌に笑顔の花を咲かせた。元より可愛らしい顔立ちだったが、こんなにも美青年になるなんて。
「そうだ、リアにプレゼントがあるんだ」
昔とのギャップに浸っている私に声をかけると、ジェリーはカリス様に声をかけた。
「大公殿下、よろしいでしょうか?」
「ああ、準備はしてあるよ。あと、エミリアをリアと言うのなら、せめてプライベートな場では僕のことも名前で呼んでくれないか?」
カリス様の質すような視線を受け、ジェリーはハッと焦ったような顔で私を見つめた。
「ご、ごめ……いえ、申し訳ございませんっ……。感極まって、つい昔の癖で――」
「それで良いのよ! 公的な場では無理でしょうけど、私たちだけがいる空間ではそのままにしてちょうだい。ね?」
そう告げると、ジェリーは嬉しそうにはにかんだ。その表情は昔のあどけないジェリーを彷彿とさせ、私の心には柔らかく暖かい灯がともった。
◇◇◇
「じゃあ、移動しようか」
そんなカリス様の発言を鶴の一声に、私たちは移動を始めた。そして、ある部屋にやってきた。
――ピアノルーム?
「どうしてここに?」
私の隣に立つジェリーに訊ねる。すると、ジェリーは少し緊張したような表情をした。だがその直後、ほんのりと口の端を吊り上げた。
「リアに再会した時に何かを贈りたくて、曲を作ったんだ」
「あなたが私に?」
「ふふっ、そうだよ。聞いてくれる?」
そんなの答えは決まっている。
「もちろんよ! 聞かせてちょうだい!」
高揚した私を見て、ジェリーはクスリと笑みを零しながらピアノ椅子に座る。私もそれに伴い、近くにあった長椅子に座る。
直後、右隣の座面が少し沈むと同時に左肩を抱かれる感触がした。
「カリス様?」
「僕もいるからね?」
カリス様は耳元で囁くと、軽く牽制するような眼差しを向けてきた。ジェリー相手に何を考えているのだろうかと少し呆れる。
そのため、私はその言葉には無言を貫きジェリーに視線を戻した。その代わり私の左上腕に添えられた彼の左手を一瞬握り、ポンポンと叩いて彼をいなした。
すると満足したのだろう。顔を見なくても満面の笑みだと分かるほど浮かれた様子で、彼が一瞬だけ私の頭に自身の頭を合わせた。
ちょうどそのとき、音慣らしを終えたジェリーがこちらを向いた。
「では、聞いてください」
そう言うと、ジェリーは鍵盤に身体を向け体勢を整えてから演奏を始めた。
美しいの一言に尽きる旋律から始める曲は、進行するにつれて華々しさを増していく。その華々しさがしだいに情熱を感じる旋律へと変わりゆく。そのさまはまるで感情の変容や波を表しているかのようだった。
そして次第に落ち着きのある旋律は始まりの調を取り戻し、変イ長調の和音で幕を閉じた。
その瞬間、部屋を静寂が包む。だが、拍手の音でその静寂はすぐに打ち払われた。
「ジェリー……とても良い曲だったわっ……」
感動でまた涙を流しそうになる。だが何とか堪え、ジェリーの演奏を讃えるように拍手をしながら彼へと歩み寄った。
「リアに贈った曲をこんなに喜んでもらえて嬉しいよ」
「あなたの曲ならたとえ八小節でも喜ぶわよ?」
「ふふっ、リアは変わってないね。ありがとう」
ジェリーはそう言うと、凛々しくも幼さ残るその顔を嬉しそうに破顔させた。すると、そんな私たちを見ていたカリス様がジェリーに声をかけた。
「そうだ。ジェラルド、この曲のタイトルは何というんだ?」
それは私も気になる。良いことを聞くじゃないと思い、隣まで歩いて来たカリス様の手を握る。そして答えを待つようにジェリーの顔を見つめると、彼は眦を赤く染め上げた。
「タイトルは……憧憬だよ。リアは僕の憧れだから」
そう告げる彼の、健気な様子に強く胸打たれる。
「ありがとうジェリー。大切なあなたにそう思ってもらえて嬉しいわ」
そう言葉を返すと、ジェリーは恥ずかしそうに控えめな笑顔を浮かべた。すると、隣にいたカリス様が私たちに声をかけてきた。
「積もる話もあるだろう。僕は少し所用で席を外すから、二人で話をするといい」
私の肩を寄せて頭にキスを落とすと、カリス様はそう言い残して部屋を後にした。
「カリス様って、結構愛情表現が激しいんだね……」
ジェリーが驚き顔でカリス様が出て行った扉を見つめる。その瞬間、私の身体中を羞恥が走った。
「ジェリーの前なのにっ……。後で言っておくわ」
「いや、いいよ」
そう言うと、ジェリーは過去を思い出すように哀愁漂う表情を浮かべた。
「リアと人生を共にする人が、兄上じゃなくカリス様になって本当に良かった」
「ジェリー……」
「リアってば、会わない間に涙脆くなったね? 待たせすぎちゃったかな?」
ジェリーは胸元からハンカチを取り出し、私の頬に伝った一筋の涙をそっと拭う。
そんな彼に対し、私は首をゆるゆると横に振る。そして、気を取り直すように彼に声をかけた。
「あなたのこれまでの話を聞きたいわ。聞かせてくれる?」
そう声をかけ、二人で長椅子に腰掛けた。
「そうだ、ジェリー。あなた、学校の剣術大会で優勝したんでしょう?」
「うん!」
「首席卒業もしたんでしょう? ここまで努力出来るだなんて、本当にすごいわ!」
――こんなに優秀な子が補佐官で良いのかしら?
そう思いながらジェリーを見つめると、彼は何かに想いを馳せるように顔を軽く伏せた。そして、意を決したように顔を上げた。
「実はね、僕、入学してしばらくいじめられてたんだ。貴族でいい子ぶって生意気だって、平民の子たちにね」
「えっ……」
そんな話、今の今まで聞いたことがない。初耳だ。
二か月に一回と誕生日の手紙では、あんなことをしたこんなことをしたと、学校であった興味深いことや楽しい話ばかりが綴られていたのだ。
そのため、私は突然のカミングアウトに茫然としてしまう。すると、ジェリーはそんな私に動じることなく言葉を続けた。
「それで僕、あいつらを権力じゃなくて実力で打ち負かしてやるって決めたんだ。だから、首席卒業も優勝も果たせたんだ」
しごく明るい様子でそう告げると、ジェリーは心配しないでというような瞳で私と目を合わせてはにかんだ。
「動機はあまり良い話じゃないけど、結果としては良かったよ。それに、和解も出来たからね!」
明るく笑う彼に、私はどんな言葉をかけたら良いのだろうか。少なくとも、ネガティブなことを言わないほうが良い。だって彼は今、前を向いて歩いているのだ。
「ジェリー」
「うん」
「偉かったわねっ……。あなたが誇らしいわ」
こんなに強く清く成長してくれた彼に、そんな言葉を贈る。すると、ジェリーは柔らかな笑みを浮かべ懐かしむように目を細めた。
「昔、リアが教えてくれたよね? 色鉛筆で紙を塗ってさ……」
「ええ。覚えてくれていたの?」
「当然だよ! あのときのリアとの思い出は、僕の宝物なんだ!」
何を言っているんだというような顔で私を見るジェリーに、思わず圧倒される。だがジェリーはそんな私に続きを語った。
「僕はあの話を聞いて思ったんだ。そもそも、消す必要のない人生にしたいって。だから……」
ジェリーが私の手を掬い握り締める。以前は私が包み込んでいた手が、今は私の手を一包みにした。
「和解できたのもリアのおかげだよ、あのときリアが僕と向き合ってくれたから、今の僕があるんだ」
力強いその言葉に、私はギュッと自身の口を引き締める。すると、ジェリーはそんな私にある提案をした。
「ねえ、リア。久しぶりに連弾しない?」
「ええ、もちろんよっ……」
震える声で言葉を返せば、ジェリーは温かみの籠った目で私に微笑みかけてくれた。
◇◇◇
過去に連弾したことのある曲をジェリーと演奏し終え、二人で懐かしさに浸っていると、突然扉をノックする音が聞こえた。
――誰かしら?
「どうぞ、お入りになって」
そう声をかける。その瞬間、使用人が立てたとは思えないガチャンという音とともに、勢いよく扉が開かれた。
「お母様!!!!!!」
ピアノルームに響くその大きな声に驚いていると、椅子に座る私の腰元に衝撃がやって来た。
「お母様! 新しい補佐官の人にご挨拶に来ました!」
「エリアス。もう少し静かに入ってきたら完璧だったわね?」
そう声をかけながら立ち上がり、さするようにエリアスの腕を撫でる。すると、再び扉の方から声が聞こえた。
「ママだ~」
「ママ!」
目を向ければカリス様に抱っこされた双子の兄妹と、子どもたちのお世話係のビアンカが視界に映った。
「ジェラルドに紹介しようと思って、三人とも連れて来たんだよ」
カリス様はそう言うと、双子を床に降ろした。すると、二人はトテトテと私の元へと走り抱き着いてきた。
「エリオンとエレインも来てくれたの?」
「うん! パパがつれてきた」
「パパがだっこした」
その言葉に、私は苦笑する。そして、エリアスとエリオンとエレインの三人を並べ、ジェリーに紹介した。
「ジェリー。長男のエリアスと、次男のエリオン、長女のエレインよ。この二人は双子なの」
新しい補佐官さんに挨拶をしてと促せば、エリアスは元気よくジェリーに挨拶をし、双子たちはマイペースな様子でジェリーに手を振る。
すると、完全に驚きで瞠目したジェリーが口を開いた。
「新しく補佐官として来た、ジェラルド・カレンです。これから、君たちのお父様とお母様をお手伝いするよ。よろしくね」
惚れっぽいご令嬢であれば失神も禁じ得ないほどの美貌で笑みを浮かべるジェリーに、子どもたちは釘付け状態になった。直後、はしゃいだ様子でジェリーに話しかけ始めた。
そしてある程度ジェリーとの交流を終えたころを見計らい、早めに子どもたちを隔離するため声をかけた。
「みんな、きちんと挨拶できたわね? じゃあ、お父様とビアンカと先にお部屋に戻っていてね」
そう声をかければ、ジェリーにバイバイと声をかけながら、皆、素直にビアンカとカリス様に連れられ部屋を後にした。
「ジェリー、少し騒がしくてごめんなさいね」
「いや、気にしないで。むしろすごく嬉しいよ。あんなに歓迎してくれるなんてっ!」
その言葉に、ホッと一つ息を吐く。すると、ジェリーは何かを思い出したように閃いた顔をした。
「特にエリオンはアイザック卿のご令息に似ていたね」
「ええ、私もそう思うわ」
そう言葉を返しながら、私はお兄様の息子のザカリーを思い出した。実はあのアイザックお兄様が結婚できたのだ。しかもその相手はなんとティナだ。
私は結婚前にその話を聞き、当時は信じられなさ過ぎて自分の頭がおかしくなったかと思った。でも話を聞いて、ある意味理解はした。
二人は恋愛結婚ではない。では、なぜ結婚するのか?
それは二人が共通して私を好きだという、何とも納得し難い理由だったのだ。
もちろん私は全力で反対した。ティナが相手なのが駄目なんじゃない。お兄様が相手のティナが可哀想だと。
確かに私もティナが義姉になるのなら、それほど心強いことは無いと思う。実家の爵位も伯爵位になり、相手としても不足はない。
だけどそれなら、もっとお兄様より良い相手がいるだろうと言ったのだ。
しかしティナは、変な女に騙されて結婚し、ブラッドリー家が傾く可能性があるくらいなら私がアイザック様と結婚すると言い放った。そして私と本当の家族になれるのだから、何も問題は無いと言っていた。
そのうえ、もとより結婚する気が無いのだから、どうせするならエミリア様を好きな人とした方が良いと言い張り、ティナはアイザックお兄様と結婚したのだ。
私はこの結婚を心の底から心配していた。だが、意外にもそれは杞憂に終わった。
恋愛感情こそないが、共通の好きがあることとティナがお兄様を尻に敷いていることで、意外と二人の仲は良好だと聞いている。
「ここに来る前に挨拶に行ったんだけど、ティナさんも元気そうだったよ。たくさんリア宛に預かったプレゼントがあるから、後で渡すね」
ジェリーのその言葉に、何ともティナらしいと思いながら寂しさと懐かしさと嬉しさが心でごちゃ混ぜになる。
その一方で、ジェリーが唐突にキュッと口元を引き締めて眉間に皺を寄せた。その様子に、私はいったいどうしたのだろうと焦る。
――声をかけたほうが良いかしら?
そう思っていると、ジェリーは一度深く息を吐き言葉を続けた。
「リアはっ……あんなにも小さくて幼い僕に、真摯に向き合ってくれたんだねっ……」
震える声で絞り出すような声を出すジェリー。そう言えば、出会った頃のジェリーと長男のエリアスが同じ年齢だったと思い出す。
「初対面で僕、本当に酷い態度だったよねっ……? だけど、リアは僕に関わってくれたっ……。本当に救いだったんだっ……」
何とか言葉を発すると、ジェリーはまさに男泣きといった様子で張り詰めていた涙腺を崩壊させた。私は椅子に座り顔を覆うように泣き崩れた彼を、そっと包み込むように抱き締める。そして、彼に声をかけた。
「私にとってはあなたが救いだったのよ? よくここまで来てくれたわね。ジェリー、ありがとう」
優しくジェリーの頭を撫でれば、彼は肩を震わせる。
こういう時は、泣きたいだけ泣けば良い。悲しくて流す涙ではないのだから。
そんな思いで、私は涙を流すジェリーに付き添った。その後、ジェリーが泣き止んだちょうどのタイミングで、カリス殿下が様子を見に来た。
そして、ジェリーは最後満面の笑みで部屋を出て行った。
「エミリア、ちゃんと話せたかい?」
「はいっ……」
「なら、良かった。……ねえ、僕にご褒美をくれても良いんだよ?」
カリス様が本気じゃない言い方で冗談を口にする。だけど、私はそんな彼に歩み寄り正面から彼を抱き締めた。
「カリス様……ありがとうございます。大好きです」
「えっ……。ぼ、僕も大好きだよ。エミリア、どうし――」
「あなたと結婚して良かったと心底思いました」
「そ、そう……なんだ。ちょっと待って……可愛すぎるんだけど……」
何かを堪えるように掠れた声でそう声を漏らすカリス様は、私が回した腕を優しく解き、両手を繋いで顔を覗き込んできた。
「エミリア」
「はい」
「ちょっと一緒に出掛けない?」
「今からですか……?」
予想外の提案に質問を返すと、彼は晴れやかな笑みで頷きを返した。そして、私は彼に連れられ馬車に乗り込み、あれよあれよという間に彼が目指した目的地にやってきた。
「ここは――」
目の前に広がる景色。それは、フリーデンアイトの領土の中心部を一望できる壮大な光景だった。驚きに目を瞬かせる私に、柔らかな風がまるで頬を撫でるように吹き抜ける。
「ここにエミリアと一緒に来たかったんだ。ここ、八年前に一緒に来たよね」
そう、ここは結婚してすぐに来た場所だった。では、なぜ私が驚いたのかというと――。
「見て。こんなにも変わったんだよ。僕たちが変えたんだ」
カリス様がそう言葉を零すと、目の前の景色から私に視線を移した。
道や水路が整備され、きちんとそれが保たれている。建物はどれも美しく、自然が組み込まれた街の景色には美しい花々が広がっている。
それなりに離れているにもかかわらず、老若男女の賑わう元気な声が耳に届く。
「エミリア、君がいなきゃ実現しなかったものがこれだ」
そう言うと、カリス様は私へと歩み寄り手を掬うとそっと甲に口付けた。
「さっき僕と結婚して良かったと言ってくれたよね? 僕も同じだ。エミリアと結婚できて良かった。心の底からね」
八年前よりも少し大人らしい貫禄を纏い始めた彼の顔に、愛が満ちたような表情が広がる。その直後、彼は私の腰を横から抱き寄せると再び景色に視線を戻した。
「随分と遠回りした長い道のりだったけど、こうしてここまで来られた。君の存在があったからだ。エミリアがいたから、こうしてフリーデンアイトは成長したんだ」
「少し違いますよ」
返した言葉に、彼がえ? と私の顔を覗き込む。
「あなたが私といてくれたから、こうしてここまで来られたんです。あなたは必要不可欠ですよ」
忘れないでくださいと付け加え、彼の胸元をつんつんと突きながら微笑みかける。すると彼は私の腰から手を離し、正面から私の上腕に手を添え、愛おしそうな眼差しを私に向けた。
「エミリア、僕と出会ってくれてありがとう。あのとき、勇気を出してくれてありがとうっ……」
「ふふっ、その勇気をくれたのはあなたですよ。私こそ、あなたが出会ってくれたことに感謝しなければなりません」
泣きそうになりながら笑みを浮かべれば、彼も私に合わせて微笑みかけてくれる。
――ああ、やっぱりカリス様じゃないとダメだったのね……。
「カリス様、愛しております」
改めて想いを言葉にして抱き締める。すると、彼は私をそっと包み込み頭上で言葉を返した。
「僕も愛してるよ。エミリア」
その言葉を聞き、自然に互いに腕を解く。すると突然、カリス様が膝裏に手を回しガバッと私を抱き上げた。
「カリス様っ!?」
「君とはどんなことでも特別なものにしたいんだ!」
カリス様はそう告げると悪戯な笑みを浮かべ、驚いた私の唇に口付けた。びっくりしたものの、甘く柔らかい口づけに心はしだいに凪を取り戻す。
そして口づけが終わると、私たちは互いのおでこを寄せて笑い合った。
「これからも、僕たち二人でこの地を守っていこう」
「はい。きっとあなたと一緒なら何でも出来ます!」
暗い迷路に閉じ込められたかのような時期もあった。
だけど今、私は愛する人と巡り合えて自身の生きがいを見つけられた。
そんな私のこれからの人生は、平和の誓いの地をともに治めることに捧げることになるだろう。
そのとき、私はたった一人ではない。私の隣には、ともに乗り越えてくれるカリス様がいるのだ。
その想いを胸に、指輪に目を落とせばウォーターオパールがキラリと輝きを放つ。そして、私はカリス様と再び景色に視線を戻した。
すると祝福をするかのように、新しい季節を知らせる春風が私たちのあいだを優しく吹き抜けていった。
最終話までお読みくださりありがとうございます。
本編はこちらで終わりですが、後日番外編を出す予定ですので、ご興味がある方はそちらも追っていただけると嬉しいです。
本作は初書籍化作品ということで非常に思い入れ深いです。
本当に皆様の応援のおかげで完結までたどりつけたと、ひしひしと痛感しております。
読んでいただけること自体もですが、ブクマや評価、Xなどを通していただけるご感想が本当に執筆の糧になりました。
改めまして、誠にありがとうございます。
新作も公開予定ですので、ご興味のある方はそちらでもお会いできると嬉しいです。
それでは、またお会いしましょう(*^^*)