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ガラス その後(ダンボール)

 ガラスの色付けとかは余裕を見て。

 瓶の量産を最優先。


 そんな簡単な指示だけ出して、瓶を量産させている。

 肝心の中身は、魚貝類の干物とか煮詰めて佃煮にしたもの、そういった品を用意してみた。


 とはいえ、研究してたのはただのモブ村民である。

 俺の方はわりとではなく、本気でガラスの方に集中していたので、そちらはほぼ手付かずだった。

 俺が特に何か言ったわけでもなく、普通にそれらが開発されていたわけだ。


 指揮官になるNPCがいなくとも、モブたちはモブたちで頼りになった。



 なお、コルクは無かったけど、木材で無理矢理何とかした。

 コルクよりも使いにくいけど、そこは諦めてもらう他ない。


 もしかしたら手に入るかもしれないけど、今はまだ無いんだ。

 今後の課題の一つである。





 最後に考えた事は、梱包の問題。

 当たり前だけど、瓶をそのまま箱に詰めると、何かあった時に、すぐに割れる。

 瓶と瓶の間に梱包材を入れた方が良い。


 梱包材と言われて最初に思いつくのは、ビニールの「プチプチ潰せるシート」だ。

 あとは発泡スチロールなどなど。

 衝撃を吸収する物が使われる。



 変わった話としては、江戸時代や明治時代などでは梱包材に浮世絵を使っていたことがあり、あとで返してくれという話になったものも多いとか。

 浮世絵を梱包材として貰った西洋人はエキゾチックと言って返したがらなかったようだけど。


 時代によって物の価値が変わるという、ちょっとした事件だな。



 簡単に使われる梱包材としては、おが屑などが有名だ。木の皮を使ったという話もある。

 中には砂を敷き詰めて、ガチガチに固定するやり方もあったとか。

 振動対策ぐらい、普通はする。


 そこで俺が提案したのは、ダンボールだ。

 ビニールの梱包材は無理でも、ダンボールなら何とかなる。



「凄い発明ですよ、これは!!」

「では、この条件で良かったですか?」

「ええ! もちろんですとも!」


 ここまで、あまり驚かなかった取引先の商人が大はしゃぎしている。

 物資運搬時の衝撃吸収は彼らにとって、とても重要な課題だった。

 その解決策の一つが提示されたのだから、興奮するのも無理はない。



 問題は、すぐに真似されるだろうという事。


 だから俺は真似されることを前提に、商品の権利を売り払うことにした。

 収入としては一回限りだが、俺が管理するよりもずっと多くの利益になるだろう。


 なによりも、目の前の商人とのパイプが太くなるのはいい事だ。

 人の縁も、立派な利益である。



 こうして俺は、今までで一番の知識チートに成功したのだった。

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