次の目標
まぁ、できない事はできない。
そんな割り切りで気分を切り替えよう。
と言うか、何でもかんでもできてしまうというのは、それは何もできない事と同じである。
何を楽しみにゲームをするのか理解できない。
神様気分で好き放題できるタイプのゲームも世の中にはあるけど、それは俺の趣味じゃなかった。
ゲームキャラと話すのは楽しい。
相手が何を言い出すのか分からない部分も、裏を返せば「こちらの行動を反映したもの」だから、俺の行動の積み重ねが評価されているだけだ。
俺がちゃんと相手をしていれば、相手もそれに応えてくれる。
自分の都合や考えを押しつけ変な事ばかりしていれば、ゲームキャラですら冷たい対応をするの儀間の世の中である。もしくは決まった台詞しか返さないとか。
ラルーニャたちの初期好感度が高いのも、俺が普通の人間のように相手を見て行動してきた結果だ。
できなかった事ができるようになるのが楽しい。
ゲーム的な考えで言えばフラグ立てが成功したという事だが、俺が正しく積み重ねて来た成果でもある。
何もせずに入る不労所得のようなものは、リアルならば嬉しいよ。
でも、ゲームでそれを手に入れるというのは、たまにならばともかく、いつもでは絶対に面白くない。
チートのような楽しみ方は、確実にゲームの寿命を縮める。いや、ゲームを製作した人の考えとは違う、別の楽しみ方となってしまう。
俺は普通にこのゲームを楽しみたい。
ならば人員不足でできる事が制限される事に対し、俺は「どうやって人員を効率よく増やすか」考える事で乗り越えて見せよう。
製作系の知識チートができないならもっと別の、内政系の知識チートを導入してやろう。
社会人として、企業の効率的運営方法を真似して、もっと村を発展させよう。
頑張れば頑張った分だけ報われる、前に進めるのがシミュレーション系ゲームの醍醐味だ。
俺の頑張りは、無駄にはならない。
……思いつきで行動する俺に、どこまで効率を求められるかという疑問もあるけど。
知識チートはそのまま導入するだけでは芸が無い。
ファンタジー世界に相応しい、ファンタジー世界のお約束を導入する事も可能なはずだ。
魔法使いは俺一人しか居ない世界だが、何らかのファンタジー要素による村おこしも可能なはず。
ただの知識チートと考えるのではなく、リアル技術と比較し足りない部分をファンタジーで補うような方法論もあるはずだ。
このゲームに相応しい技術チートもあると思う。
……そう言えば、錬金術とかもあったよな。
スライム素材があったな。
あれを最新素材の代用品にできないだろうか?
水中を覗く道具を作ろうとしていたけど、そんな事もすっかりと頭から抜け落ちていた。
まずはこの世界の基礎を固めるところから始めようか。
俺は、次のゲーム内での目標を錬金術の習得にして、リアルで調べる事として組織運営関連で使えそうな話に決めた。
できる事を、チマチマ積み上げよう。




