チュートリアル
ミッションを見ると、チュートリアルのタグが付いたミッションがずらりと並んでいる。
「開拓・伐採」「建築・木工」「料理・肉料理」などなど。
基本的な操作を覚える為のミッションが20以上ある。
ただ、その大半がグレー表示。
「まだ出来ないよ」となっていた。
俺のレベルが足りないのか、条件が整っていないのか。
まぁ、順番に進めていけばいいだけだけど。
最初に選べるものの中で、一番上にあるのは「開拓・伐採」だ。
畑を耕すのも家を建てるのも、全部土地があってこそ。
だから木を切り倒し、使える土地を作らないといけないわけだな。
俺はミッションを受注し、木の切り方を学ぶことにした。
「まずは適当でいいか」
俺は斧を片手に伐採予定地に行くと、ARガイドで「この木を切って!」と指定された木の前に立つ。
「んじゃ、まずは軽く――せいっ!」
俺は斧を両手に持ち替え、大きく振りかぶる。
そして、一撃。
斧は木に浅く食い込み、まだまだ健在であることを示している。
あと10回は切らないとダメっぽい。
まぁ、リアルの俺が斧を振るってもここまで上手く木を切れないだろうから、ゲームとしてフォローされているんだろうけどね。
俺は追加で5回の計6回、斧を振るうと、木の反対側に回り込み、反対側に斧を振るう。
こうすると、最初に切った方に木が倒れる。
もしも同じ方向からずっと切り続けると、自分の方に倒れてくる。
木こりをする上での基礎知識だ。
こういう知識は他のゲームで覚えたんだよ。普段は役に立たないけど、こうやって別ゲーで役に立つから知っておいて損は無い。
俺は木を数本切り終え、「開拓・伐採」のミッションをクリアした。
木を切った後は切り株が残るため、そのままでは土地を使えない。
その後も「開拓・整地」というミッションを受けるなどして、俺はチュートリアルをクリアしていくのだった。