畜産に手を出そう
ヴァレーリヤことレーラが来たので、しばらく畑は彼女に任せることにした。
俺がいると邪魔になるだろうし、その間に俺は別の所を見て回ったほうが良さそうだからだ。
畑の改善・改良はすぐには済まないだろうし、その途中で俺が変に手を加えるのが良い事とは到底思えない。
そうなると、候補は……
・ 開拓・伐採エリア
・ 石切エリア
・ 水産エリア
・ 畜産エリア
・ 居住エリア
の5つが候補になる。
あえて言うなら「その他」を追加しても良いけど、それをする理由があまりない。
新しい事を始めるというのもアリなんだろうけど、パッと思いつくのは『陶器』関連、焼き物系ぐらいだ。
そして今は陶器関連を進める気が無いので、既存5種のどれかに向かうとしよう。
色々と考えたが、ラルーニャのいる畜産エリアで仕事をすることにした。
他は担当NPCがまだいないので底上げをするにしても意見の食い違いが出そうな気がするし、それならラルーニャに任せてある畜産関連に手を付けた方が良さそうと思ったからだ。
なにより、畜産は農業と並び「食」にかかわる分野だ。
そこを重視するのは間違っていないはず。
それを言い出すと漁業も大事だけど、それは次の機会という事で。
俺の体は一個しかないのだ。
「あら~。旦那様がお手伝いですか~?」
俺が手を貸しに行くと、ラルーニャは素敵な笑顔を見せた。
うんうん。こうやって手伝いに行って受け入れられるのは嬉しいよね。
リアルでは、善意の申し出にもいやな顔をする奴っているから。
そういうのを見ると「二度と手伝ってやるか!」ってなるけど、笑顔を向けられれば「また来よう」って思う。
人間、善意の行動でも半分はどうしても打算が混じる。人の好き嫌いもあるし、私情だって混じる。
だけど、笑顔ひとつで上手くいく事なら、笑顔を振りまいているのは悪くない。むしろ推奨するべきだ。
なお。
「普段から笑顔の人」の笑顔よりも「愛想笑いすらしない奴」の笑顔で、よりレアな方の笑顔をありがたがる奴もいるが、俺は違うと思う。
「普段から笑顔の人」であっても、笑顔にはいくつかランク付けがあり、その上位に位置するレアな笑顔というのも間違いなく存在するのだ。
それに、そんな人の笑顔が曇る事は相当ひどい何かがあったとかで、普段の笑顔の価値だってちゃんと理解していれば、蔑ろには出来ない。
「いつも笑顔だからこれぐらい、いいだろう」は通用しないのだ。
ちょっと熱く語ってみたが、結論はこれだけ。
「嫁の笑顔は素晴らしい」
俺はちゃんと彼女に感謝しておくとしよう。




