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ブランド化②

 新品種って言い方も良いけど、小麦を区別するにはもっと良い言葉がいくつかある。


 「パン小麦」「マカロニ小麦」といった、用途による呼び方。

 「薄力粉」「中力粉」「強力粉」といった、粉にした後の、こねた時の粘りの強さで表現してもいい。

 まずはどんな料理に使えるのかを考えてみよう。



 特に「薄力粉」「強力粉」は粉にした後の特性であり、その後の用途に大きく関わる。

 薄力粉はクッキーなどに向いていて、強力粉は麺類やパンに向いている。

 まずはそこから調べるべきだろう。





 元になった小麦は特に名前を与えられておらず、「普通小麦」と仮の名前を与えよう。

 普通小麦はパン小麦であり、強力粉だ。粘りが強く、パンに向いている。


 味は、普通。

 日本のパンにやや劣るというか、舌に自信のない俺でもわかるほどに美味しいと思えない。

 ただ、不味くは無いし、ちゃんと小麦の味がするので悪いとも思わない。



 で、新品種は四種類あるけど、そのうち三つが強力粉。

 粘り気の強さは普通小麦よりも上のが一つあった。


 残る一種は薄力粉になった。

 薄力粉ではなく中力粉かもしれないけど、そこは「強力粉ではない」という点だけ強調したいので、まずは薄力粉と称することにする。


 で、強力粉の三種類だけど、殻の取り外しがしやすいのが二つ、殻の取り外しがしにくいのが一つと言う結果になった。

 殻が取り外しにくいのは貝殻などでミネラルを多めに土に混ぜた品種で、残念だけど、粉にする手間が大きいのでこの品種は今後はあまり育てないほうが良さそうだ。


 あとは殻の外しやすい二種類だけど……俺の舌では、味にそう大きな違いが無いように思える。

 パンとパスタにしてみたが、加工の手間も含め、やっぱり違いが分からない。


 それなら背の高さで勝負を決めたかったが、背が低かったのは薄力粉の小麦である。この二種類の背の高さはそんなに変わらない。

 収穫量も同じぐらいだ。


 育て方の差異は、肥料の与え方。片方は堆肥中心で、もう片方は魚粉肥料を多めにしてあった。

 この小麦にとって、堆肥も魚粉肥料も、そこまで変わらないようだ。

 肥料を与えないと変化しないが、十分と言うか豊富な肥料を与えればそれが変化のトリガーになるようだ。

 とりあえず、同一品種と見て良さそうである。





 ちなみに、薄力粉になった小麦はあんまり畑レベルを上げずに、わざと荒地のように過酷な環境で育ててみたものだ。

 悪い環境に晒されて強く育たないかなーと期待したものである。


 背が低く、実りはやや多く、手間もかからない。

 なんで外ではこの小麦が主流にならないのか不思議なレベルだ。


 ……後で聞いた話。

 最初はいいかもしれないけど、この小麦はすぐに育たなくなるらしい。

 育たなくなる理由は不明だけど、俺みたいに「荒れているけど畑として機能するレベルの畑」ではないからだろう。


 休耕もするし、俺はちゃんと畑であり続けるように手を加えているぞ。

 ただ、石ころの取り除き方が不十分なままであったり肥料が少なめだったりするだけで。

 「荒地のような畑」だけど、「荒地そのもの」ではないんだ。


 それなりに頑張っているんだよ、一応は。

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