表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/183

ブランド化①

「あれ?」


 しばらく畑を小麦で染めつくしていると、小麦に畑ごとの違いが見えるようになっていた。

 畑ごとに育成方法を変えて育ててはいたし、効果に多少の違いはあったけど……そこまで大きな違いにならなかったというのがこれまでの感想だ。


 ただ、ここ数回の収穫物は目に見えて違いがあったし、育った小麦そのものを見ても、同じ小麦には見えない。

 ゲーム業界のお約束、『鑑定』でもあればすぐに分かるんだろうけど。



「育成環境ごとに、小麦が進化したんじゃない?」

「やっぱり、そう思う?」

「ええ~」


 ラルーニャは、俺が考えていた可能性をあっさりと口にした。

 可能性の段階だし、違ったら恥ずかしいのですぐに口にはしなかったけど。その可能性はちょっと考えていた。


 ゲーム内なので時間の経過は曖昧だけど、すでに10年以上が経過しているようなものなのだ。

 ゲーム的な補正も加われば、小麦が環境に適応しても不思議じゃない。



「これで、島でしか手に入らないような小麦が出来たわけだけど。

 問題は、その先なんだよなぁ」


 島の特産品とも言える小麦が手に入ったわけだけど、これはようやくスタートラインに立ったというだけの話。

 商業的には、この小麦を“どうするのか”が重要になってくる。


 小麦の味や収穫量、特性を見て判断する必要がある。


「できれば背の低い品種があれば最高だったんだけど」

「変わりませんよねー。ちょーっとだけ、背の低いのはありますけどー」


 小麦農林10号は、背の高さが従来の半分ぐらいだ。

 ここにあるものは、よくて10㎝ぐらいしか変わらない。むしろ背が高くなったものまで存在する。

 当たり前だが、収穫量はそこまで大きく変わっていない。

 変わっていれば、すぐに変化に気が付いただろう。



「収穫量で勝負は出来ない。

 背の高さも変わっていない。

 ほんとに、味や特性でしか勝負できないわけか……」


 ここまで、小麦が病気で全滅したというイベントは発生していない。

 だとすればこの島の中では病気関連のイベントが存在しないか、今後持ち込まれるという事なのかもしれない。

 耐病特性は島では検証不可能だ。


 俺は商人に話を付け、島の外で自分たちの小麦を育ててもらうことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ