小麦栽培のあれこれ
「あらあら~」
「うわぁ……」
俺とラルーニャは、黄金の絨毯みたいな小麦畑を前に騒ぐモブ村民を見て絶句した。
こいつら、世紀末になっていやがる……。
小麦の品質を安定させるため、何度か小麦を育ててみた。
この手のゲームで種まきから収穫までのペースがどれぐらいかと言うと、ゲームにもよるが、大体リアル1日に1回は収穫できる仕様が多い。
今は「低い穂を最優先」と指示を出し、畑をレベルアップさせつつ何度も小麦を収穫してみた。
小麦を複数回収穫するという事で、小麦関連のイベントがいくつも発生する。
・ イベントその1 連作障害・不作
単純に小麦の収穫量が落ちるというもの。
連続して小麦を育てていれば地力が落ちるのはやむを得ず、休耕することで対処することにした。
ノーフォークはまだできそうにも無いので、却下。
・ イベントその2 穂発芽
小麦は穂が熟しているときに雨が降ると、収穫前から発芽する。
日本で小麦があまり栽培されない理由の一つとして、この穂発芽が挙げられる。
この発芽してしまった小麦は売値が落ちてしまうのだが、じゃあ売らずに自家消費しようという事で、白ビールの材料にした。
白ビール造りは初めてだしこちらの経験値が低かったけど、なんとか飲めるものが出来たよ。
・ イベントその3 麦踏み
これは小麦の芽が出た時にやる仕込みなんだけど、2週間に1度の割合で、麦をみんなで踏むんだ。
麦は踏まれることで分けつし、一つの種から複数の茎が出るようになる。
また、茎の伸び過ぎを防ぎ、根の張りを良くし、背を低くして倒れにくい麦にする効果がある。
何度もやる気は無いけど、たまに参加するのは面白かったよ。
・ イベントその4 鳥害
麦の穂が実ると、鳥が小麦を狙って食べにくる。
ネットなどで防ぐのが普通なんだけど、ちょっと村民のたくましさを見る事になった。
「ヒャッハー! 今日も鳥鍋だぁ~!」
「ボーナスッ、ターイム!!」
鳥が来るならそこを狙う。
モブ村民は罠を仕掛け、鳥をどんどん収穫する。
リアルで禁止されているカスミ網猟により、鳥が毎日食べ放題となった。
鳥は羽が布団などの材料になるし、肉も美味しい。骨は釣り針でもいいけど、出汁にもできるので、余すところ無く使える。
とはいえ、これ、捕り過ぎじゃないかと言うぐらい鳥が手に入る。
俺、小麦栽培をしているつもりだったんだけどね。
どうやら、鳥を誘い込む罠の囮を作っていたようだよ……。
知識の投入は計画的に。
このままいくと、島の鳥が一気に数を減らすかもね。




