魔法への道④
ゲーム内の時間経過はゲーム特有のご都合主義によって管理される。
建物が建つ速度や町の発展の仕方とか。
普通に管理されるとゲームが成立しないので当たり前だ。
そんなわけで、いろんな所が高速で変化する。
魔法が使える住人が現れ出したんだけど、それによる被害がここまで大きいというのは、あまり考えていなかった。
「ここの解釈は、こうじゃないか?」
「そうすると、こちらの記述と矛盾しないか?」
神学、という学問がある。
細かいことは知らないが、聖書を学ぶものだと思う。
このゲームの場合は聖人伝というのがあるから、そこから学ぶわけだ。
神様への解釈はしない。
その代わり、こちらでは聖人の解釈はする。こちらの神様は解釈の余地がないからね。
そうやって、神秘を学ぶ。
そうやって、世界を学ぶ。
学んだ知識は世界を人間にとって都合のいいように改編する術となり、魔術に至る。魔法じゃなくてね。
困ったことに、本当に意味のある神殿の作り方、聖域の情報が手に入ることもあり、神秘の再現は比較的容易だ。
錬金術や、いわゆる魔法陣とか、そういったものの研究も盛んに行われるんだけど。
「おい! また爆発事故だ!」
「今月、何回目だよ!? いい加減にしろよな!!」
盛んな分、被害も大きい。
リスク度外視とまではいかないけど、予測できない危険がたくさんで。研究者は、よく、事故を起こす。
被害を最小限に抑えるように、郊外でやらせているけど……うん、酷い。
爆薬の時も住人から苦情が出たけど、魔術研究はさらに多くの苦情が出る。
地球の神学と違い、こっちの神学は魔術を含むので、神学者の社会的な扱いは……マッドサイエンティスト?
おそらく、誰も否定できない。
こいつら、隔離してやろうか?
そうは思うが、奴らは利益を出さないわけでもない。
魔法使いの増加は自分も望んだことだけど。メリットだけ享受といかないのは、リアルのようで世知辛いね。




