魔法への道②
「魔法とは、神の与えた奇跡です」
俺の疑問に対し、神殿に使える神官の青年は言う。
「神への祈りを通し、世界を知り、神の御業を真似る。
それが、我々人の使う魔法になります」
「人の?」
「はい。中には種として魔法を行使することを許されたエルフなどがいます。魔物もまた、生まれながらにして魔法を使う種がいますよ。こういった生まれながらに魔法を使える方々は、特定の魔法ばかりに偏っているのが特徴です。
あと、人の中にも町長様のように、祈りを通さずあらゆる魔法を使う神に愛された方もいらっしゃいます」
「なるほど」
プレイヤーの使う魔法は神から与えられた力だから、別枠扱いされていると。
オーケー。
でも、俺の事は、今はどうでもいい。
「祈りを捧げれば、魔法が使えるようになるのか?」
「全ての方が魔法を使えるようになるわけではありません。
ですが、使えるよになる方がいる事もまた、確かなことです」
それと、と青年神官は言葉を続ける。
「神殿で祈りをささげるうちに魔法への理解を得るのですが、これに関しては、完全に個人差の話になります。
若いうちに目覚める方もいれば、多くの孫に囲まれる方が目覚めたという話もあります。男女の差があるとは聞いた事がありません。
いつ、だれが。
それは私どもにも分からない、神の御心なのでしょう」
そう言って青年神官は、手を組み目を閉じ、神への祈りを捧げる。
彼自身は魔法が使えないと言うが、それでも彼は神官である。
「魔法とは、神の祝福です。ですが、それを求める事と祈る事は違います。
努々、忘れぬようにお願いします」
最後に青年神官はそう言って、話を閉じた。
この話を聞き、最初に思ったこと。
もっと早く教えてよ!!
宗教嫌いからゲーム内の宗教も忌避していたけど、やらないとここまで問題が出るなんて考えてなかったよ!
ここまで来ると、むしろ必須だよね!?
あー、もー。
なんか、疲れたよ。
はぁ。
いつまでも愚痴を言っていたら先に進めない。
気持ちを切り替えよう。
魔法使いの数は増やしたいし、教会に行く日でも作るか。
……人はそれを、日曜日と言ったなぁ。
良くできてるよ、本当に。




